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プロローグ:月の鏡と精霊の水華

僕たちの世界を
君たちが作ったんだ
随分昔の話になるから
記憶も定かじゃ無いんだけど
この世界を作ったのは
君たちなんだよ
資源を伝達するために
僕たち精霊を作り上げたんだ

忘れちゃったの?

「月の鏡と精霊の水華」

見えるモノと見えないモノの世界。
見えるモノはこの世界に感謝をして、
見えないモノはこの世界への感謝を忘れる。

見えていると思っていたことが、見えていなかったり。
感じていると思っていたことを、すぐ忘れてしまったり。
鏡花水月、水月鏡花。

長生きするはずだった。
健康でいられると思っていた。
他人を慈しめると思っていた。
夢は叶うと信じていた。

まるで未来が決まっているかのように世界は動き、何者かのコントロールの中にあって、もがけどもがけど先の見えない世界で生きている。

もしこの世界が決められた時間軸の上で動いているのであれば、どうすればその時間軸を破壊することができるだろうか?

我々は何処からキテ、何処へユクのか?

そして多かれ少なかれ、
語り掛けからこの世界の混沌は始まっている。

恐怖が世界を埋め尽くし、指導者は勤勉に良きことを成そうと取り締まり、うまく行かない状況に憤怒する。

理解が伝わっていないと、多くの人へ語れば語るほど、恐怖は世界に広まってゆく。
行えば行うほど状況は悪化して行き、人々の不安は増してゆく。

どうせ駄目だ。不安がやがて諦めへ変わってゆく。

同じことをしていては駄目だと、違うことを始めようとする。

違うことが発覚すれば、厳しい取り締まりにあい、弾圧される。

それは駄目だと、規制が強化されてゆき、新しいことが何も出来なくなってゆく。

対話を広げよう。この混沌から抜け出そう。
やればやるほど、足元をすくわれてゆく。事態は悪くなってゆくようだ。

月が明るく照らしている間は、見たいものすら見えないのかもしれない。

輝きに満ちていた、生命の羽衣さえ、光を失ってしまったかのように。

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