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落ちこぼれ音大卒が書く、独断と偏見のピアニスト近代史〜エピローグ〜

『ピアニスト』についてのシリーズ記事をスタートします。

ここ数年、ピアニスト人気は毎年上昇傾向。角野隼斗さんのような新たなスターが現れ、YouTubeからは個性的なラインナップが続々と……
かつてのようにクラシック/ピアノジャンル、と分類して語るのでは物足りない、一つの注目エンターテインメントとして受け入れられていると感じています。
このムーブメントの原動力はどこにあるのだろうか?
そこで、
エンターテインメントシーンにおけるピアニスト近代史
を紐解いていきたいと思います。

いつの時代も何かの形で「ピアニストブーム」は存在した。
それはいつから始まって、どのように変遷してきたのか?
少女漫画発のピアノ男子ブーム
ニコ動発のオタク文化との邂逅
近年めざましいYouTube発ピアニスト
角野隼斗の登場による対局文化の融合
多くの人が知っている、また知られていない、ピアニストたちの近代史を
特に印象的な出来事を取り上げて、解説していく。

各章の内容はざっくり以下の感じで考えています。

  • ピアノは俗世のものにあらず 意識高い習い事の時代 (~1990年代)

  • ニコニコ動画で弾いてみた投稿が流行 オタク文化とピアノ音楽が急接近した時代 (2000年前半)

  • 清塚信也が実演担当した医療ドラマが大ヒット ピアニストのテレビタレント化も(2015年)

  • 筆者がレコード会社で制作担当したピアノデュオについて(2017年前後)

  • 英国の影響で日本でもストリートピアノが流行/JPOPカバーをYouTubeで発表するアマチュアピアニストが増える(2017年前後)

  • 藤井風、ハラミちゃんなどYouTube活動の人気をきっかけにCDデビューするアーティストも

  • よみぃ、けいちゃん、かてぃん…チャンネル登録者100万人超が続出。ピアニストYouTuberに注目が集まる(2020年)

  • 角野隼斗のショパンコンクール出場がもたらしたシーンへの意義(2021年)

  • それぞれが自分の居場所を見つけていく。ピアニストの現在(2023年)

ざっとこんな流れで書いていきたいと思います。
見出しだけでほぼ内容が頭に浮かぶ人も多いと思います(もしかしたら見出しだけでいいかもしれませんが、、)
この一連の動きの中でやはり台風の目になるのは、
角野隼斗/かてぃん かと思います。
というのも彼は、この近代ピアニスト史に間接的にあるいは直接的に関わりつつ、全く独自のスタイルでピアノの可能性を大きく切り拓いた人だと思うからです。
角野前と角野後、ではピアノ近代史は大きく変革したと断言できてしまう。

ちなみに筆者は音大のピアノ科を卒業するもその道を諦め一般就職したタイプの人間です。そのせいもあってか、プロはもちろんアマチュアであっても、ピアノを人前で披露することの尊さにはいつも打ち震えたり打ちのめされたりの人生を送っています。

それでは次回から各章に沿って書いていきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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