私がパン作りの参考によく見ているYouTuber、BAKE FIRSTさん。
今日配信された動画を見て、はたと気づいたことがあった。

パン作りの工程のなかに「丸め」という工程があるのだが、パン生地を発酵させたあと、ガスを抜いて作るパンの個数に合わせてパン生地を分割して丸めることをいう。

パンがしっかり膨らむように表面を張らせて丸めるだけの単純な作業だと思ってやっていたのだが、作るパンの種類や前の工程である発酵後のパン生地の状態に応じて、きつく丸めたり弱く折り畳むだけにしたり、加減を調整することで求めているパンに近づけることができる重要な工程なのだ、という内容だった。

次の工程のための準備作業のような感覚でいたので、目から鱗のような気づきであった。

険悪なムードになった会議で、「まあまあまあ」とその状況をうまく取りなしてくれる人。

抽象的な依頼や指示を受けても、その意図をうまく理解して求める成果を返してくれる人。

物事がうまく回っているところには必ずそういう「バッファー」のような存在がある。

それは決して押し出し強く前に出てくることはなく、一見地味に見える存在。
注目を集めるわけではないのでつい見逃しがちになるが、とても大切な存在。

これからもきっとそういう人に出会う機会が何度もあるだろう。そういう時にその大事さにちゃんと気づいて、しっかり感謝できるような人でありたいと感じた経験だった。