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フリーランス2年目。今までのことと、これからのこと。

2018年12月15日、私は勤めていた会社を退職し、
2019年1月1日、晴れてフリーランスになった。

そして今日、2020年4月1日。
キリの良いこの日に、この1年3ヶ月を振り返って、
思ったことやこれからのことを書いてみようと思う。

これから何かを始めようと思う人に、少しでも参考になれば。

そもそも私がどういう仕事をしているのか

その前に、私がどういう仕事をしているのかをお伝えしようと思う。
Twitterを見てくれている人はおわかりかと思うが、私は洋服を作っている。

作る服のジャンルは様々で、たとえばこんな感じの衣装。

これは私がデザイン相談から入り、製図・材料調達・縫製まで全て私がやっている。

これは生地を手配されて、そこからデザインを考え、製図〜縫製をしている。

その他ここには掲載出来ないが、
既製品ブランドの小ロット縫製(材料・型紙全て支給され縫製)
デザイン画を見て型紙だけ作る仕事、
テレビやライブ関係の超特急縫製仕事など、
相手によって様々だが簡単に言うと【アパレル生産の何でも屋】みたいなものだ。

おそらく普通に生きているだけでは、あまり遭遇しないタイプの人間だと思う。
ぜひ、レアポケモンのように大切にしてほしい。

フリーランスになる前にしておくこと

1.最低限の貯金

これは検索して出てくる全てのフリーランスのブログ書いてけれど、やはりお金は重要である。
とにかく最初はお金が出ていく。

私の場合は手元にあった130万、半年でゼロになった。
まぁ、最初の2ヶ月は半分遊んでいたってのもあるのだが、お金って無くなる時は無くなるんだなぁって笑いが止まらなかった。

【30歳女性・独身・駆け出しフリーランス・貯金ゼロ】

を、達成してしまったのだ。
婚活市場で言ったら、訳あり中の訳あり物件だ。
むしろ訳しかない。

何はともあれとにかくお金がぶっ飛ぶ。
あればあるだけ安心だ。
悪いことは言わないから、今のうちに貯めておこう。

あと、会社員のうちにクレジットカードを作ることと、
仕事場を確保するなら引越しもしておこう。
みんなが思っている以上に、フリーランスに対する世間の目は冷たいぞ!

2.自分の1ヶ月の生活費の見直し

まず最初から会社員時代と同じくらい稼げる人間はほぼいない。
確実に収入は下がる。(まぁ私の場合は元が低いので下がらんかったけど)

なので、家計簿を見直して本当に最低限のいくらあれば生活費出来るのか知っておく必要がある。
これは人によって金額が全く違うので、各々考えてほしい。

え?家計簿付けてないって?

なんで家のお金すら管理出来ない人が自分で仕事出来ると思った?


そんなこと出来る人は一握りの才能がある人だけ。
今すぐマネーフォワードをインストしろ、マネーフォワードを。

(意外に多いよね、家計簿付けられない人・・。)

3.最低限の生活費を稼ぐ為の方法を考える

まさか新しい仕事のアテもなく急に会社を辞める人はいないと思うが、
会社員のうちにコネを作っておき、
「始めたは良いが半年仕事ゼロ」みたいな状況を避ける必要がある。

私の場合は下記のようなサイトで仕事を見つけている。

会社を辞める3ヶ月前辺りから、

・自分が出来そうな仕事が募集されている頻度
・平均的な金額
・客層

などを事細かにチェックしていた。
あとは奇跡的に退社するタイミングで、Twitter経由で良い仕事をくれる人と出会えたのも大きい。

先程からお金のことしか書いていないが、
やはり生活に不安要素があると捗るものも捗らない。

出来る限りのことはやっておこう。

ここまでは、みんなが書いている当たり前のことを書いてきたので、
ここからはもう少し私の意見が入ったことを書こう。

フリーランス1年目で気をつけること

1.値段の付け方

結論から言うと

必要以上の値切りをしてくる奴とはすぐさまに縁を切れ

これに尽きる。
1人で仕事をしているとフリー=安くやってくれる人という認識で声をかけてくる人間がいるが、それは大きな間違いである。
勿論何かしらの理由(やったことの無いジャンルの仕事・希望納期にどうしても対応出来ない)があるのであれば、安くすることもある。

ただ、この場合は私が値引きを提示する話であり、
依頼側が値切って良い話ではない。

値切りは、物凄い悪い言い方をすれば

「貴方の仕事にはこの金額の価値はないので、安くしろ」

と、言っているものである。
失礼極まりない行為だと思う。

あと、提示金額範囲外のことを要求してくる人も、これも関係を考えた方が良い。
人間は基本的に呼吸をしているだけで金がかかる。

最初は仕事が少なくて、多少安くても引き受けたく気持ちもわかる。
現に私もそれをした。
だけど決まってそういう仕事は上手くいかない。

自分が賃金に見合わないと思った仕事はちゃんと交渉しよう。

2.「手伝います人間」は信用しない


「一人で仕事始めます」

と宣言すると、
決まってようわからん人から

「力になりたくて連絡しました!1度お話しませんか?」

と、DMが来たりする。
ようわからん人からだけではなく、少し知っている人からも来たりする。

これも先に結論を話すが、

仕事上で本当に信用出来るのは、リスクを背負った人間だけ

こういう連絡をしてくる人は、
決まってネットで検索すればすぐ出てくるような知識を得意げに話し、
コンサルティング(笑)したがるのだ。

私は思う。

その方法が儲かるって思うなら自分でやれば?

一見助けてくれる優しい人にも見えるが、こういう人は、自分では行動する勇気はないけれど、人の仕事に乗っかって、安全圏からあーだこーだ言って仕事している気になりたいだけなのである。

そして上手くいった時のみ、報酬を頂く。

こういうアドバイスは、リスクを背負って初めて信用に値する。
関わるだけ時間の無駄なので、全て無視しよう。

3.健康への考え方

時間に縛られないフリーランス。
好きな時間に起きて、好きな時間に食べて、好きな時間に働ける。
これは特権だ。

ただ、その分自分が体調を崩したら誰も守ってくれない。
なので、今まで以上に体調には気を使わなければならない。

このツイートのリプ欄に、私が普段行っている健康管理法の一部が載っている。
全てやる必要はないが、全てやる勢いでいた方が良いと思う。

一人で仕事するということは、全て一人で決めるということだ。
メンがヘラっている場合じゃない。

なので精神的な面でも健康でなければならない。

これは社会人全員に言えることだが、

三十路過ぎたら不健康は自己責任。
むやみやたらな暴飲暴食はリスカ(自傷)と変わらない。


我々は理性あるオトナである。
自分の身体くらい自分で管理しよう。

4.甘い考えは全部捨てろ

「もし仕事が無くなったら、最悪近くのコンビニでバイトしよう」

「仕事が少なくなったら、近郊の実家に避難しよう」


もし、脳内にこんな思考が少しでもあるなら、そんなものは全部グシャグシャにしてゴミ箱に捨ててほしい。

バイトに関していえば、本来自分の知識や技術に自信があるから独り立ちをしたにも関わらず、その力を使わず、全く関係のないバイトに自分の時間を安売りして、はした金を貰っているだけである。


それならば、その時間を勉強に費やして、のちの仕事に繋げた方がよっぽど有効なのである。

私も残高が減ってきた時、

「あーDMMライブチャットでおっぱいチラ見せして、金稼ぎてぇーこの自撮りで『寂しい‥』って書いておけば、チョロイやろ」

(写真は23歳のワタクシです)

こう思う時もあるのだが、ここで稼いだお金は、少なくとも服で生きていきたいと思う今の私からしたら、次に繋がらない。
勿論、ライブチャットで得たトーク力がまさかの方向に繋がる場合もあるが、これは1年目の人間がすることではない。

出来るだけ本業で生きていくことに注力しよう。

また、こういうことを言ってくる人もいる

「まぁ最悪ダメだったら結婚すれば良いもんね~」

「もしピンチになったら彼氏の家に住み込むって手もあるよね」

「最悪実家近いもんね~」

馬鹿かお前ら!!!!!!!

というか、いい歳した大人がこんな甘ったるい思考を持っているのが、わりとドン引きなのだが、こういう言葉を鵜呑みにして行動してはいけない。

本当にまわりを頼るのは、交通事故にあった時くらいという心意気でいよう。


(ここではあくまで心意気の話をしているので、マジでヤバくなったら適正な機関に相談しましょう)

今後やっていきたいこと

現在2年目。
コロナの影響で停滞気味ではあるが、それでもまだ生活出来ている。

勿論最終的な目標や、やりたいこともある。
大きなところで言うと2つ。

・正しい仕事をした人に正しい賃金が支払われる世の中にしたい

・学校を作りたい

で、ある。

「服を縫える人はすごい」
「縫製工場には頭が上がらない」


アパレル業界の人は、みんな決まってこう言うのに、何故か現場では最低賃金でミシンを踏んでいるのが現状だ。

衣装の方では最低時給で散々こき使われて、縫うのが嫌いになってしまう人もたくさんいる。
どうしてこのようなことが起きてしまうのか、大体カラクリはわかっている。

私は、みんなに何かを作ることを嫌いになってほしくないし、自分のしていることが最低賃金でするような仕事でもないと思っている。

なので私は1年目から、バイト募集時は比較的高めの値段で出している。

これだけお金のことばかり書いてきたが、私は自分の手元に最低限の給料(20万くらい)が入れば、あとは全部ちゃんと働いてくれた人にあげてしまって良いと思っている。

その為にはまず大きい仕事を取れるように、ひたすら目の前のことをこなさなければならない。

なので、みんなもう少しだけ待っててほしい。


そして、色んな人と会っていく中で、スーパー技術者に会う日もあれば

「貴様、よくこんな汚い縫い目で金取ろうと思うな」

「これはド素人が引いた型紙か・・?」

みたいな人と遭遇することもある。
どちらかと言うと後者に会う確率の方が高い。

特にTwitterで回ってくる衣装縫製、大体が汚く、酷い物が多い。

ただこの人たちは悪気があってやっている訳ではなく、
正しいやり方を知らないだけなのだ。

私はまだまだ人に教えられるほどのレベルは無いかもしれないけれど、最終的に自分が卒業した文化服装学院とは、また違った学校を作れれば面白いと思っている。

あの学校は、どちらかと言うと作品としての服作りを教えてくれる場所なので、もう少し仕事としての服作りを教えられる場が作れれば良いと思う。


なぜこんなことを思うのか。それは難しいからだ。
昔から簡単なことにはあまり興味のない性分で、教科書に載っていることにはあまり興味が湧かないのだ。

Twitterでは度々学歴戦争が起きているが、


あの人達は一体いつまで人が引いたレールの上で争っているんだろう

偏差値の高い学校に入るより、社会に影響を与える学校を作る方が難しいから、やってみる価値があると思う。


この2つ以外にもしたいことはたくさんある

・好きなアーティスト(特にTHE AFLEE)の衣装制作に携わりたい

・メンズのスーツを作れるようになる(現在練習に付き合ってもらっている人には頭が上がらない位、亀の速度で勉強中です)

・レディースブランド立ち上げ(ほとんど準備出来ているのに勇気が無くて出来ておらずこれも頭が上がりません)

・フォロワー1万人達成後、個展を開く

・とある大学に通い勉強し、繊維の勉強をしテキスタイルの開発をする


勿論、仕事だけではなくプライベートでもたくさんある。
現在婚活市場で言うと、超訳ありスペックの私ではあるが、結婚する気もある。

なんなら、国と常識が許してくれるなら、毎日生理ジュニアもお目にかかりたい。


まぁ私は自分の母親が毎日生理なんて名前でネットしてたら嫌だけどな!!


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私は引くくらい漢字が読めないし、言語に長けている訳でもない。
英語力は中1レベルで止まっている。

Excelなんて簡単な数式が限界だし、綺麗なパワポの資料も作れない。
多動過ぎて、気がついたら何故か全裸で炒め物をしているくらい危ない人間だ。
昔から、服とかデザインにしか興味が無くて、それしか出来ないのだ。


なので、コロナで世間が騒がしくしていても、目の前の仕事をこなすだけだ。
今、フリーの人々は切羽詰まっている状態の人が多いと思う。
現に私も決して良い状況ではない。

でも、思う。

たかだかウイルス程度で仕事が無くなるような人間は、所詮それまでの私なのだ。

もし資金繰りクラッシュしたら、その時は「あぁ才能なかったな」と、あっさり身を引くと思うし、どうぞみんなネタにしてほしい。

でもまだ才能なかったなんて思いたくない。
だって私の作る服、どう考えたって可愛いくない?

まだまだ生き延びたいので、明日もまた働く。

おわり

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