桜串あや*小説家

小説を書いています 控えめな女子高生の青春を描いた【花の踊り】kindleで出版しまし…

桜串あや*小説家

小説を書いています 控えめな女子高生の青春を描いた【花の踊り】kindleで出版しました! twitter, カクヨムやってます(準備中)

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【自己紹介】 桜串 あやと申します

ご挨拶が遅れました。 たくさんのスキ・フォローなど応援ありがとうございます。 趣味で小説を書いています、桜串 あや(おうぐし あや)と申します。 はじめましての方へ簡単に自己紹介をさせていただければと思います。 ■桜串 あや(おうぐし あや) ■25歳 ■昼間はOLの着ぐるみを着ています ■小説と私 幼い頃からペンを握り、絵は描かず文字を書いていた。3歳で既にお話が書けた模様(母談)。幼稚園生の頃の夢は『ミニモニ』だったが『小説家』という職業の存在は知っていた。小学

    • 【短編小説】 rance

      日曜日の夕方の駅ビルで、右手に靴、左手にタブレットPCの袋を持った僕は、空いていた椅子に腰掛けた。 僕は何をしているのだろう。 【蘭世さん、結婚したよ。知らなかった?】 蘭世さんと出会ったのは僕が大学1年生で彼女が大学3年生の夏、うどん研究サークルの合同発表会だった。発表が上手で、優しくて、美人で、一瞬で心が奪われていった。彼女も打ち上げに行くと聞いたので、発表会の会場を出てすぐに彼女のもとにすっ飛んで行き、その日は一日中隣をキープした。話をすると、出身や観戦しているス

      • 【短編小説】 いなかの鉄道

        「先輩、こんなところに本当に駅なんてあるんですか?」 炎天下の中、お客様の工場を出てもう40分が経とうとしていた。隣県と繋がるバイパスの上。車がまばらに横を通り過ぎていく。 「行き止まりです!」 続けて私はわーっと大きな声を出しそうになったが、間一髪のところで止めた。 私本当に、今日中に帰れるのかな…。 「左。扉ある」 後ろから冷たい先輩の声がした。 歩道は突然行き止まりになっていたが、左側には古い野球場にあるような、錆びた緑の扉があった。扉の先が見えなくて、開けるのを

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        【自己紹介】 桜串 あやと申します

          【短編小説】 路地裏には夢が

          「ほんっとに、あたし悪くないのにさ、偉いから、謝ったけど」 「ごめん。彼帰ってきたから、電話切るね」 「あ、うん。遅くまでごめん」 ユリカとの電話を切り、でっかいため息をついた。今日は久しぶりにお客さんに怒られた。あたし悪くないのに。でも大人だから謝った。偉い。 幸い今日は金曜日、明日は休み。少し遠回りをして体力を消耗させて、早く寝て忘れよう。 それにしても。家からほんの少し離れたところで、こんな素敵な夜景が見れるなんて知らなかったなあ。 車は速度を出してビュンビュン

          【短編小説】 路地裏には夢が

          プロフィール画像を設定しました。私っぽく出来上がってとても満足です!

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          【短編小説】 エレベータ

          「お疲れさまでしたー」 「お疲れさま、気をつけて」 先輩と同期と別れ、2回左に曲がり、さっきまで飲んでいた店のちょうど裏に着いた。呼んでおいたタクシーに乗り込む。 金曜日といえどもてっぺんを過ぎたというのに煌々と明るいこの街は、端的に言ってどうかしていると思う。遊ぶには適した街だが、ここに居を構えるのはゴメンだ。 タクシーは20分で自宅マンションまで送り届けてくれた。エントランス横のコンビニは夜には閉まっていてもはやコンビニではないが、彼らだって営利企業なのだから儲けのない時

          【短編小説】 エレベータ