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『お盆とひまわり』

前回までのまとめ。
死んだ魚のような生活を改め、楽しく有意義に生きるべく、スマホの使用時間やなんとなくぼんやり過ごす時間を圧縮して時間を有効に生きようと決意したイエモリ氏。
あれこれ工夫しているうちに、だんだんそれ自体が楽しくなってきて、挙句ノリでやるべきことを無駄に増やしたが、その先にはソシャゲイベント、更にはお盆シーズンという、イレギュラーなスケジュールを余儀なくされる期間が待ち受けていた。


まずは先週の分の報告タイム。
一日平均スマホ使用時間は、前の週と比べて、約44分の増加
ソシャゲの周回がだいぶ効いてるな...。
外れ値に引っ張られている側面は否めないが、全体としてあまり良いとは言えない増え方をした、という事実は粛々と受け止めよう。
肝心の、SNSの使用時間が圧縮されているかどうか、という点もデータを取っておけばよかったのだが、かんぜんにうっかりしていた。
今後はそっちもスクショだとかでデータを残しておこう。

さて。
すでにお気づきかと思うが、先週末にするはずだった報告をしている現在、今週末である
報告それ自体がずいぶんずれ込んでしまった今回の振り返りだが、そもそも事前に織り込んでおかなければいけなかったイレギュラーがいくつかある。
ダメージを吸収できるようにもっと余裕を持つべきだったが、お盆に入る段階ですでにカツカツよりも更に余裕がない状態だった。
そのうえ、ストリーミングサービスの契約期間がそろそろ切れるな、ということに気づき、目をつけていた海外ドラマを見始め、睡眠時間を犠牲にしてシーズン3に突入した。
お盆の親戚接待、墓参り、外出買い出しが朝から晩まで重なる中、海ドラを見ながらのソシャゲの周回である。
自由になる時間が少ないにもかかわらず、自身の計画性のなさと衝動性にみごとに振り回されている。
スクラップブックは海ドラを見ながらちょっぴり埋めた。

英語学習のノルマが約10日間分累積している
脳の力を極度に使う作業は、一日にこなせる量がどうしても限定されるから、一日で一気にこなせばいい、という甘い考えは通用しない。
大学受験の時は、2週間で1教科丸暗記する(注1)、などの時間と体力に任せた無茶をしたものだが、もはやそんな体力は残っていないし、記憶力も非常にしょっぱい状態になっているし、そもそも時間を一日中フルに自由に使えて更にご飯は自動的に出てくる、などという環境自体が存在しない。

8月に入って以来、ちょっと減量するつもりで、PFCコントロール(P=たんぱく質/F=脂質/C=炭水化物)をしていた。
然程きつめの縛りではなかったが、夏の暑さとの見事な連携により、10日ほ」どであっさり1㎏減量したのだが、このお盆の1週間にも満たぬ期間で、たちまち3㎏増量した。
人生とはままならぬものである。

実家の家庭菜園ではヒマワリが狂ったように咲いている。
初めは小学生時代に、夏休みの課題として配られた種子だ。
畑に隣接して植えられていたヒマワリは、枯れるたびに大量の種を飛散させ、気がつけば畑の土に大量に混入している。畑の中に生えた彼らは、雑草とみなされ畑の脇に捨てられるが、抜かれたことを気に留めることなくそのまま育つ。
畑の脇で、野菜用のふんだんな肥料を好き放題に使え、しかしながらことあるごとに抜き捨てられるという環境が20年近く続いた結果、実家のヒマワリたちは、一つの茎に大きい花をひとつだけ咲かせる、というヒマワリによくあるやり方を完全に放棄した。
高さ2メートルから2.5メートルにも及ぶ巨大な茎に、ひとつあたり10個ほどのそれなりにでかい花を咲かせるという、巨大化、多頭スタイルに切り替えたのだ。
その威容は、さながら異世界の植物の如き趣がある。
気がつけば実家の菜園は、巨大なヒマワリの群れに包囲されている。

北アフリカ原産だったヒマワリは、海を越えた向こうのロシアで国花になった。
極寒のロシアでは生存のために油分が必要とされている。それにもかかわらず、ロシア正教の6週間続く大斎(ものいみ)では、肉類や油脂性の食物の多くが禁じられていた。そんな中、新たにロシアにやってきたヒマワリは、禁止されていない油脂性の食物としてロシア国民に歓迎された。

元々北アメリカでも、食用作物だったヒマワリである。
畑の周りのヒマワリもいっそ作物と割り切って、種子を採取した方がいいかもしれない。

もしも無事に種子が採取されたら、もらってロシア風のハルヴァでも作ろうかな、とひそかに思っている。


注1:ただし、この手法が通用したのは、地理のみである

注2:ヒマワリに関するトリビアはすべて、ウィキペディアの受け売りである

金銭を与えると確実にえさ代になります。内訳はだいたい、本とコーヒーとおやつです。