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Ravelry で人気のドイリー①

 こんにちは! レース編みをしている owarimao です。
 編物関係の古い本をいろいろご紹介していますが、たまにはもっと新しいものを見ていただきましょう。

「Infinite Love」
デザイン: Patricia Kristoffersen
製作: owarimao

 編物サイト「Ravelry」で人気のある現代作家 Patricia Kristoffersen (通称PK)さんのデザインです。去年編んだものをやっと仕上げて、きのう写真を撮りました。
 ごらんのとおり立体的で、とてもゴージャスな作品です。昔ながらの清楚なレースとは一味ちがう、贅沢な雰囲気があります。

 実は私はPKさんの作品集を初めて見たとき、否定的な感情をいだきました。「ごてごてしている」とか「編目が混みすぎて模様がはっきりしない」とか……。今から思えばそれは「未知のものに対する拒否反応」にすぎませんでした。
 常識を覆すような革新的な何かを見たとき、人はよくそれを否定しようとします(「二刀流なんてできるわけない」とかね)。私もその1人だったわけですが、しばらくすると急にPKの素晴らしさがわかるようになり、自分でも編むようになりました。
 ここでご紹介しているドイリー「Infinite Love(終わりなき愛)」は特に人気のあるデザインの一つで、Ravelry では現在32人が実際に編んで投稿しています。自分の作品を仲間入りさせるときに見劣りしてほしくないので、仕上げは入念に行います。
 かなり大きい作品なので既製の「レースガイドシート」では間に合いません。100均ショップで手頃な不織布を買ってきて、自分で作りました(以前は洋裁の製図用紙に描いたものを使っていました)。

 無料のグラフィックソフトを使うと、24角形などという図形がたちどころに描けます。これを印刷して型紙に使います。不織布をウレタンマットに載せ、真ん中に型紙を固定し、マジックで線を延長。放射状の直線の先をフリーハンドでつないで円を描き、同心円状に目印を入れます。
 ぬるま湯に洗剤を入れてドイリーをやさしく手洗いし、よくよくすすぎます。タオルにはさんで水気を取り、シートに載せます。
 まずは中心を待針で固定。ついで周囲をとめていきます。

 ドイリーは水につけるとギュッと縮むので、ひっぱって伸ばさないといけません。かなり強くピンと張ったほうがきれいに見えます。細かいところまで神経を使って整えます。

 整え終わったところ。全部で待針を51本使いました。この状態で乾燥させます。

 きちんと整えると、まるで背筋がすっと伸びたようで、すがすがしい感じになります。まだ整えていない状態の写真と見較べてみてください。
 PKさんのドイリーはほかにもいくつか編みました。日を改めてそれらもごらんいただこうと思います。



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