四半世紀

サッカーのワールドカップ、日本が予選リーグを勝ち抜き、本戦ではクロアチアと当たるそうで。
クロアチアといえば、1998年ワールドカップ。ドーハの悲劇を乗り越えた日本は予選リーグで一勝も出来ずに敗退。「出るだけでは勝てない」と世界の壁を痛感したアラサーのあたくし。
しかしそれから四半世紀。日本は2大会連続の本戦出場を、ドイツとスペインの欧州強豪を破って勝ち取った。確実に日本と世界の差は近くなったと思う。
その理由は色々あるが、選手の多くがヨーロッパをはじめとするトップリーグで闘うようになったことが一番大きいのは異論がないだろう。

自分達より強い、巧い相手と競い合うのが強くなる為のシンプルな方法だ。

そして1998年は、マイケルロバーツが短期免許の騎手として朝日杯、つまりG1を初めて勝った年でもある。
それからはペリエが、デザーモが世界の技術とスピリットを見せつけた。そして現在に至るまで、世界のトップ騎手が日本競馬を席巻している。

では日本の競馬は強くなったのか?

凱旋門賞こそ勝てないが、適鞍の遠征なら馬は勝ち負けできるようになっている。ヨーロッパの芝と日本のターフは違うし、アメリカの泥と日本の砂のダートはかけ離れている。アメリカや豪州の芝で、ラヴズオンリーミーやリスグラシューはG1を勝ち取った。
そのラヴズも勝ったアメリカのブリーダーズカップで、奇跡が起きた。アメリカのダートで、マルシュロレーヌがBCディスタフを勝ったのだ。

鞍上はマーフィーだった。日本馬は強くなった。しかし、日本の騎手はそこまで強くなっていない。世界に揉まれて臆しない胆力と技量を磨きに打って出る「サムライ」の登場を願う。

さてチャンピオンズカップ。かつてはJCダートという名称だった。そのマルシュロレーヌの弟に、外人のレーンが乗る。強敵のテーオーは松山君が9レースでメモリアルウインを決めてしまって腑抜けているだろう。過剰人気が嫌だが先週はそのパターンで勝たれたムーア、仕上がりは順調なライトボルトは抑えたい。
世界に挑み続ける豊が穴なら、しれっと馬券内に収まってる福永もありそうな。
川田は枠が辛い。思い切ってハナを取れば何とかなるかもだが、初距離のG1でそれをやったら玉砕だろう。

◎バーデンヴァイラー
◯テーオーケインズ
△グロリアムンディ、ジュンライトボルト、クラウンプライド。

1998年といえば、あのエルコンドルパサーが凱旋門賞に挑んだ年でもある。日本で得られるタイトルと賞金をかなぐり捨ててヨーロッパに長期滞在。それでも届かなかった世界の壁。

サッカーは近づいた。ジョッキーはどうだ?

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