一度に30人くらいの親戚が増える体験
というのは、人生でそうあるものではない。
義理の娘の父、義理の娘の母、義理の娘の父の弟、義理の娘の母の姉、義理の娘の母の妹、義理の娘のいとこ、義理の娘のいとこの夫、義理の娘のいとこの息子(もういい??)・・・
長男の結婚披露宴に集まった、お嫁さんの親戚一同。
みんな久しぶりに顔を合わせるようで、口々に再会を喜んでいる。
新郎の父ともなると、かわるがわる挨拶に来てくださる。もちろん、自分からも各テーブルを回って挨拶をする。その都度自己紹介してくださるけれど、さすがに全然覚えられない。あとで席次表をもらっても顔と名前が一致するわけもない。
他の人たちってこういう時どうしているんだろう。連絡先交換したりするんだろうか。そういえば、お嫁さんのお父さんお母さんの連絡先すら知らないんだから、それを差し置いて他の親戚の方と連絡先を交換するってのもおかしいよね。
新郎の父という重責を果たし、いつものおさまりのいい、夫婦二人っきりプラス猫2匹という、これまでとは変わらない日常がやってくる。
変わらないんだけれど、お嫁さんを通じてその向こうにたくさんのつながりがあるという記憶が心の片隅に陣取っているのに気付く。
だからといって何かが変わるわけでもないというあきらめと、確かに多くの人と繋がっているという期待と。
これからの人生に、果たしてどういう影響があるんだろうか。ふとした瞬間に、そんなことが頭によぎった。
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