あなたが正しいなら、わたしは間違いか。

ある人に言われて、モヤモヤしていたことがある。
「わたしがそうしたいんだから、いいじゃん」
彼女自身がしたいからそれをする、というのは自由かもしれない。
でも、それが他人に影響を及ぼすことで、影響を受ける本人が「やめてほしい」と言ったら?
利害関係が衝突してしまう。

実際、上の台詞は
*わたしが彼女に「帰ってほしい」という要求
*彼女はわたしの家に「まだ居たい」という欲求
がぶつかり合って生まれたものである。
正反対の欲求は、ぶつかり合う。

しかし、どちらかが間違っている、ということではない。
(わたしの家だから、わたしに決定権がある、という見方もあるが)
わたしは「帰ってほしい」と思っていて
彼女は「まだ居たい」と思っている。
それが全ての事実であり、お互いが譲り合わない限り解決は難しい。

さて。
今日のニュースで思ったことは
「晴れたから海に行きたい」という欲求がいけないことなのか、ということだ。
先日の映像が流れていて、海沿いを車が渋滞している。
どうやら海に出かけてきた車が連なっているようだ。
そして、来るのは「もう少し我慢してほしい」ということが伝えられていた。

*海に遊びにきた人たちは「晴れたから海に行きたい」「外だし大丈夫かな」と思ったようだ
*地元の人たちは「自粛してほしい」と思ったようだ

どちらも、「そう思った」のは事実である。
しかし、その二つの意見は両立できないことであり、正解はない。
自粛してほしい、を尊重すべき、とも限らない。
ただ、「自粛してほしい」と思った人たちからすれば
「海に行きたい」という人たちの欲求は、自分の意見を軽んじるものだろう。

わたしはSNSを見ていて
「そう思っている」と発言することは自由だと思う。
しかし、一人が「そう思っている」ということから
他の人たちも「そう思うべき」というのは違うと思うのだ。

立ち位置は色々で、人間同士見え方が異なるのは当たり前。
きっと、この感染症の騒動で、私たちが学ぶべきなのは
他の人からの立ち位置からはソレがどう見えるのか、を想像する
客観的能力なのだ。
わたしは、そう思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?