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季節の移り変わりのような今年の仕事を振り返る

2023年の仕事を振り返ると、まるで季節の移り変わりに呼応しているかのようでした。
冬のように閉ざされた時期から始まり、
春に希望の光が射し、
夏にはチャレンジの機会があり、
やがて実りの秋が来て、
いま、新たな春を迎える準備をしています。


冬:行き詰まり

2023年は、行き詰まりから始まりました。

情報をまとめて文章にしたり形にする仕事をメインに活動していた私にとって、ChatGTPの登場は衝撃でした。

その影響かどうかは分かりませんが、利用していたネット仲介サービスからの問合せが減少。
もともと、顔を合わせず仕事をすることにもどかしさを感じていたのに加えて、仕事の性質は労働集約型で、単価相場は低下傾向。
ときどき出くわす、誠実なコミュニケーションを取ろうとしない依頼者に悩まされたりもして。

さて、どうしたものかな・・・
と、どんよりした日々を過ごしていました。

春:光さす

そんな中、ご縁があって、若い頃お世話になった団体から研修の依頼を受けました。

内容は、お店の問題点を指摘して改善策をレクチャーして欲しい、というものです。
小売業は、少々ブランクはあるものの、熱を入れて打ち込んだ分野。
昔の恩返しのつもりで、また「どんより感」を打ち払いたい気持ちもあって、全身全霊で取り組みました。

お店を訪問して悩んでいそうなポイントを探し、どうすればよいか具体的に提案する。がんばっているところを絶賛しながら、それを活かしてもっとよくするアイディアを出す。他社の事例や裏話など、おもしろがってくれそうな話題を盛り込む。

そのような準備をしてのぞんだところ、手応え抜群の研修になりました。
「あーそっか」
という声が漏れてきたり
「明日から○○しよう」
とその場で行動が決まったり
「実は今こうしているんですけど困っていて、どうすればいいですかね?」
と質問に来てくれたり。
研修は全4回。この先が楽しみ。

そういえば、
「お店で働く人、現場でがんばっている人のチカラになりたい」
という想いが、仕事に対する熱の原動力だったこともあったな。
「愛情」とも言えるこの想いを相手に直接伝えて、明るくなった表情を見るのが、何よりもうれしかったんだーーー
そんな自分のよろこびを思い出させてくれる春でした。

夏:チャレンジ

これまたご縁があって、未知の仕事のオファーをいただきました。
以前からの知り合いで、最近私立高校の責任ある立場についた人から
「心理学の授業をできないか」と。

生徒の興味・関心を広め深める目的で開講する選択授業で、テストなし、成績はつけない。内容はお任せ。
対象は高校2年生。
2学期の3ヶ月間、毎週2時間。

心理学は、カウンセラーの資格を取る際に勉強し、仕事にも活用してきましたが、相手は高校生。そして全部で22時間もある!
もつのか? できるのか?? という不安はあったものの、おもしろそうだったのでチャレンジしてみることに。
「生徒の興味・関心を広め深める」
そんな機会をつくる心意気にも惹かれました。

興味を持てるようなテーマを選び、わかりやすく伝える工夫をする。講義ばかりだと疲れるので、手を動かしたり話したりするワークを入れないとな。
高校生とじかに接するのは、20年前の店長時代以来。今の高校生はどんな感じなのだろう・・・
話に反応してくれるかな・・・
この年齢特有の悩みや関心ごとは、今も共通なのだろうか・・・
扱うテーマが「心」なので、デリケートな部分、誤解させちゃいけない内容もある。
様々なことを考えて授業にのぞみました。

いざやってみると、おもしろかった。
すぐ騒がしくなるのには苦労しましたが、私の言葉に素早く反応して何か言ってくれるのはありがたかったし、そのやりとりが単純に楽しかった。

いろいろな子がいましたね。
茶髪金髪でメイクばっちりのグループが、話はじっと聞いていられないけれど、ワークは一生懸命取り込んで鋭い気づきを得たり。
無表情で動きの少ない子が、実は深く考えていたり。
興味を持つテーマや反応するポイントもそれぞれ。同じ話題なのに、先週ノリノリだった子が、今週はソッポを向いている、なんてことも。

個性豊かなみんなと毎週顔を合わせるのは楽しみでした。授業の準備は大変でしたが。
詳しい話は、また後でnoteに書いてみるつもりです。

秋:実りの季節

春と夏から始まったふたつの仕事が
エンディングを迎えました。

まずは春に始まった研修。
4カ月間で、お店は目覚ましい進歩をとげました。スタッフどうしで学び合い、刺激し合って、自分たちでどんどんお店を改善。
若手はめきめき成長し、ベテランのパートさんたちも協力して前向きに取り組んでいて、感動的でした。

うれしい声やありがたい評価もたくさん。
「今まで受けた中で、一番やる気が出る内容だった」
「毎回、楽しみにしていました」
というスタッフの声。
「みんな積極的になって、活気が出たなと感じる」
「現場の信頼をすぐに得て、悩みを引き出す手法はさすが」
という店長や幹部の言葉。

最後に、来年の依頼を2ついただきまして。
1つは、今回の応用編。
もう1つは別のテーマ。
私がスタッフと接している姿を見て、組織全体が抱えている課題を解消できないか、というご相談です。
私としても、職場について思うところがあり、引き続き関わることができるのは、うれしいし、ありがたい。

***

そして、長くて暑い夏の終わりに始まった
心理学の授業。

最終回に、生徒たちから「楽しかった」という声をたくさんもらいました。
大学受験が視界に入ってくる中「心理学のある大学に行きたい」という子もちらほらいて、どうやら授業の目的を果たせたようです。

コミュニケーションやストレス対応、なかなか止められないスマホ依存など、日頃抱えている悩みが楽になるヒントを見つけた子もいました。
さまざまなテーマに触れる中、共通して扱ったのは「思考のクセと感情」でした。
自分について、他者について、気づくこと、思うところがいろいろあったようです。

学校からは
「また来年もお願いします」
という言葉をいただきました。
ありがたい。苦労したかいがあった。
1回作ったので、準備は少し楽になるかな。

私自身にとって
「この内容を土台に何かできるかも」
「これからの可能性が広がった」
と思えるようなチャレンジになりました。

迎春:新たな展開へ

2つの実りを受けて、いま、
新たな活動を展開する準備を始めています。

noteのプロフィールと自己紹介を更新。
自分のサイトも、リニューアルに向けて下書きを進める。

さてさて、明るい春となるかどうか・・・
楽しみに2024年を迎えるとします。


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