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共に勇気を持って一歩前へ!第34節 鹿児島対奈良

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん
こんにちは仙太郎です。

アウェイの福島戦を苦しみながら勝ち、勝ち点3をゲットした鹿児島ユナイテッドFC。今週はホーム白波に奈良クラブを迎え撃ちました。
簡単ではなかった奈良戦を振り返ります。

https://youtu.be/VrnmWaqeCow?si=tDL0h7dU2ab1Tvlt

鹿児島のスターティングメンバーは、出場停止の岡本選手に代わり広瀬選手が入りますが、それ以外はいつものメンバーになります。

鹿児島ユナイテッドFC対奈良クラブ スターティングメンバー

鹿児島ユナイテッドFC
鹿児島は序盤からロングボールを多用してきました。
ただ奈良のDFラインが容易に対応していたので、効果的とは言えませんでした。なので途中からはショートパスを絡めながら、ボールの前進を図ります

前半29分 鹿児島のチャンスの場面
端戸仁選手からの横パスを中原選手が得意のワンタッチで、相手DFライン裏にパスを送り、藤本選手が走り込みます
このパスがほんの少し短く藤本選手は裏に抜け切りませんでした。そのため相手のCBが付いてきてプレッシャーを掛け続けます。そのため藤本選手のシュートは力がなく、アルナウ選手にキャッチされます。この時のアルナウ選手のポジショニングが抜群です

ただ奈良クラブの守備強度は高く、鹿児島はボールを奪われる回数が増えてきます。ボールへの寄せが速いということは、ワンタッチパスで剥がせばボールは前進できるのですが、鹿児島はボールを受けてからパスコースを探しているので、奈良のプレスの餌食になります。これは悪い時の鹿児島のパターンですね。

鹿児島の守備強度も高いのですが、奈良クラブの方がボールに寄せる人数が多いので、こぼれ球を拾われることが多く、奈良クラブが主導権を持って試合は進んでいきます。

前半30分 奈良のチャンスの場面
一度山口選手がボールを奪ったかに見えたのですが、そこにプレスをされて、ルーズボールになります。そのボールを星選手が奪ったかに見えたのですが、そこにも激しくプレスを掛けてボールを奪われます。両チームの守備強度の高さが窺える場面
ボールを奪われたので山口選手がマークに行きますが、その分バイタルにスペースができ、そこに桑島選手が走り込みシュート。泉森選手がはじきますが、そこに浅川選手が飛び込むも、再度泉森選手がセーブします。この時、広瀬選手が止まって中へのパスへ付いていき、桑島選手にプレッシャーを掛けスライディングしている。残念ながらボールには当たらなかったが素晴らしい判断でした

試合開始早々の鹿児島は前プレスを掛けようとしますが、そこを剥がされてボールを前進され何回もピンチを迎えます。しかしここはDFラインとGK泉森選手の活躍で失点を許しません。

ただ鹿児島も途中から前プレスを諦めて、ミドルプレスに変更します。
これで奈良は容易にボールが前進できませんし、ゴール前で違いを生み出せる選手もいなかったので、ボールは持てるが最後の崩しができない状況になり前半は0−0で折り返します。

正直、鹿児島としては前半0−0で良かったという展開でした。

前半終了間際の鹿児島のビッグチャンス
奈良のビルドアップでトラップミスからボールが五領選手のもとへ。そこからカウンター攻撃したのですが、黄色丸の小谷選手が自分の背中側に米澤選手がいるのを首を振って確認していたので、パスが出た瞬間にターンしてシュートコースに入りブロック。小谷選手は突然のトラブルにも関わらず冷静に対応。

後半開始早々、鹿児島のミドルプレスを打開できない奈良でしたが、ただ高い守備強度で鹿児島はボールロストが多くなり、奈良が主導権を持って、決定的な場面を何回も作りますが、そこはGK泉森選手の活躍で守ります。

後半16分の交代から、再び前からプレスが掛けられるようになると、鹿児島も20分を過ぎからチャンスを作れて、その流れからFKを取りPKを獲得して先制します。

ただここからが良くなかった。先週の福島戦と同じで、1点を守る意識が強すぎて、ゴール前に人をかけ過ぎて、センタリングされる所にプレスを掛けられずに、押し込まれます。

そして後半41分にFKを与えて、最初のボールは跳ね返したのですが、こぼれ球を拾われたところにプレスが行くのが遅れて、そこからセンタリングされヘディングで折り返されたところを山本選手に叩き込まれて同点に追いつかれます。

後半54分 奈良の決定的な場面
フリーキックのこぼれ球が左サイドに流れたが、鹿児島はゴール前を守る意識が高く、サイドで3対2と数的有利な状況を作られている。そのため簡単にサイドからセンタリングされた
最初のシュートは泉森選手が奇跡的にセーブしたが、そのあとのこぼれ球をヘディングでつながれて山本選手(黄色丸)がシュートするが、こちらも泉森選手が体に当ててセーブ。こぼれ球を自分でキャッチするなど漫画級の活躍でした笑。鹿児島の選手が多くゴール前にいるが、全員ボールを見ていて山本選手を誰もマークしていない

この時は星選手にダブルのミスがありました。最初のファールの場面ではボールを取りに行こうとして入れ替わられて、慌てて相手選手にファールして、ゴール近くでのFKを与えています。ゴール近くでは、できるだけFKを与えてはいけないのですが、ちょっと不用意なファールでした。

そして二度目のミスはこぼれ球に対して星選手がプレスに行くのですが、ボールを避けるように寄せていくので、簡単にセンタリングされてしまい失点してしまいました。

正直、この時ボールに向かっていけばこの失点は防げていたと思います。この試合結果すべてが星選手の責任とは言いませんが、少なくともここでミスがあったのは明らかで、このようなプレーは防いでいかないと昇格は難しくなります。

ただこの失点の責任がすべて星選手にあると言いたいわけではありません。ゴール前で、山本選手のマークを外してしまっているので、チーム全体にも責任があります。

後半63分の鹿児島のチャンスの場面
鹿児島の前プレスからミスパスを誘い端戸仁選手へボールが渡る。これを一度フェイントを入れて縦に走った鈴木選手にパス。鈴木選手がゴール前にセンタリングするかと思いきや、冷静にスペースに走り込んできた中原選手に優しいパス。これを中原選手がダイレクトシュートするが、これもアルナウ選手に防がれる。彼から点を取るのはほんと難しいです

厳しい奈良のプレスにボールを失い回数は多かったですし、奈良がボール下げたときも、DFラインを上げて前からプレスすることもできなくなってきました。それで奈良に自由にプレーさせてピンチを招くも、最後のゴール前で体を張って守ることが繰り返されました。これは先週の福島戦の後半と同じです。1点守りたくてゴール前を固めるのは悪くはないのですが、やはりある程度は前からプレスを掛けられないと、精度高いセンタリングを蹴られてしまうので、ピンチの回数も増えてしまいます。

広瀬選手は久しぶりの先発で、コンディション的に90分間プレーするのが難しかったようです。これはある程度予想されていました。プロとはいえ試合から離れていると90分間プレーすする体力はなくなります。
通常ならCBに交代枠は使わないので、もし広瀬選手の交代がなければ木村選手が交代出場していたと思われます。

そしてこの日の後半、木村選手のフリーキックが欲しかったと思います。野嶽選手のフリーキックが悪いわけではないのですが、木村選手の方がいろいろなボールを蹴り分けられるので、特にアディショナルタイムでセットプレーが連続したので、ここで木村選手も五領選手もいないのは痛かったですね。

後半69分の鹿児島のチャンス場面
泉森選手のパントキックで米澤選手が裏に抜けてGKと1対1になる。本来なら右足に持ち替えてシュートしたかったところだが、奈良のCBが追いついてきてプレッシャーを掛けていて、左足のシュートを強いられた。またアルナウ選手のポジショニングが絶妙なので、シュートコースがほとんどない。

ただウェズレイ選手が久しぶりに出場しました。広瀬選手のアクシデントだったのですが、ここまで練習で頑張ってきたウェズレイ選手が出場できたのは良かったと思います。

相変わらずヘディングは無双状態で、誰にも負けません。張り切りすぎて、中盤まで出てヘディングしてましたよね笑
スタジアムからどよめきが起きていたほど、高いヘディングでした。なかなかヘディングでどよめくことがないですけど、それくらいすごいヘディングでした。

出場機会がなくて、練習頑張れるのは本当にすごいことです。
残り試合が少ないですがウェズレイ選手の力が必要となるときが必ずくるでしょう。次の試合は戸根選手が出場停止なので、ベンチ入りは確実。期待したいと思います。

ヘディングはめちゃくちゃ強いので、負けているときのヘディング要員やリード守るときの最後のCBとして活躍して欲しいです。ウェズレイのFW起用も面白いと思います。

福田選手も復帰したので、ここからラストスパートして欲しいところです。

奈良
両チームとも守備強度が高かったのですが、こぼれ球を拾う回数は奈良の方が多かったです。
これはボールの周りに多くの選手が寄ってきているからです。
だから鹿児島としては、少ないタッチ数で突破したかったのですが、それができないほど奈良のプレスは厳しかったです。

奈良のビルドアップのミスから鹿児島のチャンスも何回もありましたが、それでも全力で戻り体を寄せてプレッシャーを掛けることより失点を防いでいたのはお見事でした。

ビルドアップは組織的なので再現性が高く、よくトレーニングされているのがわかります。ビルドアップ時のタッチ数が少なく、前プレスを簡単に剥がされていました。また二人のCBビルドアップ能力も高かったです。

守備強度の高い両チームの対戦だったので、奈良はトランジションからかチャンスを多く作りましたが、トランジションからのピンチも多くありました。そこはGKのアルナウ選手が素晴らしいポジショニングとセーブで救いました。

奈良はビルドアップからを使って前進はできるが、最後の崩しが課題だと思います。単純なセンタリングだけだと得点するのは難しくなります。
そこが解決できれば、奈良は恐ろしいチームになると思います。

後半86分の奈良の同点シーンこちらもFKのこぼれ球を奈良に拾われてセンタリングを上げられる場面。星選手が寄せに行っているがボールを避けている。さらにファーサイドにいる山本選手のポジショニングが良くなくてマークすべき相手選手を見られていない。
ヘディングに山本選手に加えて鈴木選手もボールに寄っているので、山本選手(黄色丸)がフリーになっている。また戸根選手もボールを見てて、山本選手を見てないように見える。そのため山本選手がシュートするときにブロックしに行っているが一瞬間に合わずゴールを許した。

前回のアウェイ戦でも感じましたが、アルナウ選手は素晴らしいGKですね。
J3の中でNo.1のGKだと思います。ポジショニングが絶妙なので普通にシュートしても入らないです。浮き球のシュートが有効なのですが、奈良の選手が寄せてくるので、そこまで余裕を持てませんでした。彼には180分戦ってPKの1点しか取れませんでした

鹿児島出身の生駒選手の足の速さも素晴らしかったです。一度米澤選手がドリブルするカウンターの場面があったのですが、普通米澤選手がドリブルすると追いつかれないのですが、追いつかれてスピードダウンを強いられる場面がありました。

後半頭から投入された、山本選手大きくてうまいですね。体が大きいのでボールをキープすることがでできるし、奈良が押し込んだときはサイドの突破もできますし、ゴール前でターゲットになることもできます。彼が交代出場以降、鹿児島は悩まされました。

まとめ
アウェイの奈良戦で0−0だったので、難しい試合になる予感はありました。
ただ想像以上に難しくしてしまった感はあります。

福島戦、奈良戦を見ていると、もう少しアグレッシブにプレーして欲しいと思います。失点が怖い、負けるのが怖い気持ちはわかります。昇格できる2位をキープしていますし、それを失うのは誰でも怖いです。

でもこのようなプレーを続けて昇格できなかったら、すごく後悔すると思います。だから勇気を持ってプレーして欲しい。
それで昇格できなかったとしても、諦めが付くと思います。

もちろんこのメンバーでプレーできるのは、今年だけなので、このメンバーで昇格したいです。でも腰が引けた戦いをして、負ける姿は見たくないです。

そしてこういう時に立て直すのが、監督の仕事です。
サッカーは技術や戦術だけでは勝つことはできません。
昇格降格が絡んでくると、負けることへの恐怖がでてきて、普通のプレーができなくなります。だかこそもう一度メンタルを立て直す必要があります。

監督交代後にチームを立て直した大島監督の手腕は素晴らしいと思います。
ここでもう一度選手に活を入れて、再度鹿児島を加速させて欲しいと思います。

ただそれにはサポーターにも負けを受け入れる覚悟が必要になります。
サッカーは偶然勝つことも、偶然負けることもあるスポーツです。
だからこそ、ひとつ引き分けた、ひとつ負けただけで、文句を言っているようでは、いけません。
選手は勇気を持ってプレーして欲しいですし、サポーターも勇気を持って応援していきたいと思います。

次の試合は、アウェイでの琉球戦になります。
来週も強い気持ちで応援しましょう。

「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」

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