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プロティアン・キャリアを積む

昨日(5.9.28)、金澤美冬さん(プロティアン(株)代表取締役、(一社)おじさん未来研究所理事長、キャリアコンサルタント)が、ビジネスパートナーの三井宏文さん(Ofice Mitsui代表、キャリアコンサルタント、婚活アドバイザー)をお連れになって、私の事務所にお越しになった。

金澤さんとは、今年の7月25日が初対面だ。まだ、お会いして2ヶ月と短い。

昨年、古稀になったことを機に、OUEN Japan のミッションに「女性活躍のサポート」を加えた。
今年の[OUEN Japan 信念会](5.1.26開催)のおりは、6名の"女性経営者とその候補生"のパネルディスカッションを開催して、OUEN Companyの皆さんにもそのことをお知らせしたこともあり、このところ、女性経営者との出逢いの機会は、思いの外増えている。
そのお一人が金澤美冬さんだ。

初めて彼女にお会いした時、彼女の著書「おじさんの定年前の準備、定年後のスタート」〜今こそプロティアン・ライフキャリア実践!を頂戴した。

私は、恥ずかしながら、その時、"プロティアン"という言葉を初めてお聞きした。

"プロティアン"とはどんな意味か?
ネットで繰ってみた。

「プロティアン」とは

プロティアンという言葉には、「変化し続ける」や「変幻自在な」という意味があります。

この言葉の語源は、ギリシャ神話に出てくる海神プロテウスにあります。
神プロテウスは、火にもなり、水にもなり、必要に応じて変幻自在に姿を変えることができる神でした。

変化に応じて、変幻自在に対応していくキャリア

つまり、プロティアン・キャリアとは、神プロテウスのように、社会の変化に応じて、自分の意思で自由に姿を変え、形成していくキャリアのことです。

プロティアン・キャリアは、組織の中よりもむしろ個人によって形成されるものであり、時代とともに個人の必要なものに見合うように変更されたものである
ダグラス・ホール著『プロティアン・キャリア』

この定義のポイントは2つです。

キャリアとは、組織の中ではなく、個人によって形成されるということ。
キャリアとは、変化に応じて個人にとって必要なものに変更できるということ。
つまり、プロティアン・キャリアは、組織ではなく、個人そのものが社会環境に合わせて変化する生き方のことを指します。

従来のキャリア観とは、大きく3つの違いがあります。

⑴キャリアの所有者の違い
従来の伝統的キャリアでは、キャリアの所有者は会社・組織でした。
一方で、プロティアンキャリアでは、キャリアの所有者は個人となります。
つまり、組織の中ではなく個人によって形成され、変化に応じて自己意思で変更できるのです。

⑵キャリアの目的の違い
所有者が変わるので、キャリア形成の目的も変わってきます。
従来の伝統的キャリアの目的は、組織内での「昇進や権力」であったのに対して、プロティアンキャリアの目的は、個人の「自由や成長」になります。

⑶キャリアの成果の違い
キャリアを通しての求める成果も異なります。
従来の伝統的キャリアの成果は、組織内での「地位や給料」であったのに対して、プロティアンキャリアの成果は、個人の「自己実現や幸福度」になります。

⑷アイデンティティとアダプタビリティー
プロティアン・キャリアを形成する上で、重要な要素となるのが、アイデンティティとアダプタビリティーです。
アイデンティティとは、「自分は何者であるのか」ということです。
アダプタビリティーとは「環境や社会への適応力」のことです。

これをビジネスシーンに置き換えると、アイデンティティとは「ビジネスパーソンとしての自分らしさとは何か」であり、アダプタビリティーとは「組織の変化に対応する力」です。

そして、ビジネスパーソンの悩みのほとんどは、このアイデンティティとアダプタビリティーのずれから生じます。

例えば、自分らしさ(=アイデンティティ)を押し殺して、組織の変化に対応(=アダプタビリティー)すると、組織内での昇進や昇給には繋がるかもしれませんが、「自分のやりたことは何か」と悩むことになります。

⑸まとめ
プロティアンキャリアでは、このアイデンティティとアダプタビリティーの考え方を変化させます。

従来の伝統的キャリアのアイデンティティは「組織から尊敬されているか」という他人軸の尊重や、その組織の中で「自分は何をすべきか」という組織軸の役割認識でした。

それに対して、プロティアン・キャリアのアイデンティティは「自分を尊敬できるか」という自尊心であり、「自分は何がしたいのか」という自己認識・志になります。

また、従来の伝統的キャリアのアダプタビリティーは、「組織の中での柔軟性」という組織内での適応能力だったのに対して、プロティアンキャリアのアダプタビリティーは「仕事に関連する柔軟性」となり、組織ではなく仕事に対しての適応力となります。

このようにプロティアンキャリアは、従来の伝統的キャリアでは確立しにくいビジネスパーソンとしてのアイデンティティを取り戻すことで、自分のキャリアを自分でプロデュースし、主体的なキャリア形成に繋げることができます。

プロティアン・キャリアは、個人の自律的なキャリアを築く上で重要な概念です。
社会の変化が激しく、変化をしないことがリスクになりかねない時代において、会社・組織が作ったレールの上のキャリアではなく、自分自身で作ったレールの上を、自分自身の力で進んでいくことが必要です。

「むむむ」と唸った。
"プロティアンキャリア"とは、まさに、今、私が、第二生で「こんな第二生を生きていきたい。人生は、あと半世紀。少なくとも100歳までの30年間は現役バリバリで働きたい。そして、世のため人のために生きていきたい」と思っている、その生き方や考え方とそっくり同じではないか。

そんな想いの金澤美冬さん、三井宏文さんと、強力なタッグを組み、ビジネスパートナーになることで、私のミッションの実現に一層拍車がかかることになるのではないか。

人との巡り合いは奇跡であって奇跡ではない。
濁世に染まることなく、人生を真っ直ぐ、人間らしく、人のことに思いを致す「恕の心」を持って生きていれば、天はその人を見捨てはしない。

奇跡を必然にするためにも、人生を真摯に生きることだ。

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)

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