見出し画像

日々よしなしごと~ぶらり京都旅その1~

なんだかTVの旅行番組のようなタイトルだけど、3月に行った京都はまさにこんな感じの旅だった。京都は旅行先で最も人気の場所だと思うので、今さら私の旅レポなどおこがましいけどね。

それにしても、コロナになってからなんと5回も京都に行っている。2021年の秋から始まり、2022年は3回!。そして2023年の3月に。
京都は大好きなところだったが、コロナ前はインバウンドの影響で外国人旅行者にあふれかえっていて、正直京都は行きたいけど、行きたくない場所になっていた。
京都駅前のバス停の長蛇の列と混雑ぶりに、京都市民の皆さんもさぞ複雑な思いと迷惑も感じていたろうと思う。

しかーし、コロナで海外旅行者が途絶えたということは、感染対策さえしっかりすれば今がチャンス!!と行ってみれば、まさにどこに行っても人影まばらな京都があった。
とりあえず「秋の特別公開」やら、「春の特別公開」やらにひっかけてのミッション達成?の旅だった・・・

2022年も振り返ると3回行ったし、しばらくはいいかななんて思っていたのに、海外からの観光客も増え始め、いよいよ中国が緩和されるとひょっとしたらコロナ前以上に観光客だらけになりそう・・・と思うとなんだか落ち着かない。大波来るゾ!という強迫観念?もあり、3月にお得なパッケージも見つけて5回目に行くことにした。またしても「春の特別公開」の寺院をいくつか・・・と1日目の行き先はざっくり決めて向かった。

最初の目的地は大徳寺。ここは千利休に縁の深い古刹であり、山門の金毛閣は利休が切腹に至ったことで有名なエピソードのあるところ。今回訪ねた塔頭のひとつ聚光院には利休始め千家代々の墓がある。通常は拝観謝絶で今しか公開しない聚光院を訪ねたあと、公開はしていないが弧蓬庵に行くことにして、途中今宮神社に立ち寄った。
今宮神社といえばあぶり餅だった!と思い出し、東門の門前に向かい合わせに立つ店のあぶり餅の店、門を背に右側が「かざり屋」、左側が「一和」の方に入る。今宮神社は千年前からある大変古い神社だけど、このあぶり餅の店もその頃からあるというから驚き! どちらも賑わっていて大忙し。
赤い毛氈が敷かれた腰掛に座っていると「おこしやす~」「おまっとうはんどした~」「おおきに~」という京ことばが聞けて、はんなりした気持ちなる 笑
長い串の先つけた小さなお餅を炭火であぶったのに、甘味噌ダレをかけただけの素朴なお餅とほうじ茶。美味しうございました。

弧蓬庵の門には「拝観謝絶」の看板。趣のある門の様子だけを伺い、小堀遠州の傑作と言われる庭を公開のタイミングで必ず見にこよう。

そろそろお昼なので和久傳「五」で昼食、その後「のばら珈琲店」という雑誌で見た常盤貴子コースで行こうか。
「五」は人気店なので大抵は待たされるが、案の定私の前に二組。1階で待っていると2階から英語で大声でしゃべっている声が聞こえてくる。ああ、外国人も来るようになったか・・・。それにしても待っている間ほとんどずっと一人の男(多分)がしゃべってる。よくこれだけ途切れなくしゃべれるもんだ・・・とあきれて待っていたら「どうぞおあがりください」のスタッフの声が。上がって行くとカウンターの端っこの席に着く。おしゃべり男グループはカウンターの半分を独占していて、お菓子とお茶が終わったのにぐずぐずしてる。階下にお待ちのお客様いるのに、スタッフは内心イライラしてるかもといらぬ心配か。

ここでは、おすすめの日本酒(半合というのがある!)をおともにお料理とお蕎麦をいただく。至福の時ですな~
その後歩いて15分くらいという「のばら珈琲店」をスマホナビたよりに行くが、近づいてるはずなのに見つけられない。住宅街をうろうろして、仕方なく通りかかった方に聞くと、一瞬考えて「ああ、すごそこですわ、でも分かりにくいから一緒に行きましょ」と言って連れて行ってくださったのは、まあ本当にこれは・・・という家と家の間に人ひとり通れる草の?道を行った突き当りにある古民家!えええっここ?と思ったらなんと定休日・・・トホホ
中に小さな趣のある電球に灯りがともっているようだが、休みは休み。
ご縁がなかったと諦めて後にしたのだった。
京都らしい・・・というのか、本当にこんなにわかりにくいお店が成り立つっていうのがすごいわ。

とぼとぼとバス停探して歩いてたら、「鶴屋吉信」があったので和菓子とお抹茶でリベンジ?休憩。ところが和菓子は実演のものしかありませんとのことで、それはラッキー! 和菓子職人の鮮やかな技で作り上げられた桜の練り切りとおいしいお抹茶で、歩き回ってがっかりしたのもこれで報われた・・と思った瞬間であった。

そのあと訪ねた西本願寺では、国宝の北の能楽堂が目的だったが、能楽堂は一般公開はされず見ることができないとのこと。教えてくださった案内所の方も「自分も見たことないです」だって! こういうのもあるんですわ。
とりあえず巨大な御影堂だけ拝見しようと中に入ると夕方の勤行が始まる。浄土真宗のお坊さんたちは有髪なんだね・・・と見ていたらお経開始。浄土真宗の我が家で母の祥月命日に聞いているお坊さんのお経が、今はやりの倍速?で唱えられてびっくり! 
お坊さんに聞くと、夕方の読経は早いんだそう 笑

次は西本願寺の向かいにある薫玉堂というお香の老舗に。このお店は、西本願寺が移動する都度一緒に移動してここに来たのだとか。お香とお寺はセットなんだ・・・
お茶の先生から頼まれたお香を求めたあと、「漱石」というお線香に目が留まった。亡くなった父が夏目漱石が好きだったこともあり、自宅用に買うことにした。なんとなく文豪の匂いがした・・・というのは気のせいか・・・

今回のホテルはそこからほど近いことも分かり、ぶらぶらと散歩しながら向かった。梅小路公園が目の前にあるこのホテルは最近のお気に入り。
お料理も美味しく、フリードリンクコーナーに、図書室、音楽を聴く部屋もある。広々したキッズルームもあるのでファミリーも多いし、珈琲好きには自分でドリップコーヒーを淹れられるコーナーもある。食事が終わったあと図書室で、入江敦彦氏の「京都でお買いもんー御つくりおきの楽しみー」という本を見つけ部屋で読み始めるととても面白い!
そして、翌日は東福寺の涅槃会に行こうかと思っていたが(東福寺も次回必ず行こう!)急遽宇治に決めたのだった! なぜ宇治へ?

ということで、2日目は次の回に・・・


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?