見出し画像

バースプラン

先日、バースプランという、助産師さん達との出産時のプランについて話し合うお茶会に行きました。

最初、お茶会と言われていて、何でお茶飲むの?
という感じで何をするために集まるのかよくわからなかったんですが、行ってみると、軽くお茶を飲みながらバースプランの話が進みます。
すべてがこちらの望むような出産の仕方でやらせてもらえる感じなので、意外でした。
人間的だなあ、と。
産婦人科(にも色々あるのですが)ですと、ほとんど言われるがままというか、病院というのは有無を言わせぬような感じがありますが、こちらの助産院はほんとうにお茶を飲みながら、なごやかに我々の要求を聴いてくださるので、拍子抜けします。

余談ですが、私の人生は、いかに自分の本心を公言せずに、自分の要求を人知れず達成獲得していくか、といったようなものだったので、最近の私の人生の展開には驚きを禁じえないです。不思議。
昔は、誰も私に興味なく、誰も私の意見を聞くことなく、誰も私の音楽を聴かなかった。
そのおかげでほぼ誰にも邪魔されることなく、好きなことを気ままに探求してこれたわけですが。

閑話休題。
まず、体脂(生まれたときに赤ちゃんの身体を覆っている脂、病院によっては即洗剤で綺麗に洗い落とす)は石鹸で落とさないでそのままに、と言ったら、最近はドライ・テクニックと呼ばれていて、普通に落とさないで、自然に剥落されるままにするとのことでした。
また、赤ちゃんによっては、最初から余り付いていない子もいて、脇とか陰部に少し付いている程度で、どっちにしても自然に落ちる、逆に出血多くて血まみれの場合はどうしても少し拭う必要がある、という話でした。

臍の緒は30分から1時間は切らないで、と言ったら、基本的に、臍の緒に拍動があるうちは切らない、だけど、5分位ですぐに胎盤が出てくる人も居て、その場合、胎盤が子宮から剥離した時点で血管が切れるから臍の緒の拍動も無くなるので、切らないでいるのはいいんだけど、あんまり意味が無いかも、とのこと(野口先生は臍の緒の拍動が止まった後、20分経ってから臍の緒を切る、とおっしゃっています)。

結局のところ、体脂を落とすな、とか、臍の緒は30分から1時間は切らない、とか、そういったことはすべて言葉通りに受け取るようなことでなくて、中心にあるのは出産のその場での漠然とした感覚に於ける即興的な判断を重視しろということなんだな、と私は理解した。

野口晴哉は感覚の人だから、やっぱり何も考えてなかったんだろう。
考えていたら動けない。
野口整体流の出産法にしても、聞かれたから答えただけ、もしくは自分以外の勘の鈍い人間の理解力に即して指針として書き留めた言葉であって、公理ではない、ということ。

今回のこちらの助産院は気負ったところもなく、やりたいようにどうぞそれが当然ですという感じです。
ありがたいことです。
(2019年3月5日執筆)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?