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25歳以上は、自分の顔に責任を持て

昨日は、高校時代の友人と久しぶりに会って旧交を温めた。
コロナ禍で、5年に一回開催している金沢での合同同期会、それも古稀祝いの同期会が延期になっている。金沢の幹事たちは今秋に開催したいと言っている。能登の地震の応援にもなるような古稀の祝いをしたいものだ。
そんな話で盛り上がった。

150名強の同期の中には、既に数人が鬼籍に入っている。男ばかりだ。車椅子生活の同期もいる。癌で闘病中の同期もいる。全て男だ(やはり、"女は強い"ということか)。

若い時は健康面は皆そんなに大差はないが、古稀を過ぎると、"ピンからキリ"と言う言葉がピッタリくるほど、その格差は明確に現れてくる。健康面は勿論だが、精神面も同様だ。精神面のほうが格差は大きいかもしれない。
ピンは、青春の意気旺盛の人。キリは老境の域にどっぷりと浸かり、まもなく人生の終わりが来ると妙に人生を達観している人。

「今、アイツはどうしている?」、「マドンナの彼女はどうしている?」と、同期一人ひとりのことを品定めしながら飲んだ。
そして、異口同音に、リンカーンの「自分の顔に責任を持て」の箴言に思いを致した。

http://asokaen.jp/kouwa/078.pdf

「自分の顔に責任を持つ」

アメリカ大統領であったリンカーンは、「40歳過ぎれば自分の顔に責任を持て」との名言を残している。人の顔や雰囲気は自分が作り出したものである。
顔やその人の持つ雰囲気は、その人の履歴書。言っている内容と持っている雰囲気が違う人は、言っている内容の人生を生きていない。
他者に対して温かな雰囲気(オーラ)を出しているか、人としての優しさを持っている人か、正直な人か、「自分が」という我欲や名誉欲を出している人か、あからさまな金銭欲・物欲を感じさせるものを出している人か、己自身の欲求不満を社会や周囲に責任転嫁し、批判や不満をくすぼらしている人か、少しずつ分かるようになってきた。
長年の生き方が顔や姿に出る。嘘はつけないものである。

私はどうだろう。自らが欲望に翻弄されないためにも、常に鏡を見て己の心が鏡に映る姿をいつもチェックしていきたい。我を捨て、己の欲を可能な限り小さくし、周囲の人々を一人でも多く幸せな気持ちにするために、自分に何ができるかを考える、そんな生き方をしたいと思う。 様々な失敗や挫折の経験を経て、そう思うようになった。私は今日一日 どれだけ他者のことを考えただろうか?


時々会う機会がある同期の話になると、
「アイツは顔が変わってしまった。昔はもっといい顔をしていたのに。貧相になったな。大変な経験をしたのだろうか?」とか、
「彼女は心優しい人だと思っていたのに。女性で会社を立ち上げて、大変な苦労をしたようだ。
見目麗しい女性ということで目立つことに加え、ビジネスセンスもあって、周りからチヤホヤされて、そうなったのは全て自分の力だけだと思ったのだろうか。ちょっと傲慢になって感謝の心がなくなったのだろう。顔が変わってしまった。別嬪さんが冷たい顔になると、それは誰も近づいてこないよ」とか。

責任を持つ顔の境い目をリンカーンは40歳と言っているが、昨今は早稲で20代のベンチャービジネス経営者もどんどん出てきている。その分、責任を持つ顔の境い目は自ずから若くなるだろう。それは30歳かもしれない。25歳かもしれない。

おかげさまで、私は、亡きゼオライト(株)の河村会長に、「団長のお顔は布袋様のようだ。穏やかで、膨よか(ふくよか)なお顔をされている」といつもヨイショしていただいた。"豚も煽てりゃ木に登る"というところか。
いい気分になって、もっといいことをしようと思うようになる。

私は人さまに大事にされてきて、甘ちゃんの人生を送ってきた。
44歳で銀行を中途退職して、それからの四半世紀はまさに七転八倒の人生だったが、人さまに支えられて素直に育てていただいたおかげで、お世話になった皆さんへの感謝の心は人一倍持っている。
超凸凹人間だが、その凹んでいることが幸いして、それを埋めてあげようとたくさんの心優しい人たちが私の周りにいらしてくださる。
だから、私は一層、私の凸の面を極めようとする。極めて、お世話になった人たちに恩返しをしようと頑張る。その好循環が私を幸せな気持ちにさせるのだ。
そして、これからの人生、もっともっといい顔になりたいと思う。いい顔は素晴らしい精神をつくる。

健全な精神は健全な肉体に宿るという箴言がある。
しかし、健全な肉体を持った人は、必ずしも健全な精神を持った人ではない。健全な肉体を持っていても、健全な精神を持っていない人はザラにいる。

人を思い遣る、優しい、温かい心根を持った人が、一層健康に留意して健全な肉体を保って働くことで、一層、健全な精神を増進させることができるのだと思う。

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)

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