長女がサッカーボールを欲しがっていたので
買ったお話。
仕事中に妻からの着信。仕事用の携帯に電話してくるという事はある程度の緊急性を要する場合であり、手すきだった事もありその場で応対。
妻「この前○○(長女)がサッカーボール欲しいって言ってたじゃない?今祖母とスポーツ用品店にいるんだけど、どれがいいのか分からないわ」
正直何でもいいしスタッフに聞く方が間違いがないとは思ったが、"スポーツ用品店"という言葉が引っかかる。
私「本気でサッカーを始めるわけではないから、ディスカウントショップとかに売ってあるレプリカでいいんじゃないかな」
ーーー
長女の流行りはとにかく一過性である。
小学生になり年齢、性別問わず色んな友達ができその友達の遊びに付き合っている形だと思う。まぁしょうがない事ではあるが、周りを見て我が振り直す為すぐに趣味が変わってしまう。
オセロをしたいと言い買ってあげたが1週間くらいで存在を忘れ、ルービックキューブにハマりネットで勉強しながら1面揃えられるようになるも気付けば存在を忘れ、"あやとり"や"練り消し"なんかも一時期ハマっていた。鉄棒、縄跳びなんかは体育の授業でのテスト対策だろう。バッタとカマキリを捕まえるブームは早く終わってくれと心から願ったものだ。
そんな長女の「最近は友達と休み時間にサッカーをして遊んでるから、もっと上手くなりたい。サッカーボールが欲しい」という台詞が発端のようだ。
外祖母といえば、何度か目の中に入れているのではないかというくらいに長女を溺愛している。毎度1時間以上かけて長女と遊ぶ為だけに頻繁に来ては重課金をして帰られている。家族揃って足を向けて寝れない存在だ。
ーーー
妻「確かに、どれも高いわね。サイズもメーカーも種類が沢山あって○○もずっと決めあぐねているわ」
私「ディスカウントショップなら2〜3000円くらいで売ってあると思うから、価格差でサッカー用の靴も買えると思う」
妻「それはいい考えね、○○に伝えるわ」
ーーー
妻「"molten"というメーカーの青色の4号球サイズが欲しいみたいね。7000円もするわ」
私「さっき話したと思うけど、サッカーはすぐに飽きてしなくなると思う。7000円もするようなボールを買うのは絶対に得策ではないよ」
妻「もちろんそう言ったわ。○○も祖母も理解してくれたけど、一目惚れしたからコレが欲しいと聞かないの」
私「祖母がいいなら構わないけど、せめて3号球の方がいい。まだ低学年だから4号球はちょっと大きいと思う」
妻「ーーー探したけど、このデザインと色は4号球しかないみたいね」
私「緊急性はないし、もう少し探すのはどうだろうか。今日仕事終わったらディスカウントショップに寄ってみるよ。ちょっと○○に代われるかな」
ーーー
説得の末、長女は分かってくれた。
外祖母は長女が喜ぶ物なら何でも、いくらでも買うというスタンスだ。正直moltenの検定球でも問題はない。むしろ私自身、サッカー経験者であるが故に久しぶりにサッカーをしたい気持ちも芽生えていた。
だがやはりまだ小学1年生。価値観がまるで分かっていない。
ただの一過性の趣味に7000円は高すぎる。
公園で遊ぶ程度の用途であればボールの質などレプリカでもなんら問題はない。そこを妥協する事で余ったお金をスパイクやスポーツウェア、なんならお菓子やオモチャにもあてられる。
なんでもかんでも高いものを買い与えるのは子の将来の為にも良くないと考える。
ピアノを買った時は奮発した。飽きや挫折で辞めてしまう事も懸念したが、「習いたい」という気持ちは尊重したかったし私も妻も割と良いピアノを購入した事は後悔していない。結果論にはなるが長女のピアノは日に日に上達し、評価も右肩上がりだ。
基本的に妻は子の「したい、やりたい」を全面的に尊重し応援する方針であり、私もそれに賛同している。
たがサッカーボールは別だ。
何度も言うように、費用対効果を考えた時にどう考えてもサッカーは割に合わない。本気でサッカーを習うという未来がどんなに長考しても現れないのだ。
娘達にはこれからの時代を生きる為、"価値観"というものをしっかりと教えてあげなければならない。直近で起こった小学生の詐欺事件然り…
そういう意味でも今回のサッカーボールの件はいい教材だと感じた。夕飯の時にでも改めて家族の話題にしよう。そしてサッカーボールは後日長女と一緒に買いに行こう。
そう思いながら帰路につく。
家に着きただいまと戸を開けると
「じゃーん!!!」
と、勢いよくボールを抱えて飛び出した長女。
子育てとは難しいものだ。
また書きます✍️
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