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#35絵を描く。 脳内カオス


凸凹発達の9歳息子の絵を展覧しています。

言葉の壁が厚い彼にとって、絵を描くことは、表現ツールの1つです。

毎日A4コピー用紙にせっせとしたためる絵の数々は…最近

B5の自由帳にそのフィールドを移しつつあります。

今回は同音語のお話です。
B5ノートに描いたサバイバルシリーズと共にお楽しみ下さい。


左 どうくつ世界のサバイバル
右 王かん世界のサバイバル
by.息子9歳


しばらく北半球贔屓で地上をギラギラと焦がした太陽さん。

今年のステージは眩しすぎて
ひどく立ちくらみが起こるほどでした。

世界の平均気温が観測史上最高を記録したという2023年の7月。

そして今は9月。
もうまもなく秋分です。

これからは南半球にて
ひと夏の思い出に一翼を担って
あついステージを演出されることでしょう。

そう。つまり。
本来ならばそろそろ秋めいてくるはずなの
です!

が しかし
35度で高湿度の日が続きます。

ジェットきのサバイバル by.息子9歳


毎朝、玄関を出たら、「もう暑いよねぇ。9月は夏だよ! 秋じゃないよねぇ。」

「かあちゃん、9月夏?秋じゃないねぇ。」

「もう夏だねぇ。9月は夏だ!嫌いだよ。」


おしろ世界のサバイバル by.息子9歳

毎朝、毎朝…
同じ事を何度も言いながら段々と不機嫌のループに陥っていく息子を、

毎朝、毎朝…
同じことを聞いて返事して不機嫌をなだめながら、とうの昔に卒業したはずの小学校へ一緒に登校する私。

なんか 滑稽だ。
でも深く考えたらマズイから己を守るために一旦思考停止することにします。

台風のサバイバル by.息子9歳

息子の不機嫌も仕方のないことです。
ウェイトを背負って歩道橋を上り、
日陰の乏しいアスファルトをせっせと歩く息子。
変色した帽子からは、滴る大量の汗。
やっとの思いでたどり着いた先は
ディズニーランドのように
エキサイティングな夢の国なら不機嫌も吹っ飛ぶのでしょうが
待っているのは暑い中の運動会練習というサバイバル。

それにしても…
首に付けたクールネックリングは
見た目にちょっとお洒落れだけれど
冷却機能面で言ったら微妙じゃない!?
全然、冷たくないし。
でも、ないよりはマシか…


と 脳内で、おばちゃん会話をループする私もまた、息子と同じなのです。

いや。

暑さから脳みそを守るために
人類は太古の昔から思考を鈍らせることが
予めプログラムされているのでしょう、きっと。


どぶ世界のサバイバル by.息子9歳


でも
鈍った思考を叩き起こすかのように
たまに息子から鋭い謎掛けが飛んできます。


「かあちゃん、9月秋?もうぶあだよねぇ。」


溶けて鼻から出てきそうな脳みそに…
ナニ? ソレ ナンノコトデスカ??

「えっとね。ぶあだよねぇ、かあちゃん。」

容赦なく、共感の相槌を求めてくる息子の脳みそは、
案外私よりもクールなのかもしれません。


めいきゅうのサバイバル by.息子9歳

″ぶあ″という謎掛けは何か。

それはキャラクターの名前なのか
それは虫の名前なのか
それは食べ物なのか
それは体感を表した言葉なのか

ホットブレインは思考停止中につき、
早々 息子に″ぶあ″の正体を尋ねます。

「9月はすげーぶあだから夏だよねぇ。
 夏はもう分厚いよ!!」

その瞬間

笑点のテーマソングが
ゆるゆるの脳内に響き渡ります。

左 バルハイムのサバイバル
右 ボスのサバイバル
by.息子9歳


あー。  ぶあついね の略ね。

そういえば最近
『超暑い』ことを『分厚い』と表現する息子。

日本語には同じ音でも違う意味を表す言葉があることにあまり気付いていない様子です。

以前何度か説明してみるも、
酷暑=『ぶあつい』が入り込んでしまったようで
ジェスチャーで厚みを表現しながら
『超暑い』ことを『ぶあつい』と言っています。


王さまボスのサバイバル by.息子9歳


確かに『あつさ』の最上級ではあるけれど
同音異義語の『あつさ』違いですな。

『暑さ』を『厚さ』に(意図せず)掛けて
さらりと略して涼しい表情で言ってのける息子。

センスの良い言葉選びに、

思わず

山田くん、座布団1枚っ持ってきて。

とオーバーヒート気味の脳内に

パフッ 

と締めのラッパ音の幻聴が

流れ込んできた次第です。


ではでは。

左 ボスのサバイバル
右 カオスのサバイバル
by.息子9歳


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