見出し画像

囚人が文学賞の選考委員?

日本人は小説を読まない

日本では小説は40人に一人しか読んでおらず、本が売れないのは当然だという記事を読んだことがあります。

本好きを自認している私でも、小説をあまり読んでいません。最近の記憶でいえば、先日紹介した「星の王子さま」です。

芥川賞や直木賞、本屋大賞などがメディアで取り上げていますが、何人の人が今年の芥川賞受賞作を読むのかと思うと、なんだかさみしくなります。

著名な小説でも、例えば夏目漱石の「ぼっちゃん」と川端康成の「雪国」といった代表的小説2冊を読破した人は10人中何人いるでしょうか?

私の好きな作家に、去年亡くなった伊集院静さんがいますが、私が読んでいるのはほとんどがエッセイです。

アニメや映画は見ても



小説を読むのは意外と労力がいります。テレビドラマや映画、アニメなどの映像作品は労力がいりません。

漫画も少ない労力で読むことができます。私の本棚にも中途挫折した小説が何冊も残っています。労力がいるからこそ、小説の持つ力が身につくのかもしれません。

ゲームはする、アニメは見る、でも本を読まない、小説を読まない、日本の文化を知らない若者が目立っています。

中村哲さんをご存知ですか?



ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんがX(旧Twitter)で、トロントのパキスタン人のウーバー運転手に「おれが日本人だ」というと、「哲、中村、彼には感謝しかない」と言って、おれを中村哲さんの親族くらいの感じで握手された体験を書いていました。

中村哲さんというすごい日本人がいるのを、どれだけの日本人が知っているのでしょう。

いうまでもなく、中村哲さんはパキスタンの医療やアフガニスタンの人道支援に尽力し、4年前の2019年12月に武装集団の凶弾に倒れた世界に誇る日本人医師です。

外国に旅行や留学に行った若者が、日本の文化や歴史などを知識がなかったので、恥ずかしかったという話はよく聞きますが、最低限の日本人としての知識、教養、歴史を会得するのは、日本人の義務のような気がします。

ゴンクール賞をご存知ですか?


話は海外に飛びますが、ゴンクール賞をご存知でしょうか?
はっきりとは覚えていないが、どこかの国の文学賞で聞いた気がする、そんな印象の方もおられるでしょう。私もそのくらいの知識でした。

ゴンクール賞は1903年に始まり、一世紀以上の歴史を誇る文学賞で、マルローやボーボワールなどフランスの文学史上に名を連ねた作家が受賞しています。

日本でいえば、芥川賞や直木賞のような権威がある賞です。このゴンクール賞を運営しているアカデミーが2022年に、服役囚が選ぶ「囚人たちのゴンクール賞」を始めました。

囚人たちのゴンクール賞

ここから先は

1,368字
毎週日曜日の朝に新しい記事をアップします。 70歳を過ぎていますが、青二才の斬新さを出しています!

70歳を過ぎても青二才

¥500 / 月 初月無料

私は現在73歳ですが、青臭いといわれます。個性だと思います、長所であり、短所です。この青臭さと、私だけが歩んできた73年の経験、体験をもと…

サポートお願いいたします! より良い記事を書くために、有効に使わせていただきます。がんばります!