ブラックジャックによろしくを読んだ。

この漫画を読もうと思った理由は3つある。

1つ目はただブラックジャックが好きだからである。と言っても漫画で呼んだのは1回しかなく、アニメなどを何回も見たに過ぎない。

2つ目はこの「ブラックジャックによろしく」が安かったから。

そして3つ目はブラックジャックが好きな中、TBSで「Get Ready」と言うブラックジャックを現代で実写したようなドラマが始まったからである。

このドラマ思っている以上にブラックジャックに寄せていた。このドラマの主人公の苗字が波佐間(ハザマ)とブラックジャックの間(ハザマ)と同じであることや、医療チームがブラックジャックで使われるトランプの呼び名などというように寄せている部分が多くある。恐らくどこかで主人公の恩人を助けようとして完璧なオペをしたのに老衰で亡くなってしまう回で「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね」的なセリフがあるかもしれない。あったら面白い。

ちなみにこの「ブラックジャックによろしく」が実写されたときも妻夫木聡が主演だったらしい。

そんなことからこの漫画を読み始めたのだが、ブラックジャック並みに重い漫画だったし、面白くもあり、考えさせられる漫画だった。

基礎研修、第一外科、第一内科、小児科、第四外科、精神科、そして移植と様々な分野を医学部卒の新人研修医が医療現場の問題を経験しながら成長していく物語だった。

特に精神科編は今まで味わったことのない感情になった。精神科というところがどのようなところなのか何も知らなかったが、僕が精神科をかなり甘く見ていたということだけは分かった。

僕が地元に住んでいたとき、高校が山のふもとにあり、マラソン大会の季節になると体育の授業の一環で高校を外周させられていた。山のふもとということもあり、かなりアップダウンの激しい外周だった。その一番高いところに精神科病院があった。

意外と大きな病院であったが、駐車場が狭かった。また山のふもとであるため、交通量が非常に少なく、50分間外周させられているときも、高校の先生が学校の外へタバコを吸いに行くときの車の他には2,3台しか車を見ないほど少なかった。

この漫画を読んでそれはそういうことなのかと何となくわかった気になっているが、当時はただただ不思議に思っていた。僕はこのマラソン大会に向けて、ガタイが良いのに滅茶苦茶スタミナがあると思われたかったので、サボらずあまり気にしたことは無かったが、帰宅部やサボっている人らは良く人をバカにする際にその病院のことを揶揄していたのを聞くこともあった。

もちろん当時は僕らみんな見た目も心も幼かったからか、そんなことを言っていたのかもしれないし、僕もマラソンの練習をサボってふざけていたら、そんなことを言ってしまう可能性も0ではなかったと思う。当たり前だがもう誰もそんなことを言う人はいなくなったが。

そして僕は精神科に関わることはこの先もあまりないだろうと思っていたが、内科・耳鼻科・眼科などと同じように受診する機会が訪れるのかもしれないと思うようになった。

最後になるがこのような複雑であり社会的な問題を扱うのは非常に難しい。多くの人はこのような難しい問題に関りを持つことを自然と避けてしまいがちである。僕だって精神科というものに関しては漫画1つ見ただけだし、頭を使わずにボケーとYouTubeやSNSを見たほうが楽だろう。

でも何事にも難しいことに時間を割くべきなのは改めて感じた。大学の講義を受けた先生のうちの1人から聞いた話だと日本の大学生よりも東南アジアの大学生の会話の方がよっぽど知的な内容らしい。それが本当かどうかわからないが。でも僕を含めて確かに知的な会話をしている大学生が少ないというのは実際に大学に通って感じている。

だから僕は今より少しでも良いから難しいことに時間を割くことができる人間になろうと明日からまた大学生活をさせる僕はこの漫画を読んで改めて感じた。

それと同時にスマホからYouTubeをはじめとする娯楽系のアプリをできるだけ消した。とりあえず今度これを楽しむのは社会人になってからにしようと思う。

ちなみに医療系の作品で一番好きな登場人物はブラックジャックのピノコが今のところの1位。理由はブラックジャックを読めばわかると思う。

読んでくださりありがとうございました。

(2022/01/10)


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