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レトロゲーム協会新年会 参加レポート


思ったより色々熱い山中渓

山中渓を自分の家系の聖地だと勝手に思い込んでいる異常者として定評のある自分がまたここに来て、日本レトロゲーム協会の新年会に遊びに来た。以前、レトロゲーム展示会が行われていたりコロナの頃に子供にスーファミを100台プレゼントしたというニュースは知っていたが、なんかタイミングが悪く、この集まりが初めて参加するレトロゲーム協会イベントになる。

たまご屋tamacoで朝食

まずは、山中渓には何度も来てるのに全くその存在を知らなかったtamacoを友人に教えてもらい、行ってみた。古民家を改装した建物で、かなりおしゃれ、且つ古民家すぎて、幼少期この家で過ごしたなぁという偽りの記憶が生成されるレベル。

https://maps.app.goo.gl/GgCjBaX4TYXeXfMC8

ここのすごいのは、店名にある通り、たまごがメインなのでたまごが美味い上に、産みたて卵はおかわり自由!

卵かけご飯定食630円に生卵を4つとか持ってきてご飯を卵でジュブジュブにできてしまう。もはや卵かけご飯というよりはご飯かけ卵。

友人が頼んでいたたまごナーラは、卵たっぷりのカルボナーラだろうと思いきや、ご飯の上にふわふわのメレンゲとソーセージが乗っているという反則な見た目の食べ物だった。美味いに決まっとろーがそんなん!

たまごナーラ

ご飯以外にもワッフルやサンデー、ホットサンドなどもあり、結構混んでる店内を避けて持ち歩きとかも可能。つっても席が多いので座れなくなることはなさそうだけど。金土日しか空いていないというのが自分的にはデメリットだが、普通なら問題なさそう。

実際に割と混んでおり、てっきり近所のわんぱく王国に行くついでに来る人が多いのかと思いきや、このためだけに山中渓に来る人もいそうだった。山中渓、始まったな!昔は温泉旅館などもあり賑わっていたそう。

しかし以前探索した時、絶対この道通ったんだけどなぁ… 記憶になかった。今後は来るたびに寄ろう。金土日に来るのかどうかはまあ、置いといて。でも来るなら登山目的だからどうせ混んでないし、あえて週末に来ても良さそうではある。

新年会参加

そしてメインの新年会。実は山中渓でレトロゲームが集まるなにかがあると聞いていただけで詳細を全く知らないので、とにかくおやつにカントリーマアムとコアラのマーチを買ってきたのと、ポケットにplaydateを潜ませていただけだったのだが、結果的に参加費の1000円の元を余裕で取れるというかもはや体験の貴重さとしてはプライスレスだった。

Apple2、Atari、コモドール64、ジャガーなど、名前でしか聞いたことがないゲーム機の実物を見れるどころか普通に遊べるというのはもはや異次元なんですよ。メガドライブとかもあったけど、それはもはや最新機器。

納屋っぽい倉庫っぽい見た目の建物に入ったら目の前にまずPC98と9インチフロッピーゲームがどっさり。こちらは途中で一度立ち上がったが、問題が発生したようで修理したりしていた。その場で修理を試みることができる人がたくさんいるのがまずすごい。レトロゲームコレクターは自然と修理が上手くなっていくんだろうなぁ…

他にもセットされているものをチラ見しただけでも、PioneerのPX-V60というMSX、同様にPioneerのLDプレイヤー、Atari800、Vectrex、カセットビジョン… 歴史が目の前に積み重なっておられる。

ゲーム関係なくこの空間だけでも、大きな薪ストーブがあり、過去のイベントでお絵かきされてきたであろう、ゲームキャラ満載のホワイトボード、椅子が地味に学校の図工室で見たことあるようなやつだったり、エモさが天元突破していた。

結構早くから空いていたみたいだが、人が集まり始めたところで新年会の挨拶がちょっとだけあり、ぬるっと開始。参加者がめいめいゲームを遊んだり会話をしたりカレーを食べたりとワイワイし始める。

ゲーム展示会の、開発者がいないフリープレイ状態になってるブースみたいにゲームがいつでも遊べる状態になっているが、そこに置いてあるのはどれもこれも超貴重な本体とソフトということでどうも気後れがしてしまい、ただ挙動不審にウロウロする様子見タイムがあったものの、一度遊び始めてしまったらあとはもう割と気軽に遊んでいた。

こういうレトロゲームを持ち寄る会によくあるのは、持ち主自身は実際に遊ぶことは少なかったり、ゲームが難しく且つ攻略情報も少なく、攻略があったとしても結局上手くならないといけないのであまり遊べてない状態。もしくは集めるのが楽しくて、プレイは最初から他の人に任せている、など。なので、誰かが遊んでくれることは良いことでしかないのである!
そして年を取ってくるともちろん反射神経や視力が落ち、更にプレイがしんどくなるため、レトロゲーム好きな若い子が来たりすると、みんな嬉々として自分のゲームを遊ばせようとする、金のない若い子に飯を食わせたがるおじさんのようになるのだった。

まあ、もちろん遊んでクソゲーとか言ったりけなしたり乱暴に扱うみたいなのは論外だけど、一般公開ならともかく、こういう集まりに来る人でそこが分かってない人はいないのでほぼ心配はない。なのでどんどんアグレッシブに遊んでいくのが良いというのを最近の界隈での会合で学んできた。

ということで、カセットビジョンの2049erというゲームを遊んでいる人がいたので後ろで応援しながら、交代して遊ぶ。小さいジョイスティックで操作するのが楽しい。ジャンプに癖があり、踏み出す場所に失敗して落下死するのが多かったが、そこまでシビアなジャンプを要求されることはないので、慎重に遊ぶとだいぶいけた。

ゲーム上手いおっさん判定されたらしく、これをぜひ遊んでほしい、とセガマーク3のエレベーターアクションを見せてもらった。当時遊んだことはなく、おっさんになってから数度遊んだだけだったが、それでも明らかにこれまで遊んできたバージョンとは段違いの速さと難しさで、昔からセガはセガだったんだなぁと思い知った。エレベーターの地上階など一部の場所ではなぜかしゃがめないとか、敵の出現スピードやこっちを撃ち殺すという殺意が高すぎるという仕様がなかなか大変で、1面をクリアするのがやっとだったが大変楽しかった。そのあともバンクパニックという完全に見たことがないゲームや、ちゃっくんぽっぷという名前は聞いたことあるけど遊んだことないゲームを遊ばせてもらった。

参加者のみんなは結構会話が弾んでおり、ゲームをがっつり遊ぶ人はそこまで多くなかったかも。じゃあ自分やります!という感じで他にも色々触った。

以下は既に書いたカセットビジョンのソフトなども含め、遊んだハードとゲームと感想一覧。

スーパーカセットビジョン

コントローラーはジョイスティックに左右のボタンがついている形。片手で支えながらボタンを押し、もう片手でジョイスティックという操作方法が良いし、ソフト本体に操作説明が書いてあるのもとても良い。

  • 2049er:
    アイテムを取ると一定時間敵を倒せるようになるのと、床を全部歩けばステージクリアというゲーム。ステージが進むと滑り台とか出てきてかなりテクニカルに。ジャンプに癖があるのと、あまり高いところから落ちるとミスなのと、画面端も普通に落ちるので油断できない。でも敵に当たってやられることはあんまりなく、落下死がメインなのでそれを避けて慎重に遊べばあまり死なない。ステージによってかなり構造が違うので毎ステージ新鮮に遊べる。

  • ルパン三世:
    まずタイトル画面の曲がちゃんとルパンルパ~ンしてるので100点。ゲーム内容はルパンが下水道みたいなところをワニに追いかけられながら逃げるという謎のシチュエーションだが、細長い体がめっちゃルパンだし、やられると銭形警部がちんたら追ってきて捕まって、そりゃないぜとっつぁん顔のルパンのイラストも出るという、全体的にちゃんとルパンしている。
    動きもやたらと機敏で、移動しながらやジャンプしながらしゃがみながらパンチができて、空中の敵を倒せるとか、レトロゲームによくある、1操作=1動作というのから脱却している。理不尽性もそこまではなく、楽しい。やりこめる。

セガ・マークIII

  • エレベーターアクション:
    全体的にやたらと速い。激しい銃撃戦が繰り広げられ、真っ暗ななにもないフロアでいきなりドアが開いて敵が出たり、資料を手に入れたばかりの部屋からも敵が出てきたりする。エレベーターで上ってきた敵が、こちらを見つけた瞬間に発砲してきて下半身に当たるためにしゃがんでもかわせないなど、全体的に難易度が記憶にあるバージョンよりも高く、セガは最初から頭がおかしかったんだなと安心するゲーム機だった。

  • バンクパニック:
    元々は3ボタンのアーケードゲームだったらしい。それを十字キー上とボタン1、2に振り分けて移植している。かなりよくできているしゲーム自体も面白い。どんだけ入り口が多くて強盗に襲われまくる銀行なんだ、と思ってはしまうが。銀行の人かと思ったら強盗に脅されているだけなので強盗は撃たなきゃならないとか、遠くの入り口に爆弾がしかけられるから一箇所に張り込めないとか、ゲーム性も高く熱中できるゲーム。
    アーケード筐体自体は幻、というかもう存在していない可能性が高いらしい。職人がいたらボタン3つのゲーム筐体で遊べるようにできそうだけど…

  • ちゃっくんぽっぷ:
    そもそものゲームを遊んだことがなかったが、これまでに遊んだことのないゲームな感じだった。床と天井に貼り付いて移動でき、自分も爆死する爆弾を左右に発射するちゃっくんを操作して、ハートが閉じ込められている檻を破壊し、追いかけてくるモンスターを爆殺しながら出口を目指すという、説明すると意味不明な世界。
    敵は上下左右自由に動いて追尾してくるが、主人公と爆弾には重力が作用するため、敵の誘導と爆発範囲をかなり気にしなけりゃいけない。不公平だ。でも分かってくるとサクサク行けて楽しいのと、敵に追い込まれたときの絶望感はすごい。

pioneer px-v60 (MSX)

  • ぶた丸パンツ:
    ぶた丸パンツ愛好会会員なのでいつも見ているやつ!これを見たことない初心者に遊んでもらい、後方腕組みアドバイスおじさんと化していた。自分でも遊んだけど音を出してなかったのもあり、記録は伸びず。

  • zaxxon:
    あまり見たことがない、ジョイスティックで高度も操作して壁を超えたり地上の砲台などを壊す斜め見下ろし系シューティングゲーム。ただ、前半の基地ステージは壁は最初と最後くらいしか出てこない、砲台などの位置はほぼ固定という、代わり映えしないゲーム性だった。
    後半の宇宙ステージが本番なのか、高さの軸が全くわからない敵が結構自由に飛んできて、それを早く撃ち落とさないとエネルギー不足で墜落するというなかなかの難しさ。

atari800

  • ドンキーコング:
    しっかり遊んだことはなく、樽を避けて上を目指すだけのゲームだと思ってた。樽が斜めに落ちてきたり、連続で落ちてきたりして明らかにジャンプで飛び越せなかったりする。こんなに理不尽だったっけ。しかも2面でいきなりステージの杭を全部抜くとコングを地表に叩き落とせるという、ゲーム性の変化に襲われてあたふたした。
    でもクソゲーではなく、きちんと適切に対応していけばクリアできる良ゲーだった。とかいいながら3面までしかいけてない。むずい。

Vectrex

ソフト自体は30本ゲームが入っていて切り替えられるようだったが、ゲームの切り替え方が分からず、Star Hawkというシューティング的なやつだけ遊んだ。偏差射撃を要求されるなかなかに反射神経が鍛えられるゲーム。
どうやら一定時間内に敵を一定数倒すと制限時間が伸びる様子。そもそものマシンが小さい筐体という感じで、ちょい短めのジョイスティックとボタンで操作になり、両手がかなりビキビキと疲れる。

*追記
後日聞いたのだが、これがいわゆる光速船だったらしい。そしてソフトは純正のものではなく、1999年に作られたマルチカートリッジだった。そんなソフトですらもう24年前なのでスーパーレトロ。

Apple2

  • zaxxon:
    さっきMSXでも遊んだタイトル。MSXより動きがキビキビしていた。地上から出てくるミサイルも、ちょっと早めに出てきて撃墜もできたり、ゲーム性はこっちの方が高かった印象。でも一面で終わってしまう?読み込みエラーか。

  • Moon patrol:
    上空や地上を射撃しながら地面を走り、穴や障害物をジャンプで飛び越えていくという、かなりのマルチタスクを課せられる忙しいゲーム。月のパトロールって忙しんだなぁ。見た目はなんかトランスフォーマーみたいなのに!
    地上射撃の飛距離が短いのと、穴のすぐ後ろに木があったりしてゲキムズ。先に撃ってからジャンプなのか、連続ジャンプなのか… どういう攻略法になるのだろうか。

Atari Jaguar

  • 雷電:
    なぜか1P2Pプレイになってしまい、放置している2Pにアイテムを取られたりして勝手にキーってなってた。ゲームとしては普通の雷電で、普通に難しい。
    コントロ―ラーが独特で十字キーがなかなか押しにくい!たくさんのボタンは何に使うんだろうか。

  • I-War:
    (ソフトを勝手に差し替えるのがちょっと怖かったので)結構やり込んだ。64bitだけあってゴリゴリの3Dの戦車FPSが結構なめらかに遊べる。
    開始直後にめっちゃ敵と思われるメカが撃ってきてボコボコにくらうのでボコボコに撃ち返して倒すというなかなかパワフルなゲーム。ステージに散らばっている箱のアイテムを拾っていくのが目的?
    ゲームを進めるとショットがダブルやトリプルになったり、武器切り替えでミサイルが撃てるようになったり、かなり進化していく。
    ステージ2か3で接触ダメージを与えるオブジェクトがあり、壊せもせずダメージもでかく、別エリアのスイッチをつけてこないと回避もできないというなかなかの初見殺し。
    ゲームとしては単調でちょっと眠くなってしまった。

遊べてないけど見かけたハード:

コモドール64、PC6001、PC98、Pioneer LDプレイヤー、しれっと起動していた基盤のマブカプ的なゲーム、アストロシティミニなどなど

ゲームを遊ぶだけではない暖か空間

他にもSwitchを持ってきてレトロゲームを紹介している人、ゲームポスターの品評会で盛り上がる人たち、機種わからないけどコットンを遊ぶ人たち、メダルゲームみたいなゲーム機でジャラジャラとメダルを出す人たち、マジで普通に動いているファミコンロボットを使って遊んでいる人たち(音がギュインギュインすごかった)、酒を飲み始める人達など、みんな自由気ままに幸せに過ごしており、大変良かった。

自分も持っていったが、みんなお菓子を大量に持ってきており食べ放題だったのに加え、運営の人がとんでもない量のカレーを作ってくれていて、もはや炊き出しになっていて昼ごはんも夜ご飯としてもムシャムシャ食べさせてもらった。ジャーをいつ開けてもご飯が入っているという幸せ無限ご飯編。

ゲームのサントラカセットやレコードを持ってきてそれを鳴らしてる人もいたので、次回は自分もサントラカセットを持ってきたい。レコードはそもそもゲームのものが少ないがカセットテープはそこそこ出ていた、が、最近はインバウンド効果もありどの店に行っても売り切れていたり値段が高くなっていたり、愛好家にはなかなか厳しい時代になってきている、といった会話をした。

Columbiaのレコード、CD、カセットテープを全部再生できるすげえコンポを持ってきており、普通にうらやましかったですね。しかもそこで流れていたのが細野晴臣のビデオ・ゲーム・ミュージックVol.1。うーん、タイムスリップ。

自分も見せてもらってばかりで恐縮なので、しずしずとplaydateを出してお披露目というか布教したりした。基本みんなゲーム大好き人間なのでまんまとハマってくれて楽しい。しかしplaydate、マジでバックライトがないのはなかなか不便だな。ハンドルをぐるぐる回すゲームを見たら、チベットの楽器というか仏具のシンギングボールを彷彿とさせるとのことで、playdateで再現できるか考えたけど、そもそもあの音がゲーム機から出せるものなのかな…

その後は早めに帰らなきゃならない人も出てきて展示ゲームは減ってきたが、持ち寄りのマルチプレイ改造ゲームをみんなでワイワイ遊んだり、グッズ品評会があったりとみんな有り余るエネルギーを燃やし尽くす勢いで楽しんでいた。自分は眠くなってきたのと寒くなってきたので、薪ストーブの近くでひたすら温まったりウトウトしたりしていた。薪ストーブ、暖かすぎる。でもこの広さの建物だと、暖め続けるためにはなんかもうかなりの量の薪をずっと燃やし続けなければならないとのことで、お店で薪を買ったりしてると成り立たないため、知り合いから不要な木っ端をもらっているとのこと。大変だぁ。

夕方5時位で終わりかと思っていたが、スケジュールを見直したら9時くらいまでやってるぽかったし、帰れなくなりそうなので仕方なく8時前におさらばしたが… うーむ、濃密すぎる時間だった。

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