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【第98回】フレディ・キング/1934-1976

今回は珍しく(というか初めて)続けて同じブルースマンについて書いてみた。なぜ続けて同じブルースマンにしたかというと、前回「フレディ・キング/ゲッティング・レディ」を聴いていて、「おや、そういえば昔に数回聴いてそれっきりのフレキンさんのLPがあったな」と思い出して、お蔵から引っ張り出して聴きなおしてみたのだ。LP名は「1934-1976」、42歳で若くして亡くなったフレキンさんの遺作である。LP名からベスト盤だと当時思っていたのだが、どうもそうではないようだ。1974〜76年に録音されたものらしいのだが、スタジオ録音やライブ録音が入り混じっているので、フレキンさんの訃報にあたって、急遽寄せ集めて作られたものなのかもしれない。
覚えているのは「シェイク・ユア・ブーティ」という曲がかなりご機嫌で、ファンキーだったということくらい。フレキンさんと女の人が会話をしながら曲が進行していくやつ。「こりゃもうブルースじゃねぇ」と思ったけれど、ノリが良くてカッコよい曲であった。そしてそれ以外のことは何も覚えていない。なにせ今回聴きなおすまで、ライブの音源が含まれているということですら、記憶になかったのだから。
そんな聴きなおしとは言えないような、聴きなおしの感想になるが、やはりとてもファンキーだ。上記の曲だけでなく「パック・イット・アップ」や「シュガー・スウィート」という曲もとてもファンキー。「ウーマン・アクロス・ザ・リヴァー」や「スウィート・ホーム・シカゴ」といったブルースも演っているので、ファンキーな曲だけではないのだけれど、その3曲の印象がとても強くて聴き終わると、「ふぅ、ファンキーな漢だったぜ」という感想になる。フレキンさんの巨体であんなノリノリの曲をやったら、さぞかし迫力があっただろうなと想像する。
まあ、ブルースかと言われたら違うような気はするけれど、曲自体はカッコよいと思うので、購入した当時もっと聴いていても良かった気もするのだが、いかんせん私にとってほかの曲がすこぶる退屈である。特に「もしも」と「ギャンブリング・ウーマン・ブルース」という曲は聴くのにホントに骨が折れた。同じような曲調でずっとダラダラ演奏していて、ギター・ソロとか無駄に長く感じてしまった。ギターをやる人とかには、このギターの雰囲気とかが堪らないのかもしれないけれどね。ライブ音源では観衆も盛り上がってる感じだし。
おそらく以前に聴いたときも、同じように感じて数回聴いて飽きてしまったのだろう。そのことは全く覚えていなかったけれど。そんなわけでこのLP、またしばらくお蔵に入れておいて、忘れた頃に聴いてみる、ということになりそうだなと思っている。
ちなみにこのLPのB面側だが、あの「エリック・クラプトン」が参加している。最後の「ファーザー・オン・アップ・ザ・ロード」という曲ではボーカルまで演っている。それについて私はライナーノーツを読むまで全く気づけなかった。どんだけちゃんと聴いてないんだという話だけれど、だってエリック氏の歌い方ってフレキンさんと似てるんだよ。

フレキンの
ブルース聴くの
テイク2(退屈)

季語はブルース。

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