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大人のための愛着形成(相手選び)

愛着とは、何も子どもの時にだけ重要視されるものではありません。
むしろ、子どもの愛着を育てる大人こそ、安定した愛着に包まれなければならないと思っています。

愛着とは、乳幼児期に母親との関係の中で、その基礎がカタチ作られる「心の絆」のことで、のちの対人関係に適応されていきます。
愛着は、人との関係の中で修正がくり返されていく性質を持ちます。
また愛着は、対人関係の土台となるだけでなく、安心感の土台にもなる、大変重要なものです。

大人であっても、自分の愛着がどんなカタチをしているのかは、常に点検する必要があると思っているのです。
なぜなら、愛着のカタチは一生ものではないからです。

幼少期に安定した愛着だったものが、不安定なものに変化することもあるし、不安定だった愛着が、安定したものへと変化することだってある。
愛着の全容を知っておくことは、幸せな人生を送るためには必須事項だと思っているのです。

つまり、愛着のカタチは2種類。
「安定」か「不安定」のどちらか。
さらに不安定な愛着は、大きく分けて「不安」と「回避」の2つがあります。

私は個人的にですが、幼少期からずっと安定した愛着を持ち続けてきたという人はいないんじゃないかと思っているんです。
何かショックなことが起こった時に、ダメージを最小限にしようと「不安」という感情を掻き立てるのか、「回避」という人と離れることで身を守ろうとするのか、どちらかに振れているような気がします。
そして、経験を積む中で、安定を引き出す方法を身につけていくものだと思うのです。

しかも、幼少期に作られるのは、あくまでも土台。
土台は一度作られればもう大丈夫、というものではなく、常に修正・補強を必要とするものだと思っています。

修正・補強が間に合わなければ、生きづらさはやってくる。
ところが、常に修正・補強が行われていれば、安定感たっぷりの、人として奥行きのある、魅力ある人物になっていくと確信しています。
今回は、この愛着というものの性質について解説していきたいと思います。

では、不安定な愛着とはどんな特徴を持つのでしょうか。
それぞれの特性をみていきましょう。

「不安」が常につきまとう人

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愛着の偏りには濃淡がかなりあります。
もともと「不安」が強かったけれど、いい人間関係に恵まれたり、自己内省を深めた結果「安定」を手に入れた人もいます。

ところが、「不安」が強さを増すほど、警戒モードは解除されることはなく、「人なんて信用しちゃダメ!」「世の中は危険だらけなんだから!」と常にピリピリして過ごさなければならなくなります。

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