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デッドストックのニーズ

昨夜は国際女性デーのオンラインイベントでアパレルブランドkellunaのオーナー前川裕奈さんと、エシカル男子の稲葉哲治さんとお話し会。

kellunaはスリランカで生まれた、日本人女性向けのスポーツアパレル。商品を見るとどれも美しく可愛く、欲しいものばかり。ストレッチが効いていて、ヨガ、ジョギング、ボクシングなどいろんな動きに適しているよう。

生地はスリランカで不良在庫などデッドストックと呼ばれる扱いになったもので、放っておくとそれらはゴミとして処分される。前川裕奈さんはそれを現地の女性たちと一緒に日本人向けの商品として再生させている。

自身の容姿や生き方に自信を持ち、力強く光り輝く女性が増えることを願い、self-love(自分を愛する)を広めるために、サイズ感にこだわりながら商品を作っている裕奈さん。痩せていることが美なのではなく、プラスサイズの体をありのままに愛そうというムーブメントも発信している。
体型の多様性、body positivity、ボディポジティブと呼ぶ。

日本の女性にはself-loveを届け、
スリランカの女性には雇用を届ける。
とても美しいビジョン。

商品を見ると、派手な色やデザインもあって、ちょっと日本では見ない感じ。特に柄はスリランカ特有のものだとか。

でもそこで疑問。
日本である柄がめちゃくちゃ売れたら、デッドストックは調達できるの?

率直に裕奈さんに尋ねてみたところ、デッドストックを探し回って調達していると!面白い!デッドストックって誰も扱わないことになったからゴミになってしまうわけで、ニーズがあったらデッドストックって言わない。デッドストックを探しに行くというこの矛盾がとても面白い。

探しても探しても見つからなかったら、そこからは販売終了になる。
ここ、重要。
日本ではお客様が財布を開けて待っている。作れば売れる。
かと言って、作ってしまったら、新たなデッドストックを作り出すことになりかねない。
販売終了になれば、デッドストック廃棄問題が解決する。

まさしく社会課題解決の一端を見たような気がする。

この判断ができるかどうかが、社会課題解決事業かどうかの分かれ目かもしれない。

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