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『M-1グランプリ2023』ファイナリスト9組に関する雑感

『M-1グランプリ2023』ファイナリスト9組は、くらげ、真空ジェシカ、令和ロマン、モグライダー、ダンビラムーチョ、ヤーレンズ、さや香、カベポスター、マユリカでした。準決勝の模様は配信で見たので、それを踏まえて各コンビについて思うところを簡単に書きます。

【くらげ】
2019年にも準決勝進出経験あり。このときにも新しいフォーマットの漫才をやっていて、決勝に行っていてもおかしくない、ぐらいの感じはありました。今回もちゃんと新しい発明をしています。坊主頭の渡辺翔太さんは無骨な外見ですが、この戦い方を見る限り、割と緻密な計算で勝ち上がってきたタイプの漫才師なのだと思います。

【真空ジェシカ】
準決勝で見て、真空ジェシカだけは間違いなく行ったな、と思いました。これで3年連続。人間味とかキャラとか後半のたたみかけとかではなく、ただ真正面から面白いだけの漫才で3年連続決勝進出は半端じゃないです。川北さんのボケアスリートとしての地肩の強さは同世代でもトップクラスでしょう。

【令和ロマン】
いつ決勝行ってもおかしくない芸人ナンバーワンでした。数年前から上手かったし面白かったけど、そこからの試行錯誤と進化の過程もえげつない。

【モグライダー】
すっかりテレビの人気者になった彼らが、ここで堂々と返り咲いているのは本当にとんでもないことです。でも、準決勝を見た人ならわかると思いますが、断じて「知名度優先で選ばれた」とかではない。ちゃんと舞台の上で作るタイプの漫才を仕上げて、文句なしの決勝進出。お見事です。

【ダンビラムーチョ】
ダンビラムーチョも、ここ何年かはずっと追い風が吹いている状態ではありました。M-1ファイナリストが持っている「空気」をすでにまとっていた。そこからさらに、自分たちの武器を絞り込んで、それを磨きに磨いて、満を持しての初決勝。ここは順番次第で結構点数が変わりそうです。

【ヤーレンズ】
しびれますね。ついに来ました。大阪時代は別名義でも活動していた苦労人。昨年は準決勝敗退でしたが、相当惜しいところまでは行っていたのではないでしょうか。正統派の漫才コントでは他の追随を許さない存在です。

【さや香】
昨年準優勝。しかし、それをネタにしてバラエティに出て、優勝したウエストランドとケンカする、みたいなノリが不思議なほど見られなかった不遇のコンビ。しゃべくり漫才の技術とパワーは圧倒的です。

【カベポスター】
昨年に続いて決勝進出。大喜利の達人の永見さんの脚本力が最大の武器。文字で読んでも面白いネタができるタイプ。準決勝のネタも、映画一本見たぐらいの満足感がありました。

【マユリカ】
私は男性なのでよくわからないんですが、めちゃくちゃ人気があって、めちゃくちゃかわいげがあるらしいです。ネタは面白いです。見ていてボケとツッコミのどっちの味方にもなれない感じがするのが新しいです。


《告知》
12月12日(火)の19:00~23:30に新宿の「ビキニマシーン」というBARで一日店長イベントをやります。M-1の話など、何でも語り合いましょう。よろしくお願いします。

『お笑いの話ができる地下BAR』
日時:12/12(火)19:00~23:30(L.O.23:00)
場所:ビキニマシーン
(東京都新宿区歌舞伎町2-9-18 ライオンズプラザB1F)
料金:チャージ1000円、ドリンク700円~