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そこのあなたも

眠いのに眠れない。不安な気持ちが押し寄せる。考えないようにしようという考えの矛盾が左脇腹の鈍痛となって表れる。僕はその痛みを少しでも排出できないかと文章を書いている。主観である僕の気持ちを文字に起こして客観視したいと思っている。あぁ、書いていて思う、僕の思考にまとまりがない。この文章の着地点など全くないことがありありと分かる。どこで終わればいいのか分からない。1人横になって書いているこの部屋は寒い。布団があって良かった。なぜ僕に布団があるのだろう。必要な人はたくさんいる。布団がない人はなぜないのだろう。そんなことばかりだ。僕は布団が必要で、そして布団があって、そして布団で横になっている。しかし眠ることができないのだ。布団が必要で、布団を持たずして涙を流しながら眠っている人もいる。それならいっそ、その人達に渡した方がよっぽど有意義なのではと思ってしまう。起きて有意義に時間を使うためにも、いま僕は寝た方がいい。持っているものを有効に活用したい。しかしそれをするのがなぜこんなにも難しいのか。眠るべきときに眠れず、眠るべきでないときに横になってしまう。そしてそれを誰にも言えずにいることがどうしようもなく申し訳なくなってくる。泣きたい気持ちがあっても泣くことができない。正直に生きることはなぜこんなにも大変に感じるのだろうか。だましだまし生きていることのなんと愚かしいことか。愚直に生きることはまったく愚かではないだろう。それなら愚直に何をしたらいいのだろう。やるべき事だと思っている事は本当にやるべき事なのだろうか。もっと視野をひろく持てば本当はやらなくてもいいのだろうか。考え方次第では別に僕は寝なくてもいいのだろうか。布団の居心地がだんだん悪くなってくる。もっと呼吸をしないと。はやく朝が来てくれればずいぶん楽になるのに。

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