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「一度やったことがある、というのがいつか大きな財産になる」

世の中には知らなくて良いことが多い。
と同時に、知らないと損をすることも多い。
知っていると得をすることがある。

圧倒的情報社会になり、このように文字のブログではなく、今や小学生でも保有するスマホでVlogなる動画を撮影し、日常の記録を残していくことが当たり前になった世界で、情報弱者であることは圧倒的不利な状況下に晒される。

SNSをひらけば、”オススメ”や”あなたに合った広告”、”友達かも”といった表示が即座になされる。
SNSに搭載されているAIが”あなた一人ひとりに合わせて”必要であろう情報を教えてくれる。

それは便利だ。ただ、便利なものにはコスト=代償=毒がある。
自動車は体力を温存して、目的地のすぐそばまで時間を節約して行くことができる。
その代償として、所有するためやガソリンを買うための「お金」と排気ガスによって汚される「自然環境」、歩けば得られた「運動機会」をあなたから奪っていく。

能動的に取りに行かない便利で甘い情報は、あなたにとって欲しい選択を、”あたかも自分自身が選んだかのように”誘導しているのかもしれない。

気づかないうちに、自分の世界がSNSの世界と全く被ってしまっている状態、なってしまってはいないだろうか。
買うものはSNSでバズったもの、行きたい場所は口コミが多いところ、周りのみんなが良いといっているからと…
世の中は同調圧力でいっぱいだ。

僕らが知り得る情報は、生の情報からどれだけ加工されているのだろうか。
つまり、僕らが受け取る情報は、どれだけの人数の意見やフィルタを通っているのだろうか。
そしてそれらの情報は単なる感想や意見であって、何かを意図した作為的な情報に変化させられてはいないだろうか。

だからこそ、たくさんの情報に触れる必要があると思う。
ミニマリストにはノイズとして、苦しく感じられるかもしれない。
それでも、世界は、常に誰かの意見を含んだ情報で満ち満ちている。

あなたの考えは常にアップデートされる準備はできているだろうか。
その中から、自分が信じるに値する、なるべく本質に近い生の情報を、自ら見つけ出し、選び取り、磨いていかなくてはならない。
陳腐な表現かもしれないがその行為は、砂漠の砂粒に混ざった砂金を探し出すくらい困難なことなのかもしれない。

知ることだけでもこれだけの労力が必要になる。
だからこそ逆説的に、”とにかく色々なことをやってみる”ことが重要になると思う。
知り得た情報を疑い続け、行動できなくなり、何も現状を変えられなくなるのなら。
知り得た情報を片っ端から行動し続け、自らの知見を増やしていく。

時間は有限で全てを網羅することなど不可能なのだが、自分に合ったものを探すにも時間は必要だ。
その発見フェーズにあるのなら、その時期は知見を増やすことが良い。
インプットに投資すれば良い。
そう思う。

その時には分からずとも、10年経てばわかることも多い。
正しく言い換えるならば、こういうことだったのかと理屈づけられるケースが多い。
(人生の諸先輩方にとっては若輩者の戯言ですが、お許しください)

バスケの指導においても僕は同様の考え方である。
育成年代、特にU15年代までにはとにかく様々なスキルや身体操作、簡単なシステム、バスケットボールの原理原則を盛り込んだ練習をする必要がある。
様々な刺激を与え、完全にできる状態を目指すのではなく、自らが選び取る基準=土台を形成し、次のカテゴリでの目標としてもらう。

反復動作が必要なことは、そうすれば良いと思うが、僕は全く同じ練習メニューを繰り返すことを好まない。
作った練習メニューは500は超えているとおもう。そしてそれら全てを覚えているわけではない。アップデートしているものもあれば、捨てたものもある。全く同じメニューをやれと言われても、思い出せないこともあると思う。

成長の余白が残された選手育成。
飽くなき向上心と探究心と好奇心を持ち、いかなる時も自分自身で考えてチャレンジし続けられるような選手育成。
課題設定と課題解決を自分自身でできるような選手育成。

一生追い求めても叶わない目的が、見つけられることができたなら。
その人生は挑戦と達成の繰り返しだろう。
辛いことが多く待ち受けている。現実を見せることも大事なんだけれど、それもまだ分からない純粋な心も尊重したい。

コービーの言葉を借りれば、その過程が”夢”なんだろう。
叶ったら終わりの”夢”はいつか覚める。
夢に生きるには、道中=過程である必要がある。

僕の通っていた中学の教育理念?スローガン?は「夢中人になろう」だった。
ありがとう、僕は今でも夢見心地です。

という、これらの僕の考えも”作為的”なのかもしれないが。

僕の発する情報という点がいつか、読んでいるあなたの点と結びつき、人生に刺激を与えることができたらと、願う。

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