【テクニックの前にある写真】 簡単すぎる写真を、カンタンなまま楽しもう!


写真は簡単です。

撮りたいものにレンズを向けて、シャッターボタンを押すだけです。

そんなこれ以上ない簡単なことを、これ以上ないくらい複雑にやっちゃうのが、写真のおもしろいところです。


写真は複雑化よって、もはや「純粋な写真の楽しみ」ではなくなりました。

それは、

・カメラを楽しむ
・テクニックを楽しむ
・人との交流を楽しむ

といった、写真とはまた「別の楽しみ」です。

純粋に写真を楽しんでいる人は、実は意外と少ないのでは?




改めて、写真は簡単です。

撮るのも、見るのも。


写真を見るのに、文章を理解するような読解力は必要ありません。

「見れば」わかります。

SNSの写真で、極端にいいね!がたくさん付くのは、「誰が見てもわかる」からです。

誰が見ても「いい!」ってわかるから、ほとんど見た人の数だけ「いいね!」が付きます。

国籍も言語も教育も、年齢も性別も職業も関係ありません。

簡単すぎるほど簡単です。




でも、簡単じゃ、つまらない。

そして簡単だと、儲からない。(笑)

難しく、複雑にするからこそ、アレも必要コレも必要となり、市場経済が回ります。

そして、キャッシュと引き換えに、充実感が得られます。

カメラがレンズが機材が。

撮影地の情報が、撮り方の情報が、フィルターのかけ方が。




さて、21世紀真っただ中、今この時代。

写真誕生から100年とか200年ですか?そんな時代。

難しかった写真は簡単になりました。

逆に、シンプルだった写真は、複雑になりました。


誰もが撮れなかった写真は、誰もが撮れる写真になりました。

そして、ただ撮るだけだった写真は、膨大な付随物がぶら下がる、巨大なマーケットになりました。


「難しくてシンプルな写真」は、

「簡単で複雑な写真」へ。

そして、

「簡単で複雑な写真」は、

簡単でシンプルな写真」へ。


写真は、簡単に撮って、シンプルに楽しむ。

それが全てです。

ただ撮ればいいし、ただ見ればいい。

よく考えてみてください。

それ以外に何が必要ですか?

カメラが写真じゃないし、テクニックが写真でもありません。

いいね!が写真じゃないし、交流が写真でもありません。


じゃあ、何のために撮るのかって?

何のために撮るのかわかるために撮るのです。(笑)


ウロコが何枚も張り付いた目で何が見えますか?

複雑化の過程で何枚も張り付いたウロコ越しには、何も見えません。


でも、「あ、そういえば写真って、そんなに難しくなかったな」と気付いたその時、あなたの目に張り付いていたウロコが1枚、ポロッとはがれます。

そんなふうにして、きれいにウロコがはがれた生の目で事実をクリアに見通した時、初めて何のために撮るのかわかります。

ただし、わかってもわからなくても、やることは同じです。

つまり、わかる必要は、特にありません。(笑)


テクニックの前にある写真。

それは「ただの写真」を「ただ楽しむ」だけです。(笑)

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