◯待っていても何も始まらないけれど社会のあたりは厳しくて 終わってしまえばいいのにと・・・ 乳待山 目を閉じて 耳を塞ぎて 前にあるは 気色はなんぞ ◯上の句をうけ心配しては・・・ まつやまを 駆けゆく鹿は 色を見ゆとも 風吹きて心ともなし
◯ 探しても見つからないのに・・・ 見えず いない ボクはうなだれる ああ、神の御許は 地にあるのだろうか
◯旅先でかつての旅を思う・・・ 「ローマの松」の作曲者レスピーギは『ローマの松』では、私は、記憶と幻想を呼び起こすために出発点として自然を用いたと云っており、、、 ・ 新緑の吾妻の松に ローマを思いて ダビデの尻も美しい ・手を伸ばし 触れることさえないものを 哀れみたまえ 五葉の松よ
◯池袋の某所。ここは眺めがいい 屋上の排気塔に ゆらめくかげろう ビルの影に夕陽が降りる
◯そこには花御堂があって、ああそうかブッダの誕生日なのか・・・ 花まつり ボクは夜 空を見上げた 月の影さえ あなたにみえて
◯ 思いばかりがつのっても何もできないのに・・・ ・ 眠れない夜 目を閉じても 小さな灯りひとつ 目に伝(うつ)る桜色 ・ 宵醒めて 天井見上げ 身を起こし 窓の外に見える桜は
◯ 明日くる鬼だけが本当で 今日くる春はなんだろう・・・ 吹く風は 飄々と 悲しく泣き 春の琴音に 鬼来る明日 ◯ ここにも春は来るけれど私には来るのであろうか・・・ あすかやま 待ち人あらず 花吹雪 青空さえも 鈍色に見え
◯ ふと降りた四谷駅 教会の前を通り過ぎようとしたら神父の葬儀がおこなわれていて・・・ 春来たる 神のみ前に メメントモリ 冷たい手を そっと胸に寄せて 若草香り はかなき枯れ草 いのちを生きんとす 「われは草なり」 本歌 https://note.com/okudenote/n/n4258cc72690a
◯ 日頃のストレスを水に流す、そう文字通りに・・・ ● 温水プールの水でもまだ冷たくて ほてったカラダがゴーグル曇らせ ● 謐けさに ぽわんぷわんと 水の中 波が光って ゆらゆらゆれて
◯お互い道は違っても。。またこうして訪れることはできる・・・ 地下鉄の 行き交う人々 ぽつり佇む吾(あ)、新宿3丁目だ
◯ 梅が盛りの頃をむかえてもあの人はいないのだと・・・ 東風鳴きて 過ぎゆく梅の馨よ 離れ離れの君に届けと
◯雨の日の電車移動は憂鬱。ふと夏目漱石の三四郎など思い出ては、私の場合はと・・・ 車窓の雨よ 泣けよ空 駅からとどく 冷たい踏切の音 出発告げるは 終末のラッパ
◯岸洋子の歌「私の孤独」を聞きながら・・・ 水鉢に月落ちて 人知れず思いて 孤独寄り添う ふたりきり ------------------------------------
◯禍事も降ってくるかのようにやってくる、その因果は自分であるとも気づかずに・・・ 頬に沁みいる 降る雪に 我が身よも 一夜と共に 消えなましものを ◯伊勢物語 在原業平 白玉か なにぞと人の問ひし時 露とこたへて消なましものを
◯こうして季節は巡っていくけれど、この身も巡るのであろうか・・・ 帰りこん 待瀬もなきに 梅の花 ただ静かにそ 旦(ひ)を眺めむ
◯文京区の食堂でお昼をいただいて、紀貫之をふと思い出し情景を詠んでみる 空晴れて 遠きを眺め 東京ドーム 後楽園 富士の山 ・紀貫之の歌・ 袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらん