よくわかるボイスオーディション結果分析

総選挙とボイスオーディションの違い

総選挙
・担当(推し)に投票する。比較的単純な投票行動
・ライトユーザーに人気のアイドルとコアユーザーに人気のアイドルが一致

ボイスオーディション
・大多数のユーザー(声付きアイドルの担当)は担当外に投票する。複雑な投票行動
・情報格差と戦略的行動の有無により、ライトユーザーとコアユーザーの投票傾向に違いがある

典型的な3種のユーザー層のプロファイル

ライトユーザー
・プレイしているゲーム:デレステ
・主な生息地:ゲーム内
・出口調査での捕捉率:△
・VAでの投票基準:知名度、好感度(主にビジュアル)
サイレントマジョリティ。そもそも未ボイスアイドルのことをよく知らないので、知っているアイドルに投票する傾向が強い。

コアユーザー(軽課金)
・プレイしているゲーム:モバマスとデレステ
・主な生息地:ツイッター、ニコニコ
・出口調査での捕捉率:◎
・VAでの投票基準:話題性、選挙情勢
楽しく騒げるネタを探している。去年まではボイス獲得戦線のキャスティングボードを握っていたが、票配分の変更でノイジーマイノリティになりつつある。

コアユーザー(重課金)
・プレイしているゲーム:モバマスかデレステ、もしくは両方
・主な生息地:ツイッター、Discord
・出口調査での捕捉率:○
・VAでの投票基準:実利、担当アイドルとの繋がり
まず自分の担当が第一。似たようなタイプの人同士で固まり、コネ社会的なところがある。不特定多数に向けた宣伝よりも個別接触が有効。

アイドルごとの投票層の分析

砂塚あきら
・新人アイドルゆえの知名度と、ビジュアルの訴求力(未ボイスアイドルの中でPixiv投稿数1位)を武器に、ライトユーザー層の票を多く集める
・SNS上での活動が控えめな層を主要なターゲットとしたため、ツイッター集計を利用した出口調査での捕捉率は低め

辻野あかり
・あかりと同じく知名度によってライトユーザー層の票を掴み、さらに「たべるんごのうた」でニコマスを愛好するコアユーザー(軽課金)層や新規参入者の票も獲得
・総選挙35位は他に担当のいないあかりP(≒新規参入者)獲得の証明
・様々な層から票を集めたため、出口調査での捕捉率は中程度

浅利七海
・ライトユーザー層に対する知名度ではあきら、あかりに劣るものの、昨年に引き続きSNS上で活発な選挙活動を展開
・昨年の躍進の要因になったコアユーザー(軽課金)層の持つ浮動票の影響力が票配分の変更により低下したため、十分に票を伸ばせなかった
・SNSを主戦場としたため、出口調査での捕捉率は高い

桐生つかさ
・知名度ではあきら、あかりに劣り、選挙開始時の話題性でもやや出遅れる
・コアユーザー(重課金)を多く抱える総選挙上位の陣営への個別アプローチを軸とした戦略を取る(参考
・SNSを主として利用したが、出口調査では投票数の重さは反映されておらず捕捉率は中程度

まとめ

・担当外に投票する人の多いVAでは、ユーザー層ごとの投票行動の差異が総選挙よりも大きい
・ライト層への知名度では新アイドルのあかりとあきらが圧倒的。さらにあかりは「たべるんごのうた」、あきらはビジュアル面の人気(Pivix投稿数1位)も武器にした
・七海を始めとする去年の総選挙上位の未ボイス陣営は例年通りツイッターなどSNS上で活発に活動したが、コア層(軽課金)の持つ浮動票の影響が低下し思うように票を伸ばせず
・つかさはコア層(重課金)を多く抱える総選挙上位の声付き陣営に個別接触するアプローチを取り、この層の票を掴む。戦略とキャラクター性、選挙情勢が噛み合い会心の勝利

来年への展望

・ここ数年選挙の中心となっていたSNS上での不特定多数に向けたプロモーションは、コア層(軽課金)の影響力低下により曲がり角に。たべるんご級の爆発力で新規層を開拓するのでなければ、大量得票は難しいか
・今後はSNSでの交流に消極的なライト層への浸透と、コア層(重課金)との協力関係を築けるかがカギ?

(本記事は前記事の内容の要約です。詳しく知りたい方はそちらもどうぞ)


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