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わらうち つつぼ きづち

稲わらを叩いて柔らかくする道具で木でできてる道具です。
私の藁の師匠の地域では「つつぼ」というらしい。
この道具の入手方法がわからず
ないなら作ればいいじゃん!と思って行動してみたものの
全然簡単じゃなかったーというお話です。

  • 師匠に聞く

師匠は随分使い古したつつぼを持っていて
それを使っていた。
良い感じに飴色になっていて長年使っていたのでスベスベしてた。

一番右がつつぼ

私の最初の聞き方がよくなかったんだけど
つつぼはどうやって作るの?か聞いてみた。
すると丸太を加工すればいいと。
木の種類は?と聞いたらケヤキの木が良い。
というので、近所でケヤキの木を剪定するからと丸太をもらってきて乾燥させた。
乾燥方法も陽が当たるところじゃなくて日陰で自然乾燥させるんだぞ。
言われた通りにしたつもりだったけど木は裂けた。
1年乾燥させてちょっぴり裂けた。
そこを使わないでなんとかつつぼを作ろうとしたが
裂け目は大きくなった。

縦に裂けたつつぼ

これを持って師匠の所へ行くと前回聞いた話にさらに加えて教えてくれた。

  • 新しく聞いた事

まず、木の種類だけど
地梨(ぢなし)という木。
楢林にあるトゲトゲの木で幹も直径も30cmないくらい。
その木が乾燥しても割れにくいらしい。
昔は山に入ってそれを切ってきてつつぼを作ったらしい。

あと、ケヤキと言ったのは杵がケヤキからできてるからそれも固くて割れにくい木なんだと。

そして乾燥も1年かけてゆっくり乾燥させるんだよとの事。
根元部分が叩くところになるから向きも大事だぞ。

なるほど…。
まずは、山に詳しい人に地梨という木のことを聞いてみるところから始めなくては…ね(^◇^;)

  • 余談ですが

我が家には藁打機という道具はあります。
古い納屋から見つかったのを譲ってもらって
わらを打つことがあります。

だけど、藁打機で打ったわらはすぐ固さが戻ってしまいます。
せいぜい3日かな。

つつぼを使って叩いたわらは結構長く柔らかさが保たれます。

藁打機を使うこともあるけどつつぼを使ったあの柔らかさは藁打機で出すことはなかなかに難しいようで
師匠も併用されてるみたいです。

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