尾崎檸檬

2002年生まれの歌人。音楽と文学と生活

尾崎檸檬

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    日記や日常のあれこれ。

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    小説や雑誌などの本を読んでみての感想から自分で作ってみた短歌や詩まで。

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    好きな曲やアルバム、ミュージシャンなど。チャートや世間の流れとは関係なく好きなものを好きな時に書いております。

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「旅」と「旅行」

2022年8月18日、僕は北海道一周を目標とする旅に出た。 37日間の日程を終え無事一周を成し遂げることができた。 その中で感じたのは「旅」と「旅行」の違いだった。僕は今まで「旅行」をしたことはあったが「旅」をしたのは初めてだったのだ、と。 「旅」は自分がその空間に入り込んでいくこと。その土地、そこの人々、そこの生活にまるで沁み込んでいくかのように入り込んでいく。普段の生活の営みもその土地と一体になっていく。 「旅行」は自分の周りの空間ごと移動してゆく。いつもの生活を

    • 爪の果実

      この前一緒に遊びに行った人の爪にはネイルが施されていた。 真っ赤で、つやつやしていて、僕の思うその人のイメージからすると派手すぎる印象だったけど、それがまた良くてとても美しいと思った。 けれど、結局11時間くらい一緒に遊んだのに「爪きれいだね」のひとことが言えないまま別れてしまった。 なにも「太ってるね」とか「不細工だね」とか悪口じゃないんだから、良いと思ったらそういえばいいだけの話なのに、それができなかった。 歌人の穂村弘さんのエッセイ「やってみるまでわからない」に

      • 納得できない

        麺類の分類はわけがわからない。 ラーメンとうどんはまだ納得できるのだが、問題は「そば」だ。 これが正真正銘ホンモノの「そば」である。 しかし、「中華」が付くと途端にラーメンの兄弟みたいな顔をする。 そう、「中華そば」である。日本の「そば」が中国大陸に渡ってアレンジされたのだろうか。いや、アレンジしすぎだ。もはや「そば」の面影はない。 「まあ……しばらく見ない間にこんなに大きくなって……!」どころの騒ぎじゃない、親戚におじちゃんもびっくりの変わりようである。 ……と

        • 短歌集第3弾

          これまで詠んできた短歌がある程度まとまったので18首を載せます。 揚げたてのからあげクンを盗むから国に死刑で殺してほしい 風呂上りふやけた顔のおうとつを両手で触り生を感じる 「いたんだと」見えているのに映らない無色の僕は道端の石 ぬちょぬちょと2人はやがて一体へ24日の夜のいちゃいちゃ フォロワーを助ける人と思ってはいけない僕は一人のままだ 左手に君の右手がくることを願って今日も荷物は右手 綿棒についた大きな耳垢を愛しく思う大寒の午後 人前で射精することなく死

        「旅」と「旅行」

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        記事

          黒ダウンと若さ

          黒のダウンを着ている女子高生が怖い。 19歳童貞のこじらせの結果か、あるいは高校時代のカーストを引きずっているのかとにかく怖いのだ。 「今流行りのJK」といった感じがおそろしいのだ。 たいていそういった女の子は縮毛矯正に命をかけ、整ったキレイな前髪を携えている。 前を開けていたりするともう耐えられない。 「寒い~」なんて言いながらコートの前を閉めない人と同じような、理解できない文化の壁があるのだろうか。 前を開けて服を着られる人間は社会性がある気がする。心も開いて

          黒ダウンと若さ

          分からないものを味わう

          加藤治郎さんの歌集「Confusion」を読んだけど分からなかった。 いわゆる”普通”の歌集とは違って、レイアウト詩歌という文字の配置や大小、レイアウトなどを含めて魅せる歌集になっている。 見ていてすごいなとは思うものの、正直よくわからない。 昔読んだ穂村弘さんの「シンジケート」も良く分からなかった。 本にしろCDにしろ映画にしろ、たまにこういうよくわからないものに出会うことがある。 例えば僕が人生で初めて買ったCDは、BURNOUTSYNDROMESというバンドの

          分からないものを味わう

          証拠

          高校生の時、バンドマンの友達がいた。 僕らの高校はいわゆる”進学校”というやつで、進学がメインのため当然軽音楽部なんかなかった。 それでも彼は他校の友達と組んでバンドをやっていた。 どうしてそうまでして音楽をやるのかと尋ねたことがある。 「俺はさ、この世界に自分がいたって証を残したいんだよ。」 いまだにこの言葉が忘れられない。 僕はこの世に何一つ痕跡を残さずに死んでゆきたい。 着ていた服も、お気に入りの万年筆も、本棚の本も、SNSのアカウントも、精子が沁み込んだ

          存在しない乾燥肌

          僕は長年オイリー肌というやつに悩まされている。 今は大学1年生だが、確か中学生の頃から急に顔がぬるぬるになりだしたので、かれこれ6年程度の付き合いになるかもしれない。 そんなに一緒にいるくせにちっとも仲良くなれる気はしないので、僕は日夜退治に追われている。 オイリー肌対策としてネットを調べると必ず出てくる内容がある。 オイリー肌の原因は肌の乾燥にある。肌が乾燥していることで、お肌は「乾燥から守らないと!」と油脂を分泌するのです。だから、洗顔のし過ぎは逆効果ですよ!

          存在しない乾燥肌

          言えない言葉、使えない単語

          なぜだか分からないのだけれど、使うのをためらわれる言葉がある。 特段、使い方が間違っているとかいい意味じゃなからではなく、なぜか”恥ずかしい”のです。 例えば「先輩」。 今これを書くにあたって「先輩」と打っているのもむず痒い。なぜだろう、口に出すのはもっと恥ずかしいので、会話では「1個上の人」とかまどろっかしい言い方でごまかしている。 これは自分が使うのも他人が使うのもだめだ。友達が会話の中で「先輩がさ~」なんて言ったりすると、僕の脳内は「あぁ!今!この人先輩って言っ

          言えない言葉、使えない単語

          短歌集第2弾

          今年、大学生になってから短歌に出会って暇を見つけてはちまちまと詠んでいます。 ある程度歌が集まったので紹介しますね。 花びらが散ってしまえばとうめいにひと月前の名前はさくら 話したい話したいけど怖い夜 受話器マークを押せなくて朝 天井を宇宙だとして寝転んでシミを星へと昇華する夜 あの月を手に入れるため電柱をいくら壊せば空が崩れる? さっきまで晴れてたくせになんで出るときに限って降ってくる ——雨—— 「明日やる」その決心は温泉のドライヤーの風くらいに弱い 君の

          短歌集第2弾

          「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見るたびに一生その子のこと思だしちゃうんだって」

          映画「花束みたいな恋をした」でのセリフらしい。 「植物の花に限ったことではなく教えてもらった本や映画、音楽あらゆる華となるもの全てそうである気がした。きっと教えてもらったら見る度触れる度にその人を思い出してしまう。」 なるほどなぁ…ある。確かにそういうことはある。 中学生の僕は生徒会長をやっていた。その時に副会長として支えてくれた(ほとんど喧嘩だったけど)女子と、高校になってから電話したことがある。 高校は別々で、久しぶりに話した。彼女は高校生のくせに酔っぱらっていた

          「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見るたびに一生その子のこと思だしちゃうんだって」

          取れない肉

          この前サークルのみんなとキャンプに行ってバーベキューをした。僕を含めた1年生と2年生、3年生がそれぞれ3人ずつの、計9人で。 先輩が主導でお肉を焼いていくなか、僕は肉を取ってもいいタイミングが分からなかった。 「この肉は大きいから2年生に譲った方がいいかな。」 「あの人そろそろ食べ終わりそうだから、この肉を取るかもしれない……じゃあまだこれは取らないでおこう。」 なんてことを考えているといつまでたっても食べられない。知っている。本当は”肉を取ってもいいタイミング”なん

          取れない肉

          開けるために留める?

          スーツの一番下のボタンが好き。 バイトが塾だからスーツを着るのだけれど、どうやら一番下のボタンは開けるのがビジネスマナー(?)らしいということを初めて知りました。ちょうどこんな感じ↓ ボタンは留めるためのものなのに、開けるために付いているってなんか不思議じゃないですか? なんとなく、そんなボタンのように生きたいと思うのです。

          開けるために留める?

          免許を取りましたが、

          4月6日から自動車学校に通って8月13日にやっと免許を取ることが出来ました。 約4か月もの間、とっても長かったように感じます。笑 教習中からうすうす気が付いてはいましたが、僕は運転が嫌いなようです。 何か月もかけて通い、何十万円ものお金をかけて免許を取る。でも、そこで終わりではなくて、いずれは車を買って、維持費をかけ、保険に入って、税金も納める……。 そうまでしてやっているのは自分や相手の寿命を縮めるような作業ではないのかと、そう思うのです。 運転する以上は事故の危

          免許を取りましたが、

          「新短歌教室の歌集」

          今回はナナロク社の本「新短歌教室の歌集」を読んだお話。 歌人の木下龍也さんと岡野大嗣さんの2人を講師として開催された短歌教室から生まれたこの歌集。 限定2000部の発行でしたが、大学の学生協の本屋さんからナナロク社さんに直接予約をしてなんとか手に入れることができました。笑 生徒さん60人の計360首とその評が収録されています。 中身の話もしたいのですが、ここで短歌を引いてしまうと著作権的によろしくない気がするので代わりに僕がいいなと思った歌人さんを紹介しますね。 一

          「新短歌教室の歌集」

          短歌集第一弾

          数か月前に短歌にハマり、自分で素人ですが作ってみました。 ついにWord一枚分の計十八首が出来上がりました。 字が小さくて見にくい!という方はTwitter(尾崎文學)では一首ずつ公開しているのでそちらもぜひ~

          短歌集第一弾