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厳しい優勝への道のり 第31節 八戸対鹿児島

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん、こんにちは仙太郎です。3連勝と好調の鹿児島ユナイテッドFCが、中九日と間があいてアウェイで対戦する八戸戦を振り返ります。

https://youtu.be/UCpm27w9K8Q?si=OfEz1WIKEDmDm-oq

鹿児島は先週からのスタメン変更は2人で、山口、武選手が外れ、木村、五領選手が入りました。ただ山口選手はできれば先発させて欲しかったところです。

ヴァンラーレ八戸対鹿児島ユナイテッドFC スターティングメンバー

鹿児島ユナイテッドFC
最近好調の原因である前プレスはこの日も厳しく行けていました。
ただプレスを掛けても八戸は最終的にGKに戻してロングボールで回避します。だからこれまでのようにプレスを掛けて即時奪還してショートカウンターからの得点が生まれませんでした。

前半5分鹿児島のチャンスの場面。中原選手がセンタリングを蹴る瞬間、藤本選手が相手CBの裏にいてオフサイドポジションにいる。ヘディングする瞬間はオフサイドではなかったのですが、いわゆる戻りオフサイドと言われるファウルになります


また八戸の守備強度も高く、特に2列目のスライドの強度が高いので、鹿児島の特徴であるサイドからの攻撃も限定されていました。

鹿児島はいつものようにショートパスつなごうとしますが、この日は八戸のプレス強度に引っかかり、ボールを前進させることに苦労しました。

一時はできていたシンプルに裏を狙うプレーがなかったので、八戸の高い強度の守備に苦しみました。

前半20分の八戸の攻撃の場面。鹿児島がボールサイドに人を掛けてプレスするので、逆サイドに大きなスペースがあるのがわかる。このサイドチェンジは何回も見られたので、八戸の攻撃戦術に組み込まれていたと思う。

これは八戸としてはプラン通りの試合展開だったと思います。
厳しいプレスでボール奪取し、前線にロングフィード
崩しはオリオラ・サンデー頼みで、狙い通りだったと思います。

一方の鹿児島にはプランAはあっても、プランBがありませんでした。
これまで有効だったやり方を続けるのは間違ってはいません。ただ八戸はボールをつながないで、ロングボール主体で攻撃してくるのがわかってしたし、守備強度が高いのもわかっていたはずです。それに対する対応策がないのは、今後守備強度の高い盛岡、福島と対戦するので不安です。

八戸の先制点の場面。鹿児島の前線の選手が前からプレス掛けているので、その裏に大きなスペースがある。
大きなスペースがあるのでGK大西選手のロングフィードに鹿児島の選手は誰も競りに行けずフリーで後ろにそらされている。
ヘディングされたボールは戸根選手が納めるかと思われたが、オリオラ・サンデー選手が猛烈に追ってきてボールを奪取される。この時、岡本選手と星選手は後ろのポジションを取りたかった
カバーがいなかったので、戸根選手がボールを取られるとGKと1対1を作られ失点。戸根選手も最後はギリギリスライディングしてボールに触るが、不運にもボールはゴール方向に流れた。シュートする瞬間、泉森選手が両手と両足を広げてブロックに行っているが、これはもう少しゴールに近い場所で相手との距離が近い場合にするプレーなので、この時は立ったままシュートを迎えた方がよかった。これだとボールに反応できず、シュートが体に当たるか当たらないかは完全に運任せになる。

鹿児島は最後の最後にロングボールを蹴り込んでいましたが、ハーフライン手前から蹴り込んでいるので、相手は対応しやすいですし、距離が長いので精度も落ちます。

せめて相手陣内の半ばまでは進出してサイドからセンタリング入れないとマークは外れないし得点の可能性は高くありません。ちょうど先週、FC大阪がやったプレーです。

八戸の守備強度により、鹿児島はミスパスも多かったです。これは先週までは鹿児島の相手チームが苦しんでいたのとは逆になりました。
また寄せも速いのでシュートブロックやセンタリングをブロックされる数も多かったですね。

鹿児島も八戸も守備強度高いのですが、鹿児島はショートパスつなぐので餌食になりやすく、八戸は最終的にロングボールを蹴る選択肢があるので大きな問題にはなっていませんでした。

鹿児島はサイドで数的同数で突破できることが好調の原因だったのですが、この日は八戸のプレスが厳しくいい形で突破することができませんでした。

前半40分 鹿児島の唯一といっていい崩せた場面。岡本選手の縦パスを受けた野嶽選手が藤本選手にパスを入れる。このため八戸のCB二人が藤本選手に食いつく。端戸仁選手をマークに行っていた八戸のDFラインの選手も前に出ていたので、一瞬スペースができ端戸仁選手が走り込んでシュートするも枠を外した

ヴァンラーレ八戸
八戸に取っては事前のプラン通りの試合展開だったと思います。会心の勝利でしょう。逆に鹿児島は完敗です。八戸は守備時にはサイドに人掛けて数的有利確保していました。鹿児島としてはゴール前に相手選手が少ないので、早くシンプルに中にボール入れたかったのですが、守備強度が高い八戸の前にいい形でセンタリングができませんでした。

またサイドで数的同数の場合でも、守備強度が高いのでいつもは突破できる鹿児島が苦戦していました。ここまで守備強度が高いチームはあまりないので、相手チームながら素晴らしかったです。

後半59分 八戸の追加点の場面。CKからのボールを鹿児島の選手は一人(戸根選手が行っているが、後ろからなのでボールに触れることができない)しか競りに行っていない。八戸は二人行っている。また泉森選手が前に飛び出しているので、枠に飛ばされると防げない。この時、藤本選手(黄色点線丸)はボールに競りに行かず、ボールを見ている。例えボールに触れなくても、体を当ててバランスを崩すことができるので、競りに行くべきだった。

攻撃戦術はシンプルで、ボールを奪えばオリオラ・サンデー選手に向けて蹴る。なので迷いがない。迷いがないからプレースピードが上がります。
かといってパスをつないで前進することもできなかったわけではなく、サイドチェンジを織り交ぜてチャンスは作れていたが、決定力はなく助かりました。

中盤のスライド強度も高く、鹿児島の中盤より前の選手がなかなかフリーで前向いてボールを受けるのが難しかったです。また前を向けてもすぐ近くまで寄せてきているので、また戻さざるを得ない場面が多々ありました。

最近の鹿児島は強い強度でボールを奪取して、すぐに攻撃する場面が多かったのですがこの日はボールを取られた八戸がすぐに人数掛けて取り返す場面が見られました。これはこれまでの対戦では見られず、鹿児島の攻撃がうまくいかないひとつの原因となっていました。

後半68分八戸のチャンスの場面。GK大西選手からのロングボールをオリオラ選手がヘディングで落として中にいる7番佐藤選手が合わせた。幸い枠を外した。後ろには八戸の選手がいないので、岡本選手はもう少しタイトにマークして欲しい。大阪戦同様、鹿児島のSBに大きな選手を当てられると鹿児島は厳しい

大西選手のロングフィード見事でした。なかなかあのようなライナー性のボールって蹴れないんですけどね。特にGKは。素晴らしい弾道のパスでした。鹿児島時代にもよく見られていましたよね。八戸のようなGKからロングボール蹴るチームにはピッタリ。

ただFKの時、大西選手ニアを空けているので、そこは鹿児島に狙って欲しかったところです。

ひとり別格なオリオラ・サンデー選手でしたね。 
速いし強い ひとりにやられました。
ちょっとこれはJ3レベルではないです。早くJ1行ってくれくらいの選手でした。守備の貢献度も高く、鹿児島のバックパスを狙って取られていました。

ただ下がった状態からだと完全に負けていなかったので、前プレスやめてミドルプレスへと対応を変更すれば対応は可能だったと思います。

試合前は八戸の直近5試合は0勝2分け3敗。鹿児島の直近5試合は4勝1分け0敗。でも試合は鹿児島の負け。ほんとサッカーってわからないものですね。

先週予想したとおり、守備を固めてくる下位チームには苦戦する鹿児島。
ここから岩手、福島と続くので、この2試合は昇格に向けて正念場になるでしょう。

愛媛がロスタイムで決勝点をあげて勝利し、鹿児島との勝ち点差は7へと開きました。これで優勝の可能性はかなり厳しくなりました。ただまだ試合は残っているので、1試合1試合全力で戦うしかありません。

次はホームで岩手と対戦します。
八戸と同様、守備の強いチームなので簡単ではないと思いますが、強い気持ちで応援しましょう。

「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」

 

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