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世界にある不思議な名前の祝祭日を軽く集めてみました

 ウィキペディアでいろんな国を見ていたら、各国にはそれぞれ祝祭日があると知ったんです。それはまあ当たり前なんでしょうけど、国によっては珍しいと申しますか、日本人からしてみたら不思議に思えるような祝祭日があったので、世界にはどんな祝祭日があるのか、ざっと集めてみようと思いました。

 というわけで、調べました。調査方法はウィキペディア等のネットで集めただけなので正確性は推して知るべしですが、一応は本当に存在するらしい日を選んだつもりです。まあ、そんな堅苦しい感じではなく、世界にはいろんな祝祭日があるんだなあと思って読んでいただければ幸いです。では参ります。

7月12日 ボイン川の戦い記念日(北アイルランド〈イギリス〉)

 オレンジメンズ・デーとも呼ばれ、1690年に起きた「ボイン川の戦い」にてプロテスタントが勝利したことを祝う日となっています。祝祭日とどれだけ関係あるのか分かりませんが、ボイン渓谷というものもあるようです。

10月第2月曜日 コロンブス・デー(アメリカの多くの州)

 コロンブスによるアメリカ大陸発見および到着を祝う日です。様々な国でコロンブスのアメリカ発見を祝う日があるようですが、アメリカが最も真っすぐな表現となっています。ただし、アメリカのいくつかの州では認められていないようです。

11月5日 コロンの日(コロン〈パナマ〉)

 コロンはパナマの中部、パナマ運河のカリブ海側に位置する都市で、その名はコロンブスにちなんでいます。しかし、コロンブスの名前を途中で区切ったばかりに、日本人にはなんか可愛く聞こえます。ちなみに、コロンは名前とは裏腹に治安が悪いことで有名だそうで、一説には中米一の危険地帯とも言われるとのこと。

1月21日 おばあちゃんの日  1月22日 おじいちゃんの日(ポーランド)

 日本にも敬老の日がありますけれども、おばあちゃんとおじいちゃんで分けられているのは私が確認した限りポーランドのみです。祖父母を祝う習慣のある国は他にもあるようですが、日本みたいに一緒くただったり、性別で分けられてるけど正式な祝祭日ではなかったりと、なかなかポーランドのようにはいかないようです。ちなみに、ポーランド語版ウィキペディアによると、おばあちゃんの日が先にでき、おじいちゃんの日が後発のようです。

12月21日 同意の日(サントメ・プリンシペ)

 何とも意味深な名前ですけれども、調べても何を同意した日なのか、何を祝っているのかもよく分かりませんでした。英語版のウィキペディア等ですと「サントメの日」とされ、1471年にヨーロッパ人がサントメ島に着いたことを祝う日となっています。

3月20日 石油国有化記念日(イラン)

 ウィキペディアでは12月29日になってますが、在イラン日本大使館の情報だと3月20日になってましたので、こちらを採用しています。西暦1951年3月に石油国有化法案が可決した日を記念した祝祭日のようです。

 ちなみにイランは生産量世界8位とのこと。

3月〈移動祝日〉 ニュピ(インドネシア)

 バリ島におけるヒンドゥーの正月で、毎年3月のどこかで開催されるようです。日本語圏の人から見るとなかなか魅力的な響きですね。

5月24日 ブルガリアの教育と文化とスラヴ文学の日(ブルガリア)

 教育関係の祝祭日はチラホラありましたが、ブルガリアだけはなぜか他のものとセットにして長い名前になっています。スラヴ人は西スラヴ人・東スラヴ人・南スラヴ人が存在し、ブルガリアは南スラヴ人に属するようです。言語の分類にスラヴ語派というものがあり、それに属する人たちがスラヴ人とされています。

7月11日 フラマン語共同体の祝日  9月27日 フランス語共同体の祝日  11月15日 ドイツ語共同体の祝日(ベルギー)

 ベルギーには公用語が3つあり、各言語が盛んに話されている地域がそれぞれ存在しているため、祝祭日も3つ存在しているものと考えられます。ちなみに、フラマン語はオランダ語の一種とのこと。

10月26日 アンガム・デー(ナウル)

 民族の存続に必要とされる人数は1500人とされ、第一次世界大戦の頃にその人口を下回っていたナウルが1932年に再び1500人まで回復、その日を祝日となったのが始まりです。ちなみに、第二次世界大戦の頃にナウルは再び1500人を下回り、のちに回復しましたが、その日は特に祝祭日として設定されていないとのこと。アンガム(Angam)はナウル語で「歓喜」や「目標の達成」などを意味し、現在のナウルの人口は1万1000人程度のようです。

7月第1金曜日 フィッシャーズ・デイ(マーシャル諸島)

 マーシャル諸島はダイビングの他、スポーツフィッシングなどで観光客誘致に力を入れている国とのことで、フィッシャーズ・デイにはスポーツフィッシングのトーナメント大会が開催されているようです。

トルクメニスタン・スペシャル

 様々な国の中でも祝祭日が特徴的だったのはトルクメニスタンです。とりあえず、ウィキペディアに載っていたもののうち、独特なものをご紹介いたします。

2月19日 トルクメニスタン国旗の日
4月第1日曜日 「水の滴、金の粒」の日
4月最終日曜日 トルクメニスタン競走馬の日
5月最終日曜日 トルクメン絨毯の日
8月第2日曜日 メロンの日
9月第2土曜日 石油・ガス、エネルギー、地質産業職員の日
9月第2日曜日 トルクメン・バフシーの日
11月第1土曜日 健康の日

 トルクメニスタン国旗の日は初代大統領であるニヤゾフの誕生日であり、彼はメロンが好きだったことからメロンの日ができたとされています。こんなエピソードから何となく分かるかと存じますが、ニヤゾフ時代は独裁的な政治を展開していました。ただ、他にも独裁国家や元独裁国家がある中で、祝祭日にここまで特徴が出ているのは確認した限りトルクメニスタンのみです。

おわりに(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)

 様々な国の祝祭日をご紹介いたしましたが、ウィキペディアのボスニア・ヘルツェゴビナの項目で気になる記述が見つかりました。

ボスニア・ヘルツェゴビナでは、各民族間での合意ができていない為、法定の祝日が存在しない。

 ボスニア紛争の終結からだいぶ時間は経っていますが、思わぬところに影響が残っていました。

 特定の日を祝えるのはひとつの幸福である。そんな感想で今回の調査を締めくくりたいと思います。

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