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#46 マリエ|千早 茜

大好きな千早茜さんの新作!
千早さんのX(Twitter)を見過ぎているせいか、よくXに出てくる食べ物やワイン、服装や部屋の雰囲気など私がXから覗き見る千早さんの生活が、まりえのそれと重なって、まるで千早さんの私生活を読んでいるかのよう感覚だった。

まりえが始めから
「私の幸も不幸も、私が決める。そう、決めた。」
と言っているように、私自身が、みんなが、そうあってほしいと思う。
自分で決めていいものであって、誰かに善し悪しを決められていいものでは決してないということ。
私たちは他人を意識しているようであって、関心がないし、他人に関心がないようで、実はとても他人を意識して生きている。
確固とした自分の信念のようなものがないと、他人に振り回されず、自分の好きなように生きることは難しい。
そのように揺れながら考え続けるまりえに共感する女性は多いと思う。

役割を与えられることで、忘れられていくことがある。
自分の本当はやりたかったこと、本音やほしかったもの。
自分の役割から考えると、フタをしたほうがよいこと。
それが成長なのかもしれないし、年を重ねるということかもしれない。
それが成長ならいらないという人もいるし、それを受け入れて役割を全うするする人もいる。
フタをされてしまった本音たちは今頃どうしてるのだろう。
私のやりたかったことって何だったかな。
何がほしいと思っていたんだっけ。

いろんな人の意見や価値観に揺れ動いて不安を感じてしまうこともあるけど、最終的にはまりえの納得のいく結末になっていてよかった。

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