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なぜ私は「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」を観て嬉しかったのか

 3月6日。ついに「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」がスタートした。ネーミングもさることながら、CGを使ったキャラクター表現、初の男性ピンクなど取り沙汰されるが、内容としては至ってシンプルだったように思う。

「目新しさの中のシンプルさと王道」

​ 戦隊モノに代表されるのは勧善懲悪とそれを美しく見せる戦闘演出、そしてキャラクターの魅力だ。その点で言えば、正直100点満点の出来だったと思う。1話で敵と味方がはっきりわかったこと、オニシスターのモノローグを通した不思議な展開への疑問、そしてドンモモタロウは豪快な性格ながらも頼れる存在ということが理解できた。また戦闘演出も剣を用いた殺陣が心地よかった。これができるのも、内容がシンプルだったことに他ならない。

 前番組のゼンカイジャーでは、声優演じるキャラクターの存在感の大きさ、歴代戦隊モチーフであるということ、そして終始ギャグテイストなどからシンプルに話を進めるのが難しかったと感じた。ドンブラザーズでは、まだどのキャラクターも弱い。だから話をド派手に進めながらも王道というシンプルさにうまくフィットした気がする。

「何が正しくて、何が正しくないか」

 正しさの話は以前もしたが、これは幼少期に刷り込みのような形で形成されていく。そのため、目にする番組は非常に重要だ。それはもちろん特撮番組も他ならない。今後の話の展開にもよると思うが、敵怪人にとりつかれた一般人が他人を襲うことを「正しくないこと」として粛清していたり、名声にすがることを良しとしなかったりと子どもにわかりやすく「正しさ」を提示している。「正しくないこと」をすれば、良くないこととして処理されると示すことができている。


 奇想天外なネーミングと突飛なモチーフと異色だらけな今作だが、内容はシンプルに王道だ。見ながら感心してしまった。嬉しかった。

 次週も非常に楽しみである。


 ちなみに「あばたろう」で変換しても暴太郎にならない。登録しなきゃ。

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