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【第77回】バディ・ガイ・ウィズ・ジュニア・マンス&ジュニア・ウェルズ/バディ・ガイ・アンド・ザ・ジュニアーズ

前回は「ミッシェル・ガン・エレファント」にハマっていたよという話から入らせていただいたが、今回は「B'z」にもハマっていたよという話からスタートさせていただこうと思う。ミッシェルにハマっていた時期は大学時代になるのだが、B'zさんはもう少し前、高校時代である。B'zさんもかなりのハマり具合で、9枚目のアルバム「サバイブ」まではシングル含めてすべてのCDを所有していた。なので「サバイブ」までのB'zさんは全て知っています。
B'zさんは今聴くとちょっと古臭く感じる曲もあったり、いろいろ洋楽を知ってから聴くと若干ゴニョゴニョな部分があったりもするけれど、今聴いてもそのゴニョゴニョな部分も含めて十分楽しめる人達だ。
1番好きなアルバムは「サバイブ」なんだけれど、それが発売されるまでは「ザ・セブンス・ブルース」が1番好きなアルバムだった。「ザ・セブンス・ブルース」というアルバムは、B'zさんがブルースに傾倒していた時期のアルバムで、2枚組の大作である。「スウィート・リル・デビル」や「ジャップ・ザ・リパー」、「春」などの曲に思い入れが強くて、聴いていた当時のことを思い出す。
アルバム名にブルースと入ってはいるけれど、今回はB'zさんについて書くわけではない。今回は「バディ・ガイ・ウィズ・ジュニア・マンス&ジュニア・ウェルズ/バディ・ガイ・アンド・ザ・ジュニアーズ」というLPについて書いていこうと思う。なぜB'zさんの話から入ったかというと、このLPの中で流れるハープのフレーズが「ザ・セブンス・ブルース」でかなり引用されているようなので、ついつい思い出話に花を咲かせてしまったわけだ。
このLPは名前の通り「バディ・ガイ」や「ジュニア・ウェルズ」といった私のお気に入りのブルースマンに、「ジュニア・マンス」というジャズ・ピアニストを加えたセッションLPである。このLPでのバディさんはエレキギターからアコースティックギターに持ち替えて実にシックにキメている。「マディ・ウォーターズ」の「フーチ・クーチ・マン」も演ってるんだけどそれもシック。物静かにギターを鳴らしているのだが、一曲一曲がとても長いし、長く感じてしまうという、私にはかなり退屈なLPである。
そのためあまり聴いておらず、実に印象の薄いLPであるのだが、前述したようにB'zさんの「ザ・セブンス・ブルース」でかなりハープのフレーズが引用されていると思われる。「リッフィン」という曲なんかはかなりの再現度である。で、何がスゴイってこのLPってそんなに有名じゃないというか、全然知られていないLPだと思うのよね(演奏しているブルースマンは有名だとしても)。そんな知られていないLPでも、B'zさんは勉強していたのだなぁと感心してしまったのだ。ハープの音色とかも研究して、かなり近づけていると思うし。
さて、このまま終わってしまったのではホントにB'zさんの回になってしまうので、このLPについて最後にもう一つ。私はバディさんやウェルズさんというと、どうしても「ファースト・タイム・アイ・メット・ザ・ブルース」や「フードゥー・マン・ブルース」のようなファンキーだったり激しいブルースを期待してしまうので、このLPは肩透かしを食ってしまった感じだ。ハープの音とか結構カッコいいなと思ったりするので、先入観なくして聴けば良いブルース・セッションLPなのかもしれない。
ちなみにこのLPの裏ジャケは、乳母車に乗ったバディさんとジュニアさんたちという、とてもシュールな写真である。あまりにも謎なので今回は冒頭の写真に裏ジャケを掲載させていただいた。

バディさんの
しっくりこない
シック・ブルース

季語はブルース。

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