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Pink Floyd / Animal

■ Pink Floyd / Animal
■収録曲:Side 1 - 1.Pigs On The Wing (Part One) (1:25) 2.Dogs (17:03) // Side 2 - 1.Pigs (Three Different Ones) (11:25) 2.Sheep (10:25) 3.Pigs On The Wing (Part Two) (1:23)
■パーソネル:David Gilmour(g,vo) Nick Mason(dr) Roger Waters(b,vo) Richard Wright(key,vo)
■リリース:1977年1月
■カバー・アート:Storm Thorgerson,Aubrey Powell,Nick Mason,Peter Christopherson,Howard Bartrop,Nic Tucker,Bob Ellis,Rob Brimson,Colin Jones,E. R. G. Amsterdam

1977年にリリースされたアニマルズは、狂気、炎に続いて発表されたアルバムです。狂気は「疎外」、炎は「孤独」、アニマルズは「社会風刺」という言葉で言い表されてきています。

作詞・作曲はドッグスがデイヴ・ギルモア(g)との共作であることを除き、すべてロジャー・ウォータース(b)によるものです。人間を動物に喩え、直接的図式的な社会批判を展開しています。犬はインテリ、豚は資本家、羊は市民なのだそうです。

インテリ(>殆ど死語?)って何だろうと思ってwikiを見てみると、「インテリまたはその原語であるインテリゲンチャ (露: интеллигенция, Intelligentsia, インチリギェーンツィヤ) とは、知識階級を指す言葉。なおそのような立場にある個人を知識人ともいう。対比語の多くは大衆(民衆)。知識階級とも表現されるこの社会的な階層は、主に学問を修め、多くの現象を広い見識をもって理解して、様々な問題を解決する知恵を提供したり、その知識によって発見・発明された成果物を提供する事によって社会から対価を得て生活する。具体的には、政治家や経営者として社会や経済を知識によって先導し、また芸術家やクリエイターとして文化的な創作活動によって社会に新しい価値観を育んだり、学者として各々の分野を深く探求したり、または教師として教育の場で他を指導する立場を担い、その一方で報道関係者や評論家として道徳やモラルに関する警告を発して社会を律したりする者たちである。」とのことです。

このアルバムの音楽は、どれも憂鬱な浮遊感が支配していて、緊張感を伴った尖がった音である一方で、不思議な暖かみのある音です。

このアルバムは、彼らの数多くの作品の中で、個々の楽曲とその配置、整合感、そしてトータル・コンセプト・アルバムとしての完成度が群を抜いているだけではなく、音が最も硬質でロックしていると思います。

私の場合は、初めて、FMから流れてきたフロイドをリアルタイムで聴いたのがこの作品だったので、思い入れが強すぎるのかもしれません。ちなみに、リアルタイムで買のは壁でしたが、小曲がLP2枚に収録されていて、退屈でした。今でも聴くのはコンフォータブリータム・ナムだけ。今でもフロイドの中で一番聴いているんじゃないかな。これと炎と何故かモアですね。炎とモアについてはまたそのうちに・・・。

アニマルズには、国内盤LP発売当時、評論家、作家、写真家など5人のライナーが載せられていました。当時の大物アーチストのレコードって、それくらい力が入っていたのです。プログレッシヴ・ロックの範疇で語られるグループの中でこれだけ広範に市民権を得たグループは他にいないのではないかと思います。

ジャケットはロンドンの郊外にあるバターシー発電所の上空に豚の風船を飛ばして実写されたものです。ロンドンオリンピックのオープニングの映像にもこれが使われていましたね(^^)

最近出たリマスターで、バターシーがショッピングセンターになってると知りビックリでした。でもこのプログレを象徴する建物を、一般の人が利用できる形で継承する文化的な許容の深さは、遠い極東の異国に住んでいても有り難い限りです!


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