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ゆとり世代の感想文#5~「読む」技術-速読・精読・味読の力をつける~

■本を一言で
本の読み方の種類とその種類ごとに解説している。主に味読や精読と呼ばれるじっくり本を読む方法について書かれている。

■ボトムアップ処理とトップダウン処理
ボトムアップ処理:文章を単語や文法から意味を見出す
トップダウン処理:読み手の頭の知識から文章に意味を見出す(推論に近い)

■読む技術の種類
大きく速読、平読、精読の3つがあり、細かくわけると
スキャニング(超速読):表現検索のための読み
スキミング(速読):大意把握のための読み
未読(平読):楽しみのための読み
熟読(精読):概念習得のための読み
記憶(超精読):内容再生のための読み

■読解ストラテジー
読書の方法はTPOによって変えるべきである
速読、平読、精読それぞれに戦略がある

~速読向け~
話題ストラテジー
文章の話題を見抜き、その話題に関する知識を利用して以降の理解を迅速かつ的確にする戦略
①文章が何について書かれたものなのかを考え、頭の中の知識や経験に引き付けて理解する。
②読み始めにタイトルや書き出しに目を止め、何の話題がどのように展開されるかを想像する。
取捨選択ストラテジー
重要そうなところだけを選んで読む戦略
①漢字で書かれた重要情報を拾う
②段落の冒頭を大意の理解に役立てる
③文頭の指示詞や接続詞から文章の構造を把握
④文末の表現から把握する

~平読向け~
視覚化ストラテジー
視覚的なイメージを活用し、臨場感豊かな場面を構成する戦略
①視覚的なイメージを喚起する表現に着眼し、映像を再現する
②視座、注視点、視野、視線の組み合わせで分析する
③一人称か三人称かを峻別し、一貫した視点を構成する
予測ストラテジー
後続の文脈を想定し、候補を限定する戦略
①疑問に思ったことや知りたいと思ったことを問いとして発する
②次にどんな展開になるか、具体像を絞り込み、実際の文章の内容と照合する
文脈ストラテジー
筆者と読者の共有知識を活用する戦略
①違和感のある表現があったら、その表現とつじつまが合うように文脈を再調整する
②指示詞と接続詞を頼りに、筆者の思考の筋を追跡する
③文章の全体像を意識し、内容の一貫性が保たれるように読み進める

~精読向け~
精読向けは今の自分には、重要度が低いので軽く紹介
行間ストラテジー
書かれてあることをヒントにして、書かれていないことを読み手が推論する戦略
解釈ストラテジー
文章を一義的に理解せず、複数の可能性に配慮して、意味をくみ取る戦略
記憶ストラテジー
理解の速度を落とし、脳内に情報をとどめやすくする戦略

■著者と意見が違うところ
著者の主張で、じっくり読んだ方が記憶に定着し、速読は記憶に残らないから使いどころが限られるとある。
個人的には、限定的には合っているが、広義には間違っていると感じた。
インプットの作業だけに焦点を当てれば、当然時間(接触回数)が多い方が記憶に残るが、速読でも、アウトプットさえ行っていれば記憶に残ると思っている。むしろ読み方よりも、アウトプットのほうが重要だと思う。


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