【自由詩】持続可能な嘘を吐く

好都合な言い分を砂糖に絡めて口移し
ご褒美目当ての深き欲望は
陳列棚の赤目の兎
垂らした涎に貼付した値札
勘繰りすぎのバックビート

殺されても起きあがる
相談相手の肉塊に縋るには
持続可能な下衆な汗
傷つけたはずが
真冬に震える鼓動の嘘

生真面目そうな周回遅れの
陰気な相貌
無関心に席を立つ
即断即決の空模様は
怖かったのは事実です