おおたうに

イラストレーターの おおたうに です! 綺麗なもの、可愛いものが大好き。 ファッショ…

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イラストレーターの おおたうに です! 綺麗なもの、可愛いものが大好き。 ファッションや、それにまつわるものごとを愛しています。

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『Cherry🍒Coke』 2024 春号

有料
1,500
    • 「spring has come!」

      若い頃、ファッション誌の春の号が出る頃になると、どの雑誌も毎年似たような特集だとわかりつつもわくわく待ちかねていた。 当時はバイトの最低賃金が数百円で、私が働いていた本屋も時給800円くらい。 週に数回数時間入ったとしてもたかがしてれている月給で、狙っていたお洋服に必ず購読していた雑誌たち、渋谷waveにしか置いてなかった60年代ポップスのCDやお昼ご飯、加えて数冊の「春号」を買うのだから、それはもうカツカツで、出たばかりのお給料が数日ですっからかん!なんてことが多かった。

      • 石を処方する

        子供時代、新聞には地元の宝石屋さんの折り込み広告が挟まっていて、特に祖父母の家に行くと独特のアイテムがいっぱい載っていて楽しかったため、私が「切り抜く用」に取っておいてもらっていました。 縁側でひとり黙々と広告を切り取って指に載せて楽しんでいたのだけど、40余年経った今もスクラップブック用にまったく同じことをやっていて、三つ子の魂百までってほんとに私のための言葉なのでは?と思う。 その頃観た『南の島のフローネ』というアニメで、フローネたち子供が両親のためにツリーハウスで過ご

        • インド綿のワンピース

          大学生の頃、青山の「あの通り」は憧れでした。 地下鉄の暗い階段をえっちらおっちら上ると、街路樹と小さめのビルと切り取られた空とが現れます。そこを歩いているのは、私たちからするとだいぶ大人で、全員が「ファッション関係の人」に見えました。 訳知り顔で「あそこには同じグループのブランドが集まってるからね」なんて言う同級生を、なんという知性!と尊敬の眼差しで見つめたものです。 あの通りにひしめくブランドショップの中でも、10代後半の我々にとって「コム・デ・ギャルソン」は特別で、よ

        『Cherry🍒Coke』 2024 春号

        +24

          あんず味のアイスキャンディ

          私が小学生の頃は、酒屋さんに空いたビール瓶を持って行くと、大瓶1本につき数円がもらえるシステムがあって(今もあるのかな?)、うちでは子供の仕事でした。 小学校卒業のときに143センチしかなかった小柄な私にはちょっとした重労働でしたが、当時近所の酒屋さんにしか置いていなかった、森永の「みぞれ」というアイスキャンディが大好きで、もちろん小学生に運べる精一杯の本数をもってしても50円には届かなかったので、それが買えるお小遣いを握りしめてよちよちガチャガチャお店へ向かったものです。

          あんず味のアイスキャンディ

          【あ】アゼルバイジャンの素敵なご夫婦

          私が長いYouTubeを「観られる」ようになったのは、2020年以降です。 それまでは好きなアーティストのMV以外ほぼ!開いたことがなく、世を席巻しているYouTuberたちが一体何をしているのかも、まったくわかっていませんでした。(その頃より細分化した今は、色んなジャンルの方がいることなど、なんとなくわかっています) 再生速度を変えられることを知ったのは1年前くらいで、それ以降長い動画を観る回数が劇的に増えました! (そもそも2時間サスペンスLoverである私は、画面を見

          【あ】アゼルバイジャンの素敵なご夫婦

          【あ】赤毛のアンの三つ編み

          私が通っていた女子高校はその偏差値の低さゆえ徹底管理されており、「ショートヘアは耳を出し、肩についたらふたつ結び(ツインテール!)、編めるようになったら即三つ編み」という校則がありました。 登下校での出逢いにまさに血道を上げていた同級生たちはそれを非常に嫌がって、見回りの教師が来ないエリアまで来ると速攻髪を解いていました。 ところが私は、幼少期から『赤毛のアン』や『大草原の小さな家』シリーズを読んで育っていたため、そもそも三つ編みがだーーい好き! 中3でその女子校に面接に行

          【あ】赤毛のアンの三つ編み

          「ウニノコトノハ2013」

          2008年の誕生日にあとがきを書いた(らしい)、大好きな自著があります。 五十音順に大好きなものだけを描いた『ウニノコトノハ』(祥伝社)という一冊で、今も時折ご紹介するほどお気に入り。 昨年10月に初個展を開催したとき、壁に昔の原画をびっちり貼ったのですが、 あまりにも皆さんが丁寧に観てくださるので、驚くと同時にとてもしあわせな気持ちになりました。 当時の私の私物や好きだったものごとを、私より遥かに詳しく憶えていらっしゃる読者さんたちとたくさんお喋りしている中で、あーそう

          「ウニノコトノハ2013」