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【28.楽典のこと✏️】和音とコード

曲の途中で音符が重なっているところが出てくる時があります。また楽譜の中にCやらGやら暗号めいたアルファベットが出てきます。今回はこれらについてお話しします。


三和音

曲が進んでいきますと、左手のことが多いと思いますが、音符が重なっているところに遭遇してきます。この音の重なりが和音と呼ばれるもので和音は一度に一緒に演奏します。ある音から順にということではなく一度にバラバラにならないように弾きます。二つの音が重なっていれば二和音ですし、三つであれば三和音と呼ばれます。上級レベルの曲になってきますと、四つ、五つなんてものもザラに出てきます。到底両手でこれだけの音を一度に弾くなんてことはできないと思われる和音もあります。今回はそんな特別な和音はさておき、基本の三和音を見ていきましょう。

上の図はハ長調の音階の上に一つ飛ばしに音符を重ねて作った三和音です。赤く色付けられた音符がハ長調のドレミファソラシになっています。ドの上に一つ飛ばしてミ、それからもう一つ飛ばしてソの音を加えてドミソの和音ということになります。和音の音を読む時には下の音から読みます。最初のこの和音もソミドとは読みません。これは1番下にくる音符がとても大事な役目を果たすからです。ですからもし和音を下から読む習慣ができていない方は下から順に読むように致しましょう。ドレミファソラシとはハ長調の音階で順にⅰの音(いちのおと)、ⅱの音・・・という具合にローマ数字の小文字で表されます。そのⅰの音の上に一つ飛ばしに重ねた三つの音符の集合がⅠ度の和音(いちどのわおん)になります。同様にⅱの音の上に一つ飛ばしに重ねた三つの音符の集合がⅡ度の和音です。和音を示すときはローマ数字の大文字を使用します。
ⅰ  ⅱ  ⅲ  ⅳ  ⅴ  ⅵ  ⅶ
Ⅰ  Ⅱ  Ⅲ  Ⅳ  Ⅴ  Ⅵ  Ⅶ
何調の音階の音であっても音階のⅰの音の上にできた三和音はⅠ度の和音ですし、ⅳの音の上にできた三和音はⅣ度の和音ということになり、何調であるかによって和音を構成する音符が異なってくることになります。

また何調であってもⅠ度の和音、Ⅳ度の和音、Ⅴ度の和音(Ⅴ7の和音)は主要三和音と呼び、その調の重要な三つの和音ということになりますので、すぐにわかる、弾けるようになっておくと良いでしょう。Ⅴ7の和音は、Ⅴ度の和音の上にソの音から数えて7番目に当たる音(便宜上7番目の音とし、ここではシの音になります)を加えた和音のことです。ぞくしちの和音と読みます。加えられた7番目の音は図にあるようにソの音にⅶの音の上に重ねられた三和音(シレファ)を加えたものになります。


次にこのハ長調の音階の音を1番下にして順に作った和音をコードで見ていきましょう。コード表記は、主にクラシック系の曲を練習されている方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、ギターをされる方、バンドでの活動をされている方やピアノであればポップス系・ジャズ系などの曲であったり、クラシック系の曲を簡単にアレンジしているような楽譜を使用されている方にはよく目にされるものだと思います。

ピアノ譜の上部にアルファベットで小節ごとにだったり、音符ごとにだったりのタイミングで書かれています。C、Am、B♭などというのがコードになります。
コードは先ほど説明した三和音とは少し異なり、そのコードは和音そのものを表しています。三和音が何調であるかによって構成音が異なるのに対して、コードは何調であれCと書かれていればドミソを表しますし、Gと書かれていればソシレを表します。ですから、コード一覧表などで一度コードを覚えてしまえば、何調であってもすぐにその和音が弾けるということになります。上記の図でCメジャーと書いてありますが、Cメジャーで考えると音階の上に重なった和音は順に、
C   Dm   Em  F  G  Am  Bdim
というコードになります。では他の調ではどうなるでしょうか?

コード

ト長調であるGメジャーとヘ長調であるFメジャーで和音を作っていきました。
わかりにくいかもしれませんが、同じ色をつけた和音は何調の何の音の上に重なった和音であっても同じコード名が付いていることがわかります。(音階の音の高さが違うので同じ和音でも高さの異なる和音の表示になっています。)

コードは何調の音階の何の音の・・・という具合に考えられているのではなく、
Cを基本にして和音の種類別に音が変化していくと捉えられると思います。
Cはドミソの和音ですが、ドミソを基本して、真ん中のミの音を半音下げてミ♭にすればCmになります。またドミソのソの音を半音上げてソ♯にすればCaugというコードになります。コードの種類は(Cを基本に説明します)
C  Cm  Caug  Cdim  C7  Cm7  Cmaj7  Cmmaj7  Cdim7  
Cマイナー・セブン・フラット・ファイブ
Cセブン・フラット・ファイブ
Cセブン・シャープ・ファイブ
Csus4  C7sus4  C6  Cm6  
Cシックス・ナイン
Cマイナー・シックス・ナイン
Cadd9  Cmadd9  C9  
Cセブン・フラット・ナイン
Cマイナー・ナイン
Cメジャー・ナイン
(コードの表記ができませんでしたので読み方でお知らせしました🙇)
これらがあります。その上に、Cを基本としたコードでしたが、これがC♯(またはD♭)、D、E♭、E、F、F♯(またはG♭)、G、A♭、A、B♭、Bのそれぞれを基本としたコードがあります。この種類にはある一定のルールがありますので、そこを学習すればあまり難しく考える必要はなさそうですが、クラシック系で学んできた身と致しましてはアレルギー反応を起こしてしまいそうです😅


最後までお読みいただきありがとうございます😊今回は和音とコードというお話でしたが、両者似て非なるものと言う感じがしますね。どちらもうまく理解が進めば今後の演奏に役立ってくれるように思いますので、皆さんもよく学習して行ってください。では次回もよろしくお願いします🙇‍♀️

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