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自分の性格タイプを受け入れるまでのあれこれ

私はエニアグラムでいうところのタイプ4だ。「個性的」「芸術家」そんなキーワードで表されるタイプ4を受け入れるのは正直しんどかった。今では観念して受け入れている。本当に「観念する」という言葉がぴったりで、しょうがない、認めます、という感じだ。

エニアグラムのタイプ別解説や、他人のタイプ判定などはよく見かけるが、自分のタイプ判定に至るまでをまとめた記述はあまり見たことがないので、なにかの参考になるかもしれないので書いておこうと思う。

エニアグラムを知ったのは、お世話になっているカウンセリングルームが取り入れているからである。なので私の判定も自力で行ったわけではなく、カウンセラーの先生と何度かセッションしながら整理していった。

エニアグラムは理にかなった性格分類だとは思うが、判定の難しさゆえ浸透しにくいとはよく言われている。実際、自分のタイプが確定する前に行ったチェックテストでは、タイプ5と9が同率だった。でも4に落ち着いた現在では、エニアグラム判定においては消去法が一番有用だと思う。チェックテストではどうしても理想が反映されてしまうことが多い。

自分の場合、まず絶対に違う2、6、8を外した。好き嫌いではなく、こんな考え方や行動はしてこなかったし、今後もできるとは思えないので除外。

知的欲求が強いので5のチェックが多かったのだが、5の人の知識に固執するような感覚は自分にはないため、これも除外(私にとって知ることは娯楽である)。

極度の寂しさがどうしようもできずカウンセリングルームのドアを叩いたので9も除外。9は感情に疎いそうで、苦しいほどの寂しさというものはほぼ無縁らしい。余談だが、精神が安定している現在はまったく寂しさを感じない。

規則やルールにそこまで固執しないので1も外れる。7ほどの瞬発力もない。それに7に隣接しているタイプは真っ先に外した6と8なので、ウイングとしてそれらが入っていることも考えにくい。

3と4が残った。3w4と4w3は取り分け区別がつきにくいらしい(一応まだ4w5の可能性も残っている)。3と4の成長方向と後退方向で吟味した結果、晴れて4となった。3の後退時の症状(?)は当てはまらないと感じたからだ。

最初のチェックテストが無意味かというとそうでもない。高得点だった5と9の共通点は「遊離型」であり、4も遊離型である。なので5と9がまったくの見当違いということもないわけだ。エニアグラムの判定の難しさはこういうところにある。言葉の捉え方もタイプによって大きく違ってくる。

自分で感じているタイプ4の特徴としては、周囲から浮くのは上等・でも目立ちたくはない・誰に教えられたでもなく自然に何かを作っている・自分のことばかり考えてしまう・威圧的な人との接触を避ける・独自の美しさにこだわる・引きこもりがち・自分は平均にすら達していないという意識が強い・わりと真面目・感情は通常落ち着いているが、急に上がったり下がったりする……、だいたいこんな感じである。基本的にサラリーマンには向いていない。私もこの春、会社を辞めた。

タイプ4の何が嫌だったかというと、自分のことを臆面もなく「個性的」「芸術家」なんて言える人々と一緒になりたくなかったのである。実際「自称タイプ4」は結構いるらしい。今にしてみれば、この「一緒になりたくない」がもう4的な発想である。それに私は美大出身であるが専攻はデザインで、芸術に取り組む素晴らしい才能の持ち主を散々見てきたからこそ自分なんかが「芸術家」を名乗るなんておこがましいとも思っていた。この自己評価の低さも4らしい。というわけもあって観念したのだった。
タイプ4とは「私って個性的だから〜」と言える人ではなく、「どうしても浮いちゃう人」「分離してしまう人」なんだと思う。他者が「個性的」とか「芸術家」という好意的なラベルを付けているにすぎないと思えば楽だ。

ちなみに私のウイングはほぼ3で決定だと思っている。4w5の人ほどの思い込みの強さは自分にはないし、自分のための表現というのはかなり苦手だ。常に鑑賞者を想定している。この文章もあなたに向けて書いていますよ。
それに、5の人が好む地道・実直な作業が苦手。何事もびゃーっとやってびゃーっと終わる、効率の良いやり方で終わらせたい。これは3的な考え方だと思う。
意識高い系&上昇志向の権化のようなタイプ3もすごく嫌なタイプだと思っていたので、結局私は4w3という、自分的に一番嫌な組み合わせの可能性が高い。きれいなまでの同族嫌悪である。
でも今では結構気に入っている。それは4w3に付けられた呼び名が「貴族」だからである。「品のいい役立たず」という感じがして大変光栄だ!

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