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結果には必ず原因がある 第5節 鹿児島対横浜

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん
こんにちは仙太郎です。
大雨の中、私も現地で応援した横浜戦を振り返ります。

大分戦とは両SBと右ウィングとFWを変えてきました。
中三日の試合が続いているので、ローテーションなのでしょう。

鹿児島ユナイテッドFC対横浜FC スターティングメンバー

【鹿児島ユナイテッド】
鹿児島はいつものように中途半端に前プレスをするので、ライン間が空きます。守備時には4231なので、ただでさえサイドのスペース空くのが、さらに大きいスペースができ、そこにCBからサイドチェンジのパスを通されて一気に前進されました。これはいわき戦とかと同じ。
先制点の場面も、一度左へサイドチェンジされて押し込まれてからの、再度右へサイドチェンジされてからのクロスでした。
これは何回も見られたので、横浜の意図した攻撃戦術だったと想定されます。

前半3分 横浜の先制点の場面。左サイドへのサイドチェンジから右に展開してのセンタリングされて失点。この場合も外山選手の寄せが甘くダイレクトでセンタリングされ、岡本選手が戻り切れてなくパスが中央の伊藤翔選手に通りゴールされる。ダイレクトでセンタリングされているので、仕方ない部分もあるがもう少し寄せたい。渡邉選手も戸根選手も前に入られている

さらには鹿児島の高いDFラインの裏のスペースも狙われていました。このDFラインコントロールが上手くないのは、昨年来の問題です。

横浜は守備時に532となり、中盤のサイドにスペースができるので、そこでボール受けたいのですが、米澤選手が裏のスペースを狙うので、そこにパスしても5バックがいて成功確率は低い。なのでSBが開いてそのスペースで受けたかったのだが、中に入ることが多く、サイドチェンジのパスはあまり見られなかった。このあたりは選手任せになっている印象です。

鹿児島は前半泉森選手が退場して一人少ないにも関わらず、それまでと同様に前からプレス掛けようとしていました。
人数が少ないと当たり前ですが、前からプレス行ってもボール取れないし、プレッシャーも掛けられず、ライン間のスペースも拡大し、ボールを前進されていたので、一度ゴール前に引いてスペースを限定してから守らないと厳しいと思うんですよね。

その流れから裏を取られて外山選手の二枚目のイエローカードにもつながったわけで、こちらも偶然二人目が退場になったわけではなく、そういう現象が出る理由があり、その原因を取り除かないと同じ現象が何回も再発されます。
この場合で言うと監督が下がって守備するように指示すべきだと思います。
もちろん選手が自分たちの判断でできるようになるのがベストですが。

前半24分の泉森選手が退場になる場面。横浜CB福森選手からのロングボールを蹴る瞬間、すでに小川選手がトップスピードで走っているが、戸根選手はまだボールを見ながらゆっくり下がっている。渡邉選手はサイドの選手を見ているので、後を走られているのを認知していない
この時点で泉森選手がここにいるということは、走り出しはもっと後からスタートしていると思われる。もう少し前にポジションしたい。DFの戻りが遅いのもわかる

泉森選手が退場になった場面ですが、あそこは飛び出す必要はなかったというのが、私の意見です。もちろん飛び出した泉森選手の判断は尊重しますが。理由は以下の通りになります。

ピッチのサイドはゴールまでの距離はあるし、角度もないのでそこから直接ゴールマウスに蹴るのはプロであっても難易度高い。なのである程度ドリブルで中央に運ぶ必要があり、その間に味方が戻ってくる可能性がある(というかそこで戻ってこなければ激オコプンプン丸です)。なのであのサイドは一か八かのギャンブルをする必要がないと考えています。

それに泉森選手の元々のポジションも低いと思われます。前に飛び出すのであれば、事前にもっと高い位置にいないと間に合わない。高いDFラインをしくなら、GKが高いポジションを取るということはひとつのセットとして考えなければならず、これは一昨年からの課題です。

泉森選手がこのサイドに出て行くのはこれが最初ではありません。これまでの試合でも飛び出していて、しかも危ないシーンもありました。だからこのサイドへのボールの飛出しをどうするかは、GKコーチがしっかりと判断基準を示してあげる必要があると思います。

ただすべてが泉森選手の責任と言いたいわけでもありません。
先ほども指摘しましたが、簡単に裏を取られているDFラインにも責任があります。完全に裏抜けされて、誰もついていけていない。これはかなり厳しいです。

サッカーはチームスポーツなので、どういう現象が起こっても一人の責任ということはありません。チームの課題はチームとして解決していく必要があります。

これで泉森選手は次節出場停止になりますが、それを除いてもしばらく先発を外した方がいいと思います。今の泉森選手は完全に自信を失っている状態に見えます。こういう時は積極的にプレーしても失敗するし、消極的にしても失点するという悪循環になります。

だからここは一度、休んで練習して課題を克服した上で、再びチャンスを与えた方が彼のためにもなると思います。彼は若くて将来のある素晴らしい選手なので、ここで無理をさせない方がいいと思います。その方が彼もホッとすると思います。選手からすれば自分からプレーできませんとは、口が裂けても言えないので。

【横浜FC】
先ほども記載しましたが、横浜は鹿児島の空いた逆サイドへのサイドチェンジは明確に狙っていましたし、ライン裏も狙っていました。そこにチームとして対応できなかったので、泉森や外山選手を責めても、課題は解決されません。

前半泉森選手が退場となる場面。横浜のCBからロングパスが出るが、鹿児島の高いDFラインの裏を意図的に狙われていた

正直J2はJ3に比べて相手チームのスカウティングのクオリティが高いです。そしてそれを実行する選手のスキルも高いし、速い。なので一瞬の判断の送れば即決定的ピンチになり、鹿児島の弱点は見抜かれて狙われると考える必要があります。

また横浜は前線の選手が速いです。
特に二点目に絡んだ山根選手は、外山選手より後から走り出しているのに、あっという間に外山選手を追い抜いて、前に出てPKを獲得しました。しかもサイズもあるので小さな選手の多い鹿児島はどうしても後手に回ってしまいます。

前半32分 外山選手が二枚目のイエローカードをもらう場面。この時、外山選手は山根選手より前にいてほぼ同時にスタートしている。
にも関わらず、次の瞬間には前に走り込まれている。まさかの展開に焦った外山選手が一枚イエローカードもらっているのを忘れてチャレンジしてしまったのではと推測する。ただこの時も伊藤翔選手が戸根選手の前に走り込んでいる。とにかく横浜の前線の選手は速かったです。

ボールロストした時のプレスも速いし、狭いスペースでもプレーできる選手が多く、ちょっとくらいプレスを掛けてもプレッシャーを感じていないと思います。なので鹿児島はもっとプレスの強度を上げる必要がありますし、スライドの強度も上げないと同じようにまたやられると思います。

また三点目のCKを蹴った福森選手のコーナーキックは精度が高かったですね。CBがCK蹴るのですから、どれだけクオリティ高いのと感じますね。
前半0−2で折り返していれば、まだ後半もなんとかやりようがあったのですが、この三点目でほぼ試合は決着がついた感じでした。

総論
結果的には0−4の大敗ですが、一人退場するまでは互角にやり合えていたので、点差ほど悲観する必要はないと思います。もちろん課題は多いので、修正しないと行けないのですが。課題は明確なので、問題意識があれば修正は比較的容易なのではと思っています。

そして前プレスや横スライドの強度を高くできなくて、DFラインのコントロールができないのであれば、前からプレスに行くのをやめてミドルブロックかローブロックにして、裏のスペースを小さくするしかないと思います。もしそのどれもできなければ、恐らく来週も再来週も点を取られることは間違いないでしょう。

ただ暗い顔して下を向く必要はありません。
2人退場し、3点差となった後半でも鹿児島の選手は誰一人として諦めていませんでした。大雨の中、2人少なく、3点差なら試合結果はもう明らかで、その時点で諦めてもおかしくないのですが、誰一人として諦めている選手はいなかったです。
だからまだ鹿児島はできるし、やれると信じています。

プロなので試合の結果は大事ですが、それがすべてではありません。
例え負けたとしても、今日のような戦い方をしてくれれば、サポーターは応援し続けますし、共に立ち上がり、ほんの少しづつでも前進する手助けとなれると思います。

プロのサッカー選手に対してがんばったと言うのは失礼な気がしていましたが、この日の鹿児島の選手達には、よく頑張ったと伝えたい。

シーズン終了後にこの日のことを、笑い合えるようにするために、共にがんばっていきましょう。

次週は、アウェイの水戸戦になります。
水戸戦は私も現地で応援しますので、お会いできればと思います。

We are challengers!
「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」


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