白白庵

東京の南青山にある市中の山居、白白庵(ぱくぱくあん)では日本全国で制作活動を行う気鋭の…

白白庵

東京の南青山にある市中の山居、白白庵(ぱくぱくあん)では日本全国で制作活動を行う気鋭の美術・工芸作家の作品を多数展示販売し、現代の茶の湯スタイルを通じてアートの魅力を国内外に発信しています。 公式オンラインショップ→ https://pakupakuan.shop/

マガジン

  • 春爛漫・百花繚乱茶会2024『炎三態』

    青山霊園界隈の桜も咲き誇る頃、春の訪れを祝い、 花と酒 そしてお茶の三位一体で魅せる恒例企画 「春爛漫・百花繚乱茶会」。 今年は伊賀焼に現代の風を吹かせる陶芸家・谷本洋をゲストに迎え、 瀬戸の寺田鉄平、京都の津田友子との三人展形式で開催します。 さらに華道家の山田尚俊が、春爛漫の名の通り艶やかな装花で魅了します。 昨年好評を博した茶人・小堀芙由子とのコラボレーション茶会も待望の再登場。 もちろん、酒数奇者・佐々木達郎も腕を構えてスタンバイ。 白白庵が絶対の自信を持ってお見せする春の競演を、お楽しみください!

  • 『祀画』

    白白庵 オンライン+アポイントメント企画 災厄を祓い、幸福を招く現代の絵画展 『祀画』 会期:2021年6月5日(土)午前11時~14日(月)午後7時 会場:白白庵1階エントランスギャラリー    オンラインショップ特設ページ

  • 伊豆野一政個展『HIGAN』

  • 大槻香奈個展「雲と石-2021-」

  • 「ツタンカーメン堂の新春秘宝展」

最近の記事

大槻香奈個展 『死んじゃいけない星』 / インタビュー

『死んじゃいけない星』 まず、今回はステートメントを作ってないんです。 『死んじゃいけない星』というタイトルに絡めて話すと、例えば私自身やいろんな人に対しても死の気配みたいなものが近づいてることを察知した時、それが動機となって作品を作りたくなるんですけど、そこにはコンセプトも何もなくて、本能的なものでしかないんです。戦争とかコロナで人の死が身近になった感覚はもちろんあるんですけど、それはきっかけにしかすぎなくて。そういったことと関係なしにずっと誰かの死の気配を感じて生

    • 白白庵企画『三代目安洞茶道具店』 / 安洞雅彦インタビュー

      岐阜の多治見で制作している安洞です。織部を制作するために美濃に来て、もう15年以上経ちますね。 今回の展覧会タイトルにも繋がる話になりますけれども、うちは祖父の代から古美術商をしてまして、父が二代目。本来は僕が三代目だったわけですけれども後を継がなかったんです。さらに言えば父の兄が陶芸作家で、父の弟がお茶専門の籠師、叔母が仕覆などを作る袋師だったんです。なので子どもの頃から常にお茶道具が身近な存在だったんですね。 父は京都の道具屋さんで修行しまして、そこで高原杓庵さんという

      • 『炎三態』会場風景

        『炎三態』会場初日の記録です。 華道家・山田尚俊(大和花道・家元)による装花は、ギャラリー空間全体を花器と見立て、「百花繚乱」の様相を呈示します。 オンラインショップはこちらから。 出展作品と合わせて、ぜひ会場にてお楽しみください。 以下は3月31日開催の「百花繚乱茶会」の記録。 小堀芙由子(小堀遠州流・次期家元)と山田尚俊(大和花道・家元)によるコラボレーション茶会では、出展作家の器にライブで花生けを実施。『炎三態』にちなんで、三種の赤い花をいけるという趣向でした。

        • 『炎三態』 / 寺田鉄平インタビュー

          ーまずは今回の織部のシリーズの見どころは?  いつものことながら薪窯の窯変を狙った器をメインで出展しておりますけれども、特に白白庵好みしそうな、ちょっと窯変がよく出てる感じのものを取り揃えてみました。 ーDMの作品「灰被窯変織部茶盌」は白白庵向けの秘蔵の作品と仰っていましたね。  あの灰被の茶盌は2年ほど前に焼けたものです。これはもう狙ってもできないですね。全然出ないです。窯変に関してはある程度「こんな風に」と狙ってやってはいますけれども、どうしても完璧には行かないんで

        大槻香奈個展 『死んじゃいけない星』 / インタビュー

        マガジン

        • 春爛漫・百花繚乱茶会2024『炎三態』
          6本
        • 『祀画』
          14本
        • 伊豆野一政個展『HIGAN』
          1本
        • 大槻香奈個展「雲と石-2021-」
          6本
        • 「ツタンカーメン堂の新春秘宝展」
          4本
        • 《shiki》田中英一展『月夜に骨踊る』
          3本

        記事

          『炎三態』 / 津田友子 インタビュー

          ー前回の個展では『Bones』*を中心とした試みでしたが、今回はどのようなアプローチとなりますか?   今回、新作の楽の茶盌は「あざとい」という言葉を意識して作りました。古い茶盌や昔から受け継がれてきた道具にはどこか「あざとさ」があるように思うんですね。例えば欠けた部分に金継ぎをされることで、それが見どころになったり、持っていた人が大事に大事にすることで風合いが育っていったり。古典になっている道具にはそういうあざとさが最初から備わっていたものもあるかもしれないし、大事にさ

          『炎三態』 / 津田友子 インタビュー

          『炎三態』 / 谷本洋インタビュー 後編

          ー伊賀で独立した後のお話をお伺いします。  僕にとっては父(谷本光生)とアルチガスが師匠です。  独立の際にも父の仕事場から100メートルくらいのところにアトリエを設けたんですね。やはり師ですので四十過ぎるまでは父に対しても敬語だったんです。軽そうに見えてもちゃんとしてるんですよ笑  師である父の仕事を見ること、同じ道具や窯を使い、手伝うこと。背中を見ること、姿勢を見ること。技術以上のいろんなことを父から教わりました。もちろん全てを吸収する訳ではなくて、反面教師的な部分もあ

          『炎三態』 / 谷本洋インタビュー 後編

          『炎三態』 / 谷本洋インタビュー 前編

          ー作陶の世界に入ったきっかけから教えてください。  まず、父が陶芸家だったんですね。谷本光生と言います。最初に少し父のお話からさせてください。  父である谷本光生は元々絵描き志望だったんです。大正五年生まれですから戦争に行ってます。それで帰ってきてから、日本が大変な時に絵を描くというのは、直ぐにはお金にもならないし、そういうことをやっているのもどうなのかな、ということで何かものを作る仕事をしようと。それで陶芸を始めたんです。  昭和戦後の頃は、桃山時代の素晴らしい焼き物を再

          『炎三態』 / 谷本洋インタビュー 前編

          春爛漫・百花繚乱茶会2024『炎三態』

          ~ 火 土 花 茶 酒 これぞ春の五大元素 ~ - Fire, Soil, Flower, Tea and Sake - It’s the five components element of spring. 南青山・白白庵 企画 春爛漫・百花繚乱茶会 2024 『炎三態』 PAKUPAKUAN presents : The air is full of spring, Hundred flowers blooming in profusion 2024 “The th

          春爛漫・百花繚乱茶会2024『炎三態』

          輝け!『第二回壺1グランプリ』壺いけライブ!とその後

          【輝け!第二回「壺1グランプリ」】 第二回「壺1グランプリ」開催初日、1月29日(土)。 華道家・山田尚俊(大和花道・家元)による壺生けライブを開催しました。 その模様はFacebook Liveにて三回述べ三時間に渡り配信。 動画のアーカイブは下記リンクよりご覧いただけます。 こちらでは写真でそのダイジェスト及び、装花完了後の会場風景をお届け致します。 前回記事に掲載した会場の様子と比べてお楽しみください。 [配信アーカイブ] ①14時〜 https://fb.watc

          輝け!『第二回壺1グランプリ』壺いけライブ!とその後

          輝け!第二回『壺1グランプリ』開場前

          人はなぜ 壺を愛するのか。 壺は何のために 作られるのか。 悠久の古代から、先端テクノロジーの現代まで 人類を魅了してやまない壺の謎に迫ります。 一昨年に初開催し話題をさらったあの企画が、ついに復活! 審査員と来場者による投票はもちろん、オンラインでも投票可能とし、 日本のみならず世界中から票を集めて第二回グランプリを決定。 白白庵から壺の未来を発信していきます。 ~ 人は壺と共に生き、壺と共に去りぬ ~ 白白庵 オンライン&ギャラリー企画 輝け!第二回 『壺1グラ

          輝け!第二回『壺1グランプリ』開場前

          新春特別展『茶ノ湯コレクション2022』

          新型コロナウィルスの蔓延によって閉ざされた世界と同じく、白白庵の茶室も客人を招くことなく月日が経過しました。 未だに多くのリスクが残る中、それでも新しい日常におけるお茶の楽しみ方、未来志向のお茶のスタイルが徐々に提唱されています。 2022年こそ、人類が確かな一歩を前に踏み出せる年になりますように。その願いを込めて、二年ぶりに新春特別展「茶ノ湯コレクション」を堂々開催します。 白白庵が誇る気鋭の作家たちによる渾身の作品を揃え、可能な限りで茶会を実施し、皆様をお迎えいたしま

          新春特別展『茶ノ湯コレクション2022』

          寺田鉄平個展『ORIBEAST』

          たとえお茶の心得が無かろうとも、名前くらいは誰しもが聞いたことのある「千利休」と「古田織部」。 近年では漫画『へうげもの』(山田芳裕・講談社)によって脚光を浴びた二人の偉人は激動の戦乱の世の中で茶の湯を通じて全く異なる新しい流行を生み出し、後世に影響を残しました。 師匠と弟子の関係でもある二人の追い求めた世界観を音楽で表現するとすれば、利休は重低音が地を這い鮮烈なギターリフが鳴り響く「ロック/クラシック」。 対する織部は軽妙洒脱で自由な発想で人を魅了する「ニューウェイブ/ジャ

          寺田鉄平個展『ORIBEAST』

          角居康宏個展『真夜中の工作室』

          幼い頃からの工作好きが、そのまま大きくなったような純粋な心で作り続け 気づけば作家としての歩みも長くなり、金工作家としての評価も確かなものに。 石川県で生まれ育ち、現在は長野県の中条市にて「中条アートロケーション《場》」を発足させ、日々の制作と《場》の運営で大忙しの毎日。 全国各地のギャラリーからも引っ張りだこの作家でありながら、白白庵の重要なレギュラー作家としても活躍中。 昨年に続き二度目の個展となる今回は、オンライン限定で行われた昨年から一歩前進し土日はギャラリー

          角居康宏個展『真夜中の工作室』

          陶・津田友子個展 『蜘蛛の糸』

          暗闇に覆われた世界において 誰もがもがき苦しみ 揺れ動く心と向き合う日々 微かな希望の光に目を凝らし 自らの手を信じて弛まず動かし そうして見えてきたのは 蜘蛛の糸 2年ぶりとなる白白庵での個展において 新しい境地となる鮮烈な釉薬の表現と、 土という素材への探求の成果をお見せします。 同じように見えて、一瞬たりとも同じ日は訪れません。 ありふれた出来事を愛おしく想い、命の成長を慈しみながら 今日もまた次の一歩を踏み出します。 白白庵 オンライン&ギャラリー企画 陶芸家

          陶・津田友子個展 『蜘蛛の糸』

          山田浩之個展「細胞分裂」

          白白庵 オンライン&ギャラリー企画 陶芸家・山田 浩之 個展 『細胞分裂』 PAKUPAKUAN presents Ceramic artist YAMADA Hiroyuki solo exhibition “CELL DIVISION” 当たり前のような日常に訪れた混沌(カオス)。 それは地殻変動のように地球上の人間たちを慌てさせ、恐れ慄かせ、新しい日常を作ることを促しました。 そもそも当たり前のように見えていた日常において、混沌が潜んでいるとどれほどの人が感じていた

          山田浩之個展「細胞分裂」

          白白庵企画『祀画 PART Ⅱ』

           昨年から世界を覆い続ける新型コロナウィルス禍の下、私たちの生活様式はもちろん、価値観すらも変化しつつある今日。  人類の歴史を紐解けば伝染病・感染病によって多くのシステム変更が行われ、文明は発展し、やがて新しい文化となってきました。  脈々と続く絵画や彫刻といった手法を用いて表現活動を行う現代の作家たちが、今どのように感じ・考え・描くのでしょう。  本年6月に開催された現代絵画のグループ展「祀画」に、新たに彫刻・立体作品も加えての続編を企画します。  コロナによって自由を

          白白庵企画『祀画 PART Ⅱ』