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低学年の国語の時間に読み聞かせを

 

 小学校低学年の担任をやる時、目標にしている数値が一つあります。

「絵本読み聞かせ1年間200冊」

 途方も無い数に思えますが、案外イケます。毎日国語の授業になるたびに1冊読んでいけばOK。1冊どころか2冊3冊読む日も多々あるので、実際は200冊なんてすぐに突破します。
 「200冊」という数自体には特に根拠は無し。これは「徹底的に本を読む1年間にしよう」という、いわゆる自分の中の決意表明みたいなものです。


 国語の授業に読み聞かせを入れる理由は色々ありますが、その大きな1つが「幼児の集中力の限界とその配慮」です。
 低学年、特に1年生は45分集中力がもちません。そこで45分の授業を15分×3を基本に分けてしまいます。読解15分、音読15分、ひらがな15分、といった具合に。以下、この15分をモジュールと呼んでいきますね。

 その国語の授業のモジュールの1つに読書の時間を入れるんです。読み聞かせや読書は、授業の中における「休憩」の要素として大いに効果を発揮してくれます。普通に1冊2冊読み聞かせをして終わってもいいですし、ブックトークをする日もあり。好きな本を自由に読む時間にしてもステキだと思います。

 私の場合は、たいてい最後のモジュールに読書の時間を入れ、そこで読み聞かせ、ブックトーク、自由読書といった活動をします。
 行事や金曜日、雨の日など子ども達に疲れが見えているときは、中盤と最後の2モジュールを全て読書にすることも。この場合は中盤に読み聞かせやブックトークを入れ、最後のモジュールは自由読書にしてしまいます。読み聞かせとブックトークで読書意欲が高まっている状態なので、自由に読書させると子ども達はお祭りのように読みます。


 絵本の調達は学校図書館もしくは公共図書館。学校図書館の絵本は1年間ないし2年間で片っ端から全て読むぐらいの心づもりで使い倒します。本の知識が浅い私には「良い絵本」を毎日1冊2冊選んでピンポイントに持ってくるというのは難しいので。その知識がほしいですね。精進精進。
 読み聞かせた本はその後教室に置いておくと子ども達が競い合うように読むので、できればその時間だけでなく一週間は置いておきたいもの。なので学校図書館から持ってくる際は、正しく手続きをしてしっかりと一週間教室に置きます。

 公共図書館の絵本は素晴らしい品揃えなので利用したいところですが、何せ1人10冊など借りられる数が決まっているのが欠点。自分が読みたい本やわが子に読ませたい絵本も借りたいわけですから、学校に持っていく用にあまり枠はとっていられないというのが実情。どうしても読ませたい本がある場合にスポット的に借りる感じですね。


 小学校低学年は読書教育のスタート地点。ここで自分のペースでの読書や学校図書館の利用が習慣になった子はその後の人生も読書とともに歩めると思います。その逆もまた然り。
 低学年の読書指導って結構責任重大だと思うんですよね。読書教育は、ひらがなやカタカナ、かけ算九九などと同じぐらいのウェイトで語られるべきなんじゃないかな〜と思ってます。

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