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児童玄関で開門を待つ子ども達が学校図書館で本を読めればいいのにね

朝、小学校の玄関前で、扉が開くのを待つ子供達。
家庭の都合で家を早く出なければならないこの子達に居場所を作ったという記事を読みました。

この件について、解説と意見を書いてみます。


朝、児童玄関前に座る子供達

毎朝学校の玄関が開くのを座って待っている子供達。この姿は学校教育が解決したい課題の一つとなっています。

家族はみな仕事で家を出なければならない。家に大人がいなくなるから、小学生の子も合わせて出ることになる。すると児童玄関が開く時刻より前に学校に着いてしまうことになります。

仕方なく玄関の近くに座るなり近くをうろつくなりして開門を待つ子供達。夏は暑く、冬は寒い。雨風が強い日もあります。安心安全な状況とは言えない時間帯です。


解決が難しい

早朝に子供達が開門を待つこの課題、なかなか解決が難しいです。

「子供達が待っているのだから、扉を開けてあげれば良いのでは?」

と考えたいところですが、教員の勤務時間、出勤時刻との絡みがあるのです。

多くの学校では教員の出勤時刻は8:00や8:05辺りに設定されていることと思います。その状態で子供を7:30に迎え入れてしまうと、教員がいないのに子供がいるという矛盾が起きます。

実際にはその状況になれば教員は7:30に合わせて出勤することになるでしょう。勤務時間外ですが、使命感でサービス出勤をする形になります。

最近、そういった使命感から起きる働きすぎが業界レベルで問題視されているため、朝は出勤時刻まで扉を閉めておこうというのがこの課題のポイントです。


早朝学童で解決を図った

この問題について、記事では「朝に学童を開いて子供をそこに待機させる」という試みが紹介されています。

この試みは私も賛成。素敵な解決方法だと思います。
何より、予算が年約300万円ついたという行政の判断が良いですね。

ぜひ広まってほしい試みです。


学校図書館を使った解決はできないものか

ここからは意見。
朝に待機する子供達を学校図書館で預かることができればいいのになと思います。

朝読書が朝学習の波に押されて縮小されている現状において、少しでも子供達が本と触れ合う時間にならないかなと期待して。なぜそんなに朝学習をさせたがるのだろう…


このアイデアを形にするには、やはり課題が色々と浮かびます。

「誰が子供の側に居て責任をもつのか」
「職員出勤前に、子供は校内のどこまで立ち入れるのか」

特に二つ目の子供を校舎のどこまで入れるのかについては難しい問題です。玄関の近くに学校図書館があればよいのですが、古い学校だと校舎の端にひっそりと学校図書館が設置されているケースが多いので。

新しい校舎で読書指導に理解のある設計であれば、玄関近く、人の往来の多い場所に図書館があるので朝の受け入れもしやすいと思います。


日本も広いですから、子供の朝待ち問題を学校図書館を使って解決している学校もどこかにあればいいなぁ。実際あるのでしょうか。そういう学校。

ちなみに私の勤務校は7:45に児童玄関が開きます。
職員出勤は8:00。
自分含め、担任の先生方は7:45に間に合うように出勤している現状です。
子供は早い子で7:30には来て座っています。

小さな問題のようで、子供の安全面における弱点と言える課題です。

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