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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 02.02.2024

UK DEFENCE INTELLIGENCE:
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine – 02 February 2024

日本語訳

  • 数千件にも及ぶ軍内部の贈収賄事件の調査ののち、2024年1月30日にロシアの独立系メディア「ヴェルツカ」は、ロシア軍内の腐敗に関する一本の記事を掲載した。この調査報道によって、腐敗のパターンと、ロシア軍に勤務する人員とロシア軍指揮官が用いる賄賂の仕組みが特定された。賄賂はさまざまな「便宜」のために渡されたり、要求されたりしてきた。「便宜」の例には、休暇、体力訓練の証明、軍の階級、自動車運転免許、スマートフォン使用もしくは飲酒という行為をした兵士への懲戒処分の回避といったものがある。

  • 2022年2月以降、この一群の「便宜」の範囲は広がっており、そこには負傷証明、「特別軍事作戦」への従軍表彰、戦闘任務に送られることの免除が含まれるようになった。このような活動は、腐敗した将校にとって、とても儲かるものになり得る。ヴェルツカはこれら「便宜」に必要な現行のレートを公表しており、その金額は、前線配置免除の40,000ルーブル(英貨で425ポンド)から、最も高いもので負傷証明のための100万ルーブル(英貨で10,575ポンド)までの幅がある。

  • 腐敗はロシア軍がその内部に長年抱えてきた問題である。ジャーナリストのドミトリー・ホロドフは1990年代に軍の腐敗を調査し、1994年10月にブリーフケース爆弾によってモスクワ市内で殺害された。腐敗がロシア軍の能力をかなり損なっている可能性は高い。腐敗レベルを引き下げる点で、今後、相当な進展がある見込みは、とても小さな可能性でしかない。

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