パラダイス ~個人的感想と考察~

パラダイス、2回観劇してきました。
一応あと1回残っておりますがここで個人的な感想、考察、2回目の観劇で気づいたことをここにツラツラ書いていきたいなと思います。振り返りつつ私的千秋楽に備えたいのもあります。

まだパンフレットは読めてないです…というか手元にない。クレジットが使えると思って会場に踏み入れたら現金のみという文字が見えて崩れ落ちた1回目。
普通に現金を忘れた2回目。ということでまた今度買います笑。

考察、感想を始めていきたいところなんですが
ボキャ貧すぎてきっと皆さんと同じ考察しかできない、いや低レベルな考察しかできないと思うので皆さんが口を揃えて書いてらっしゃることは省きます。2回目に注視して見たこと、考えながら見ていたことを中心に書いていきたいです。

梶くんの年齢と時系列

まず梶くんの年齢についての考察ですが
最初フルボッコにされてた原田は38と言っていて
梶くんはそれより年下だと言う。
普通に大学を出て、と言っていたのでこの時点で22歳。
普通に就職をして、。
ここは何年仕事をしていたか分からないので後から考えることにします。
甥っ子は中学2年生。最大で14歳。ただ息子がいることも知らなかったとすると妊娠したことは知らなかった。結婚したことは知っている。

仕事は実家通いだったのだろうか?
まぁ裏社会に行った途端に一人暮らしし始めるのも
怪しい気もするので、ここでは一人暮らしと仮定して…
社会人として会社に勤めていたのは1年足らずだったのではないかなと。
そうなると梶くんは36か37。

社会人の間に一体何があったんだ梶くん…?!
私生活で借金でも作ったか…
父親がパチンコ通いなのは関係あるのかないのか…
あるいは誰かに、社会に元々恨みがあったのか。
何らかの理由で親(ヤクザの)か辺見に拾われた。

そこに行き着くまでの経緯を知りたくなってしまうけど、1人のキャラクターだけを舞台中に掘り起こしてしまうと1人だけに感情移入しすぎて捉え方が一通りになってしまうのかな、と。そのおかげで俯瞰的にブラックコメディとして見られる人と感情移入してしんどくなってしまう人、その他様々捉え方が出る舞台になっているんだろうな…。

青木さんと辺見さんの印象の変化

1回目と2回目で大きく印象が変わったのは青木さんと辺見さん。一括りにしてますが青木さんは悪い意味で。辺見さんはいい意味で、です。

ボーリングのシーン。
初回は辺見さんと青木さん仲良いんだなぁ、
なんてそこまでの印象。
サイトを見てみたら青木さんボディーガードだったんですね。。
結末がわかってからの2回目じっくり見てみると、青木さんはボーリング場の貸し出しの靴、ボーリング場のボール、手袋なし。
辺見さんはマイシューズ、マイボール、手袋あり。

ここの捉え方はそれぞれだと思いますが
表向きはあからさまなパワーバランスの表現
本当は辺見の臆病さの表現なんじゃないかと思いました。「臆病だから予防線を貼っておかないと心配」(ニュアンス)というセリフもボーリング場でのこと。結末を踏まえて見ると装備も含めて臆病さの表現なのかなと思いました。

しかも梶くんが親(ヤクザ)を裏切ろうとしているなんて話は絶対にボーリング場でするような話では無い。
青木さんは知っていたとしても2人で話すべき内容かな、と。
梶くんへの絶対的信頼と友情を抱いていたからこそ、そんな噂信じたくなかった。2人だけだとあからさまな反応や動揺が伝わりやすいし、呼び出した時点で梶くんを疑っている事が分かる。

まだ梶くんを信じていること、例えそうだとしても考え直してくれるんじゃないか、そんな望みを持ってボーリング場で話したのかもしれない。
ただの考察だけど、辺見というキャラクターはヤクザとして優秀な反面、人間味が溢れていて私は好きです笑。初回はただただ怖かった…。

前述した通り反対に印象が悪くなったのは青木さん。きっと皆さんそうだと思うんですけど笑
初回は青木さんの言動行動にケラケラ笑っていた私も2回目は一切笑えなかった。狂気だった。

集中の連呼。トークの繰り返し。
時々頭を抱えるように掻きむしる動作。歩き方。
ポーチの中身。空気の読めない笑い。沸点の分からない怒り。裏切り。
どれひとつ取っても怖かった。
最後の犬とカラスの話。あんなにスラスラ話すのはなんでなんだろう。辺見の抑圧からの解放か。
ざまあみやがれは誰に対してのセリフなのか。
これは次観劇した時に考えようと思います。
なにか考察がありましたら是非…。

梶くんと真鍋くん

ここまで辺見さんと青木さんの考察を書いてきましたが、そもそも私は丸山担なので視線は常に丸山さんです。なのであまりほかの演者さんの表情の変化は見れていないんですね。見れていたのは丸山さんが出ていないシーンのみ。ま、まぁ皆さんそうですよね?…ね?!

見てて思ったんですが、梶くんって声出して笑うのと、ニコッと笑うの、2通り笑い方があったんですよね。
家族の前でも引きつった笑顔だった梶くんが唯一自然な笑顔を見せたのは真鍋くんの前だけ。
あとは自分を騙すみたいに声を出して笑い飛ばしていた印象。あー、いいなぁぁ。。。そんな関係、
そりゃ辺見さんも嫉妬します。真鍋くんと梶くんの話だけで1週間は話せそうです。嘘です。

真鍋くんのことになると途端に表情が豊かになりますよね。辺見さんを刺す直前の梶くんは呼吸が荒くて悔しそうな顔をしていて、見ているこっちも呼吸が苦しくて泣きかけました。真鍋くんをバカにされた怒りを押し殺そうとナイフを握りしめて必死に歯を食いしばって震えてる梶くん。セリフが無くても苦しいほど伝わってきました。

最後まで梶さん梶さんだった真鍋くんと
真鍋くんのために殺人を犯した梶くん。
友情、信頼なんてそんな一言で片付けられるほどの関係なんかでは決してない。
真鍋くんは「短い期間だった」と言っていたけれど
2~5年行くか行かないかくらいなのかな。
そりゃ辺見さんと梶くんの年数に比べたら短いだろうけど、梶くんがそんな年月を裏切れるほどの真鍋くんとの短くて濃い時間。真鍋くんが日本人を少しだけでも好きになって亡くなった。もしも梶くんと真鍋くんのシーンがもっと多めに描かれていたとしても私達には到底踏み込めない関係性だったのかな、と。

しかし真鍋くんは結局どこの人だったのかな。
アジア系なのかな、、なんとなくヤクザと中国マフィアの関係で日本に来ていたのかなとか思ったり。マフィアから日本のヤクザに預けられて学んで帰るつもりだったとか。または何かやらかして島流し的にヤクザに入ったか。理由はどうであれまずは下っ端として詐欺グループに入れられ、いやいや梶くんと組まされ、最初は指示なんて聞きもしなかったが、梶くんの仕事に対する姿勢、生き方を見てついていくことを決めたのかな、それだったらいいな......おっと、妄想になってる...すみません笑、
個人的な願望です。

梶くんの生死

皆さんの論点は結局ここですよね。
最後青木さんに撃たれたのか。
小川家に帰ってきたのは誰なのか。

結論から言うと私は青木さんに撃たれて亡くなったと思いました。
梶くんは実家にも裏社会にも詐欺グループにも
どこにも戻る場所なんてないし、
もし生き伸びたとしても真鍋くんがいない世界では、いずれかは生きる意味を見失って死ぬ。

有力な説はお姉ちゃんが梶くんに対して「おかえり」や「こんな時間に」なんて言うはずない。
ですよね。

私もひとつ気がついたことがあって。
お父さんがトイレをする時に便座を上げたまんまだったという話。お姉ちゃんは漠然とこの間とだけ言ったのにも関わらずお父さんは
「お前(お姉ちゃん)の息子だろ」という。
男の人はこの家に3人。
この時に「浩一」と名前が出てこない。
梶くんと猫探しをした時からだいぶ時間が空いていないとこの発言は無いのかなと。
まぁ、ただただ帰ってきてないだけっていう考えもありますね。

お姉ちゃんの発言とお父さんの発言含め
私的には亡くなったという結論に至りました。

最後に


人生で舞台を観劇したのは4回目なんですが、
原作のない舞台を初めて見ました。
ヘドウィグもREVOLVERも映画や本で予習をしてから行ったので自分の中で整理しながら見ることが出来たのですが...

パラダイスは自分の中で自由に考察できる作品なので何度も見に行きたくなりますね。
2020年の中止の時、手元にチケットはあるのに行けなかった悔しさがあったので、こうして見れたことが本当に嬉しいです。
2020年の東京オリンピックを交えての話も気になるのでどこかで教えてくれたりしないかなと思ったり笑

願望妄想織り交ぜ考察をここまで読んでくださってありがとうございます笑。
ちょっとここは違うだろ、とかパンフに書いてあったよ!という方、すみません。
3回目見てパンフ読んでからまた少し書きたいと思います。ありがとうごございました!

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