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2021/10/20発売!『恩寵の力ー必然性に導かれた人生の答え』岩城和平(著)

第二部 講話と問答「Ⅰ自己を探求する」より

わかる前よりも後の方が面白く感じられることがあります。かつては観念を通して世界を見ていたので、様々なことに苦しめられていたとしても、それは「ぼかし」がかかったような苦しみです。ところが、わかった後に見える苦しみというのは、ものすごく鮮やかで、はっきりとしていて、クリアーです。このマーヤの世界の美しさゆえに苦しみがあるのですが、わかる前は、早くそれを取り除きたいと思ってしまいます。
しかし、いったんわかった意識を獲得すると、それが自分のすべてという状態になるので、苦しみや妬み、嫉妬が自分の中に仮にあったとしても、それが自分の頂点に君臨するようなことはありません。結局、すべてが自分の「わかった状態」になるための支柱になっているのです。それらは、どうでもよいどころか、ありがたいことなのです。私という存在をこの世にあらしめてくれている要素の一つですから。絶対的な視点を獲得すると、後はすべてただ可愛いだけ。すべてが本当に愛おしく、すべてが綺麗です。

恩寵の力


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